すやすや眠るみたくすらすら書けたら

だらだらなのが悲しい現実。(更新目標;毎月曜)

『学マス』プレイ日記

 『学園アイドルマスター』プレイ日記です。

 

 オタクたちの例にもれず、学園でアイドルをプロデュースしています。

www.youtube.com

 

 うちの型落ちスマホ(Xperia 10 IV SO-52C)じゃどうせスペック不足でやれないだろうと思って事前登録してなかったんですが、委員長の配信を観て「とりあえずDLインスコしてやれるかどうかだけ試してみるか……」と門戸をたたいたら、ぶじ入園できました。

{ただし出来はするけど、やっぱり微妙にスペックが足りてない感じはあり、人物がやたらとピンボケしてしまうし、3D背景はレンダリングがおぼつかなくてなんだかプルプルしてます……。

 それらは別にそこまで悪くないんだけど、試験イベントで、さいしょのスキルカード選択後BGMが消失するのは困る(追記;BGM消失はバグだったようで、後日修正されました! ありがたや~)}

 

***

 

 リセマラはせず、48時間限定有償ガシャ?はたしか引いて{引いてなかった。有償ジュエルは1万円ぶん買ったけど、SSRアイドルの一回ぶんの「才能開花」有償保証パック(同じカードを合体させるやつ)に充てただけみたい}、SSRプロデュースアイドルはひとり・SSRサポートアイドルはふたり所属しています。

(SSRプロデュースが「Fighting My Way;花海咲季」、SSRサポートが「お疲れ様、千奈ちゃん。」と「まじか。」)

 そして「初星課題」は41をクリアして、一人のアイドルのTrueEnd条件を2/3まで進めたところでの感想です。

 

   ▼美味しいおつまみとしてのストーリー
    ▽キッパリした味付けの人物像(キャラの内心が開陳されて誤読可能性のひくい、弱いオタクにやさしい人物造形と語り口)

 ストーリーがおつまみ感覚でおいしい! ほどよい塩梅ですね。

 もちろんシャニ同様、学マスのアイドルたちもかわいい。声とキャラアニメがつくと強いですね。

 

 ただ安易かつ面倒なオタクなので、心がふたつあったりもする~。

 テキストをいくらか読むかんじ、『学マス』はわりかしキッパリとした濃い目かつ濁りない色づけの人物造形や物語に思え、そこについてまず、

「おれは負けないぞ!」

 と身構えちゃうヘソ曲がりなじぶんはいるんですよ。

「こんな、

 "こういう子、オタク好きでしょ"

 なんてクリエイターの口角であるとか、

 "弱いオタクのために丁寧にフォローを入れたよ"

 といった令和仕様のやさしさが見えてくるような脚本に、おれは負けないぞ!!!」

 と。

 初期プロデュース対象の3人のうち2人をプロデュースしてみてビビったのが、プロデュース対象の「内心」がすごい明け透けに具体化されているところ。

 アイドルが視点人物じゃない、プレイヤーキャラクターであるプロデューサー視点の物語で、会話の途中とつぜん背景が暗くなってアイドルにだけスポットライトが当たり、その子の心の声が心の中の自己像とともに描写されるのです。*1

 

 従来シリーズのコミュイベントの"遊び"を引き換えにしてまで(←詳しくは一個上の脚注で……)採り入れられただけあってこの内心描写、素朴に愛らしいキャラの一癖あったり二面性あったりする魅力をたっぷり伝えてくれています。

 他方で、その開陳箇所については思うところがありまして。

 zzz_zzzzのめんどくさい部分がですね、

「この内心の開陳って、

 "さっきのプレイヤー/プレイヤーキャラクターや周囲にたいするつっけんどんでネガティブな返事や反応について、本人も悪癖だということはご覧の通り分かっていて、すごく後悔しているんですよ。悪い子じゃないんですよ"

 とか、

 "誰にでも色よい反応をかえしている軽い子と思われてしまうかもしれませんが、ご覧の通りまじでプレイヤー/プレイヤーキャラクターからのアクションを心の底からポジティブにとらえているんですよ"

