このページの本文へ

前へ 1 2 3 4 5 次へ

四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第34回

初音ミクと「ゆっくり」の声、何が違う? アクエスト社に聞く

2010年08月29日 12時00分更新

文● 四本淑三

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 ニコニコ動画好きなら、東方Projectの派生キャラクター「ゆっくり」の声はご存知のはず。

 「SofTalk」(ソフトーク)という無償ソフトを使って作られた、独特の間延びした口調はまさに「ゆっくり」としか言いようがないわけだが、そのソフトークが使っている音源ライブラリの名を「AquesTalk」(アクエストーク)という。

「ゆっくり」。なんとも言えない表情

 またUTAU(関連記事)のデフォルト音声として有名な「唄音ウタ」、通称デフォ子の音源も、実はこのAquesTalkだ。

 AquesTalkは株式会社アクエストが開発し、無償頒布している音声ライブラリ。元来組み込み向けに開発されたため、非常に容量が小さい。現在はAquesTalk2に発展したが、それでも音声データ込みでわずか約50KBという軽さ。これは競合するものがない。

▲AquesTone代表曲 AquesTone and EMX by Denkitribe

 アクエスト社自身でも、このAquesTalkのライブラリを使った歌唱ソフト「AquesTone」を開発し、無償頒布している。Windows向けのVSTiで、DAWで起動してリアルタイム演奏できるほどの軽さだ。ヤマハのVOCALOID2にもVSTiはついているが、動作が重くてリアルタイム演奏には向かない。

 アクエスト社は、テキスト音声合成技術を突きつめるため、山崎信英さんが7年前に脱サラして起こした会社だ。一連のプロダクトも彼が全部一人で作っているという。一体、音声合成の何が面白いのか、そして最終的に何を目指しているのかを伺った。

前へ 1 2 3 4 5 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン