2024/12/30
本 心
会社を退社するとき
灯油が会社内に散乱したから
全部ちゃんと 蓋を閉めてね
会社の人達も 地震が来てもいいように
なんとなく片づけをして 会社を出た
また・・・くるかもしれない
そんな不安をみんな心の奥底に持っているのだと思う
クリスマスも何もしないという人が多かった
わたしは 慌ただしく会社に復帰して
日常に追われた
最初のころは
地震を経験し 何もかも失った人と
体験してない人とで 会社内で対立して
会社の中は ぎくしゃくしていた。
体験したからこそ すぐに金沢に逃げた人もいる
そんな 金沢組と残った人との対立
そんな中で 金沢組の人に
わたしは 金沢に逃げたのは当たり前
残ったのなら文句を言わず頑張るしかない
そういうと
まさか 金沢組じゃない人にそんな考えの人がいるなんて
っと言われた
それくらい この震災がひどかったってこと
人が自分の事で精一杯で自分の事しか考えられず
人にやさしくできない
わたしは その時は人より 恵まれていたから
心にまだ余裕があったのだと思う
月日が流れていく間に
いろんな格差が出できて 半年以上トイレが使えないこと
水道水が飲めないこと・・・
そして 補助金の事
震災バブルと言って 裕福になっていく人がいる中で
わたしのこころも 荒んでいる部分があると思う
あなたのところは 彼もわたしも稼いでるから
なんていわれるけれど
まだ 住宅ローンがのこっている中で
今でも 揺れる家をなおす勇気がない
補助金の出る人は 家をなおしたりしているし
賃貸のアパートに暮らしていて
今 住んでいる家賃も補助で払わなくてもよくて
100万円もの補助金をもらったと聞くと やりきれない
そんな話 聞きたくないと思うのだけれど
そういう人は 自慢げに話す
彼は 自分は自分 人と比べるな
自分がしあわせなら いいでしょ? と言う
分かってはいるけれど・・・
もうすぐ 1年になるので テレビでも特集が組まれ
今の現状をみることがある
彼は仕事柄 わたしたちより もっと大変な人を
知っていたという事なんだなぁ っと思った
亀裂が入って 波をうっている道路
最初 こんな道通えないです
っと言っていたのに・・・
ちゃんと 通い続けた
少しずつ道もよくなったんだけど
よく頑張った 今こそ
「わたしって おりこぉー」って 大声で言っていいのじゃないかな 笑
こんな経験は 本当に経験した人にしかわからなと思うし
どんどん忘れられていく
そんな中で 寄り添ってくれる人がいるのを見ると
涙が出てくる
理不尽なこともあるし 割り切れない気持ちもある
災害が起こっても 他人事だったし
忘れられていって 当たり前だと思う
でも 寄り添ってくれる人がいることを
とても うれしく思う