 といった、心の弱いオタクにたいするフォローなんじゃないか?」

 と邪推してしまい、どうしても身構えてしまう……!(世界が暗くなったかと思ったら腹の出たオタクの3DCGがうかびあがり、ファイティングポーズをとる)

 

 『学マス』のキャラたちは、もちろん、

「こういうキャラと思いきや、フタを開けてみればそうじゃなかった」

 という意味で単純素朴じゃない一癖や二面性のあるキャラたちなんですよ。

 ……なんですけど、フタを開けてからはキッパリしているといいますか、「こういうツートンカラーだ」という点で濁りがなく、裏がありそうに見えるときは前述のモノローグ演出によって両方とも開示されて、プレイヤーにたいしてはウソがない。

 ウソのなさはストレスのなさで、あまりにも都合がよすぎて怖くなってしまう。

 

 でも視聴覚情報がつくと、アイドルたちに血肉が宿って見え、

「うお~一緒にがんばっていきましょう!」

 となる。

 身振り手振りと声のパワーってすごい。

 主人公ポジションの赤い子・咲季をはじめとした表情ゆたかな声とか(好き~~)、ほかの子たちもキュンキュンくる。(令和、最高~~!!)

 

    ▽次へのフックが毎度ある短話を重ねる物語構成がいい

 それにくわえて、ストーリー自体がまっとうなトライ&エラー/サクセスストーリーでたのしい。

 本編ストーリー(ゲーム内課題を何個かこなすたびに1話ずつ開放されていく、アイドル複数人が出てアンサンブルを織りなす続き物)も、各プロデュースアイドルの個人別ストーリー(各キャラの親愛度を上げるたびに1話ずつ開放されていく続き物)も、どっちもよい。

 イヤなにも、怒涛の伏線回収とか驚天動地のツイストが……とかそういうアレは無いんです。冒頭で問題が提示されたときに「こういうことかな?」と思った範疇におさまる……ある種の予定調和的なかんじではある。

 すぐ咀嚼できる、とか、大きくハシゴを外されてガッカリしたりしない、てことでもありますね。

{ツイッターでバズれるし実際バズってるタイプのプロデュースもあるわけですが、ふたをあけてみると意外と奇をてらってない。

 バズってる展開もふくめて「アイドル本来の素材の味を引き出す」みたいな方針だし、また、どのアイドルも「アイドルを目指して"アイドル科"の門戸をたたいた人」であることでどんなプロデュースになるにしたって(本人がプロデューサーに無理やりやらされてる訳じゃないだろうという)ある程度の安心感がえられますね。

「従来の"街中でピンときてスカウト"する方式は、『シャニマス』摩美々プロデュースに代表されるような辛さをどうしても生んでしまったけど、今回はそういう不安が払底されててよいな」

 とプレイしてて思います。

("興味もやる気もない"勢である摩美々を街中でプロデューサーが見かけてピンときてスカウトしたくせに、彼女が彼女らしくダルそうにアイドル仕事などをすると「プロ意識をさぁ」との旨の説教をたれるストーリーでした)}

 そして両ストーリーとも、そして一話ごとの尺自体は短いのにちゃんと次回へのフックで終わったり、気になる経糸があれやこれや用意されたりする端的なもので、素朴にワクワク楽しいですね。

 

 さて作品の出来不出来について、zzz_zzzzはついその物語単体でのクオリティへばかり気持ちが行ってしまいます。

(たとえば「うぉ~行間や暗喩にみちた、複雑な感情や関係性の機微を描いた神シナリオ!」みたいな感じに)

 今作をやっていると、

「それだけが上手さ・旨さじゃないんだろうな」

 と思ったりします。

「そもそも試行錯誤なんてプレイアブルな育成パートでいくらでもしてるわけで。

 ストーリーパートは今作くらいパキッと進行してパクパク呑み込める"(ちょっとした)ご褒美"的なものであっても美味しいんだな、むしろ今作の塩梅こそ釣り合いが取れているかもしれない」

