13インチMacBook Proといえば、均整なアルミのボディーに、デジタルライフを楽しむための機能をギュっと詰め込んだプロダクト。国内でも人気が高くて、「初めてのMac」として選ぶ人も多いです(Apple Storeで見る)。
本連載「目指せ快適! MacBook Pro長期レビュー」では、本体の見所や併せて使うと便利な周辺機器、覚えておくと便利なソフトの設定方法など、MacBook Proをより楽しく使うための情報を提供していきます(連載の目次)。
マシンを入れ替えました
今回でこの長期レビューも20回目を数えることとなった。その節目に……というわけではないが、テスト機を先日、発売されたばかりの13インチMacBook Pro(MC374J/A)に乗り換えることにした(関連記事)。
新旧テスト機は、外観的にも、13インチモデルのローエンド機というポジション的にもまったく同じだが、中身を見てみれば、CPUは同じCore 2 Duoでも2.0GHzから2.4GHzにクロックがアップ。メモリーは2GBから倍増の4GBで、グラフィックチップも「NVIDIA GeForce 9400M」から「NVIDIA GeForce 320M」に更新されるなど、スペック面では少なからず変更されている。
Core i5やi7を搭載した15/17インチモデルが正直、うらやましくもあるが、こちらは13インチ/重量2.04kgという身軽さがウリだ。今回はデータの「引っ越し」にフォーカスを当てる。旧モデルとのベンチマーク比較など検証記事については、後日掲載させていただこう。
「Time Machine」の本当のありがたみ
マシンのリプレイスは手間がかかるもの……そんな常識をくつがえしたのが、LeopardことMac OS X 10.5で初登場した「Time Machine」だ(関連記事)。
「Finderウインドウがパラパラまくられる表示効果を示しつつ、うっかり削除したファイルも迅速に復旧できる」などとバックアップツールとしての用途で説明されがちだが、本当のありがたみはほかにある。Macのユーザー環境をあますところなく、ほかのマシンへ完全な形でコピーできることだ。
Time Machineは、外部ボリュームを除くファイルシステム上の一切合切を、所定の外付けHDDへそのままコピーする。リソースフォークやFinder情報といったHFS Plus独自のメタデータはもちろん、「usr」や「var」といった(Finderには非表示の)領域も含めてフィルタをかけずにコピーされるため、取りこぼしが発生しない。逆にいうと、システムもそっくりそのままコピーされる。Time Machineのバックアップとは、システムおよびユーザー領域の「クローン」を作る工程ともいえる。
その「クローン」は、同じSnow Leopard(Apple Storeで見る)がインストールされたほかのMacに復元することができる。これまでマシンを買い換えた際には、アプリケーションをインストールし直して、古いパソコンからデータを移したり、メールアカウントを再登録したりと、かなり手間がかかることが一般的だった。
しかし、Time Machineを使えば、そのような面倒はいらない。メールボックスやウェブブラウザーのブックマークだけでなく、「キーチェーンアクセス」に登録したウェブサイトのパスワードも、散らかったデスクトップのアイコンも、以前のマシンそのままの状態で新しいMacに移行することができるのだ。
この連載の記事
-
第33回
iPhone
MacBook Proを快適に使うための一工夫 -
第32回
iPhone
MacBook Proがデスクトップ機になる? 「クラムシェルモード」の使い方 -
第31回
iPhone
MacBook Proの基盤「EFI」を知る -
第30回
iPhone
MacBook ProでiPhone 4のRetinaディスプレイを活用する -
第29回
iPhone
Macのメモリーを整理整頓 パフォーマンスを改善! -
第28回
iPhone
MobileMe、一新! さらに「iPhoneを探す」が便利に -
第27回
iPhone
夏目前! ラグジュアリーな冷却台をMacで検証 -
第26回
iPhone
iPad+Air Displayで、MacBook Proの作業を快適に!! -
第25回
iPhone
iPadからMacBook Proを遠隔操作してみた -
第24回
iPhone
映像&音声を1本で出力 Mac用HDMIアダプターを試す -
第23回
iPhone
MacBook Proとの相性バツグンの「mStand」(後編) - この連載の一覧へ