 と。

 

***

 

 また、

「アイドル&プロデューサーの二者間の物語である親愛度ストーリーではこう展開されたものが、なるほど本編ストーリーではあのアイドルとそのアイドルのアンサンブルとしてああ展開されるのか~!」

 とか、反復と差異がオタク心をくすぐったりもします。

 コンプリート欲とか差分とかオタクは好きですからねみんな。

 

    ▽都度書き換えていくプロフィール;親愛度ストーリーの語り口も素敵

 親愛度ストーリーは、語り口もいい。

 キャラ選択とか公式サイトとかに載ってる各キャラプロフィールあるじゃないですか?

 あれが『学マス』の場合プレイヤーキャラクターが自分でしらべて一枚にまとめた身辺調査書なんですよ。

 それでこれを、プロデュースをすすめて親愛度が変化し新たな一面をみるごとに、手書きの赤ペンで追記・訂正等していく。そしてついに全編が赤字で埋まったら2枚目に差し替えて……

 ……と細かく/そして抜本的に変化していく成長記録として展開されていくのです。

 人物プロファイルを書き換えていく「いま・ここ」のアクション感がたまらない~。

 

 また、サクッと振り返れるあらすじ的役割をはたしてくれそうなのもありがたい。現実の時間依存でプレイ回数に制限がかかるソシャゲって、どうしても細切れプレイになりやすいですからね。

 

    ▽音楽とゲーム内での演出も育成ゲームらしい差分が用意されスゴい

 曲とゲーム内での演出もすごいっすね!

 さすがはアイドル育成ゲーム/声優さんによるライブも盛んな<アイマス>シリーズ。今回のやつも、ゲーム劇中ライブは作品独自楽曲が採用。

 しかも各アイドルごとに専用曲が実装されていて、そしてプロデュースクリアのご褒美映像となる3DCGライブパフォーマンスも別個に用意されてます。

 

 専用曲がゲーム内でつかえるのはガシャで出るレアリティの高いSSRアイドルだけで、それ以下のレアリティのアイドルがつかえるのは(とりあえず今のところ)ゲーム内主題歌・グループ全体楽曲である『初』だけみたいなんですけど。

 チュートリアル明けにSSRアイドルを一人選んで迎え入れられる仕様で、どれだけ運がわるいひとでも一曲は専用曲持ちのアイドルをプロデュースできます。うれしい最低保証だ。

 またそもそも、『初』が持ち歌の低レアアイドルをプロデュースするだけでもかなり楽しいんじゃないでしょうか?

 なんならそっちのほうが美味しいまであるかもしれない。

 

 というのも楽曲パフォーマンスには各アイドルのゲーム内成績を反映した差分があって、低レアの全体曲『初』はアイドル育成ゲームの構成要素として不可欠かつ非常に印象的な仕上がりになっているからです。

 各アイドルを初めてプロデュースした冒頭イベント(親愛度0のときのイベント)は……

 各人の性格と現時点での実力(=イマイチな実力)を紹介しつつ、プレイヤーキャラである「プロデューサー」がその問題を解決できるような独自かつちょっと突飛なプロデュースを一行バズワード的に打ち立て、それを聞いたアイドルが驚き、次回へつづく!

  ……というものなんですけど。

 冒頭で各アイドルが自身のイマイチな実力をどう見せてくれるかといえば、『初』の調子っぱずれたワンコーラス実演なんですよ。

 そのためプロデュースの仕様的に、低レアアイドルたちのほうが一本の物語としてきれいにオチてくれて、充実度がたかいのでした。

 

 最初に『初』をうたったときは声が出てなかったりシャクってたり手振り足振りがイマイチだったアイドルが、プロデュースを受け、レッスンや授業あるいは相談やお出かけを通じて成長し体力的気力的な活力を得て、中間試験、最終試験と挑戦。

 ゲームプレイアブルパートを合格したあとのウイニングラン公演で、各アイドルが持ち歌を――汎用レアリティアイドルなら『初』を――しっかりした歌声と振付・パフォーマンスでもって披露する……

 ……楽屋裏の『初』非練習版ではじまり、お客さんに向けた『初』実演版でおわる、きれいな枠物語に低レアアイドルプロデュースはなってくれます。

 しかもこのウイニングラン公演アニメーションは、最終試験1位優勝のときと2~3位の合格のときとで内容がかわってくる。

 2~3位の「ただの合格」バージョンだと、汗ダクになり眉間にしわを寄せたりしながらのパフォーマンスになり、披露のあとは苦々しい顔でステージを去る……という、手放しに喜べない展開となります。

 

 このままプロデュースを重ねて『初』1位完成バージョンを披露できるよう練り続けるか?

 それともサービス開始特典であるSSRプロデュースアイドル1名選択権を行使したり、ガシャを引いたりしてSSR専用曲という新たな武器を得るか?(ただしガシャで目当てのアイドルが来るかは運次第)

 そういう択が『初』持ち歌アイドルを最初にプロデュースしたかたがただと味わえそう。*2*3

 

     ○それだけに、初回プロデュースが1位とれなかったていの固定エンドなのは惜しい

 そういったわけで、試験イベントの結果次第で3DCGライブパフォーマンスのクオリティも分岐してすごいです。

 ただいっぽう、各キャラの初回育成回は、プレイアブルイベントである最終試験の成績を1位を取っても「(1位が別に居る)ただの入賞」ルート固定。

 ここについては混乱するし気持ちよくないので、やめてほしかったな。

 

   ▼カード編成型育成がたのしい

 今回の学マスは、いままでのパワプロ系から一転、『Slay the Spire』に代表されるカード編成型育成ゲーム。*4

 いまのところマップ(?)はひとつで、レッスンもボス戦も素朴な存在です。

(所定ターンまでにオーディエンスへ一定数以上のパラメータ値までアピールできたら成功orできなかったら失敗。ターン数とポイント取得ラインはたぶん正比例関係)

 だから、

「レベルを上げて体幹で殴れ」

「最大コンボを練れ」

 以上のコツはない気がします。

{いや、レッスンとボス戦とで勝利条件・勝利特典にちがいはあって。

 通常レッスンに関しては「通常クリアとパーフェクトクリアの二段構成で、ターン残して早くパーフェクトクリアした分だけ体力が回復するよ」「パラメータが稼げるとステータスもそれだけ大きく伸びるよ」。

 ボス戦にかんしては、「オーディエンスにはヴォーカル&ダンス&ヴィジュアルの三属性の評価軸があり、アピールできる属性が一ターン一属性ずつ割り振られるよ。プロデュースアイドルの得意属性と各属性のステータスによって与パラメータ倍率が変化するよ」という専用ルールがあります。

 あるけど結局「(打点なり蓄積チップなり)でかい数字出すのが正義」という話になる気がする~

(「"好感+高打点スキル"で通常クリアをさっさと取って、あとのターンは体力回復に回すよ」とかの機微はあるかもしれないけど、結局それじゃあボス戦に挑むときステータスの育ちが悪くてジリ貧だろうし……)

 (5/23追記)すくなくとも各キャラTrueEndを見る/条件を満たすのは、雑な方針でも周回さえしてればそのうち見れると思う(5/20にはおひとり拝めたし、SSR以外のほかのアイドルでも条件を満たせました)}

 

 シリーズおなじみの要素ももちろんあります。

 ヴォーカル・ダンス・ヴィジュアルという三属性の審査員に対してアピールしていきより大きな評価をもらうというアレですね。

 でも赤青黄"信号機"カラーの主人公トリオはべつに、得意属性がことなるだけの類似能力キャラというわけではないのが面白い。

 

    ▽キャラのカードゲーム上の長所短所とその物語とがちゃんと合ってて良い
  • 赤い人 咲季が"センス"プランアイドルで、指定ターン数だけ与パラメータ値を1.5倍する「好調(『StS』で言う"弱体化")」バフスキルや、与パラメータ値の素点が高い強力なアクティブスキル(攻撃札)持ち。
  • 青い人 手毬が"センス"プランアイドルで、重ねた数値分だけ与パラメータ値を打点へ上乗せしていく「集中(=『StS』で言う"筋肉")」バフスキルやバフ付きのアクティブスキル(攻撃札)持ち。
  • 黄色い人 ことねは"ロジック"プランアイドルで、アピール一発一発の打点は低いどころか無い。しかし上二人が覚えない、重ねた数値分だけターン終了時に与パラメータを追加で入れる(けど、ターン毎に1ずつ減っていきもする)蓄積型スキル「好印象(=『StS』で言う"毒")」持ち。

 それぞれアピール方法がガラリと変わっていて、しかもそのスキル構成が、キャラの性格や物語と関連している(っぽい)。

 そこがキュンキュンきますね。

 

(↓↓↓以下の三者のプロフィールは、親愛度中盤~後半のエピソードまで↓↓↓)

  • 赤い人 咲季は主席入学だし何をやらせても上手い天才と評判だが、本人はやたらと妹へ「負けたくない」「負けてしまう」と不安がっている。しかも妹は補欠入学でこれまでも姉に勝てたことがないというからますます謎だ。⇒でもじっさい彼女の自己評価はただしくて、スタートダッシュがすごいだけの早熟型だった。成長曲線が鈍化した中盤以降をどうすればよいか? 早熟型なのに常勝だったこれまでの半生とは? 咲季は自分を見つめなおし、プロデューサーと練っていくことになる……。{「好調」はいくら重ね掛けしても打点1.5倍以上のものにはならない*5ので、及第点はかんたんに達成できるのだけれど、それを超えた成功を求めるとむずかしい(まさにシナリオでえがかれた早熟型の咲季そのものだ)}
  • 青い人 手毬は有名ユニットのセンターだったが解散。現在はライブ途中で息切れして終盤沈黙する等スランプに陥っている。原因としてまず体重の増減が挙げられるがあくまでここ最近のはなしで、解散の理由は違いそうだ。根本的な問題とは何なのか? 謎は深まる。⇒前メンバーのやる気のなさに怒っていた勉強熱心な彼女だけれど、実は誤解で、手毬の突出も他メンの埋没も、ムラっけのある彼女を周囲がペース管理しケアしていたがゆえのものだった。どうすればひとりでも終盤まで実力を発揮しつづけられるのか? 手毬は自分を見つめなおし、プロデューサーと練っていくことになる……。{「集中」は積み上げたあと後半の爆発力がすごい。しかし積み上げなければそこそこの打点のアクティブスキルがあるだけだから「とりあえず及第点踏めるだけのマージンをとって、ここで打点出しとくか?」と不安になるし。集中バフスキルカードにしても、集中を少しプラスしつつ打点も少し出すアクティブスキルもあれば、打点は出せないけど集中をプラスするメンタルスキルも両方ある。体力や元気そして今後のカリキュラムと相談しつつ、どれを習得しどこで発動していくかが重要になる。(まさしくシナリオの手毬&プロデューサーの関係だ!)}
  • 黄色い人 ことねは、才能も努力もしていて打算込みとはいえ人々の潤滑油になるけれど、アイドルとしての成績はいまいちパッとしない。多方面へ頑張りすぎたオーバーワークにより、日頃から元気がないことが一因だった。プロデューサーがバッサバッサとスケジューリングして体力問題は改善されるも、「(ダンスはまだしも)歌は下手だしアイドルとして魅力がない」ことねはなおも自信がない。実はその不安の原因が、ことねだけの武器なのだとプロデューサーは気づく……{このプランのアイドルならではのプレイングとしては、取得好印象と残りターン数とで暗算して最終スコアがいかほどかをニラみ、「これ以上はたらかなくても満点合格できる」と気づいたら、スキルカード無使用=体力回復でターンエンドし今後に活かす財テクがある。(まさにシナリオのことね&プロデューサーと相似形だ!)}

(↑↑↑以上の三者のプロフィールは、ネタバレおしまい↑↑↑)

 

 プロデュースを終えたその周回のアイドルは、次回以降プロデュースするアイドルへ助っ人として最大4人まで組み込むことができ。そうして持ち込まれた〔数種のパッシブ能力と一つのスキルカード〕×4によって、プレイヤーは、素のアイドルの足りないところを補ったり、あるいは強みをより尖らせたりして、トップアイドルへ育成していきます。

 継承できるスキルカードが、ガチャ・課金要素じゃないのが(少なくともいま序盤のプレイ時は)嬉しいですね。

 これらのスキルカードはアイドルの固有スキルじゃなくって、プロデューサーのレベルが上がっていけば取得候補札として入荷されるものであり*6、スキルカード自体の強化だってプロデュース内変数で行えたりするもの。

 そのおかげで、しっかり育成ゲーをやっている手ごたえが得られます。

{『シャニマス』よりもはるかにやさしい/「ペイ・トゥ・ウィン」感がすくない。(※)}

 

     ○とりわけSRプロデュース"カワイイ♡はじめました;藤田ことね"のねじれが好き

 能力スキルと性格・アイドル活動という観点だと、ノーマルでもSSRでもないSRプロデュースアイドル"カワイイ♡はじめました;藤田ことね"が非常に良かった。

 各プロデュースアイドルカードは、それぞれ一つずつ固有スキルカードと固有Pアイテムをもっていて、"カワイイ♡はじめました;藤田ことね"はその噛み合い(というか噛み合わなさ)がおもしろいのです。

 固有スキル「Colorful Cute!」は"好印象+6"されるスキルなんですが、固有Pアイテム「お気にのスニーカー」は、"ターン終了時元気(=体力の代りとなるもの。『StS』でいうブロック)が7以上の場合、好印象+4"という発動条件がちょっとむずかしいもの。

 「CC!」は強いけど、それを打つと「スニーカー」の発動は遠のくし。

 「スニーカー」を発動させようとすれば"元気"をためなきゃいけないけど、"元気"や元気取得量をその数値分増幅させる"やる気(=『StS』で言う敏捷性)"にターンを割いていると、"好印象"を集めるのが遅くなる。両方を立てようとすると欲しいときに欲しい効果がこない、濁ったデッキになるかもしれない……

 ……まさにことねがストーリーで抱えた問題を体現したような捻じれたスキル構成になってます。

 恒常初期SRだからこんな使いにくいのかと思いきや、ほかのSRアイドルは素直にWIN-WINなスキル&アイテム関係であることが多いみたいで、ことねの個性として面白いかもしれません。

 

     ○『シャニマス』のW.I.N.G.プロデュースの難しさや「プロデュースが次へ反映されない微妙さ」。それにへこたれた自分でも『学マス』はやりやすい

(※)『シャニマス』よりもはるかにやさしい/「ペイ・トゥ・ウィン」感がすくない。

 『シャニマス』って、ぼくが委員長の配信キッカケで始めた、サービス開始2周年の時点でもかなり渋かったし、けっこう「課金せんとダメか……?」と萎える要素がそれなりにあったんですよね。

「いやこれ、True Endどころか、ゲーム内大会W.I.N.G.優勝でさえムズくね……?!」

 とは思っていた。


 今でこそTrue研修など充実していてだいぶ楽チンになりましたし、二周年をむかえた20年4月時点でもゲーム内目標をこなせば、★(=特訓回数。特訓をかさねるほど強力な技などが使えるようになる。特訓するにはダブリカードが必要。)を増やせて、そのうち★4完全特訓プロデュースアイドルへと育てられる「アイドル・ロード」や手堅いサポートアイドルの得られる「初心者ミッション」といった下手プレイヤー救済措置が実装されており、古参プレイヤーからは「楽になった」と評判だったんですよ。

 とくに初心者ミッションは強力で、これをこなせば"★4MAX特訓済+Lv上限近くSRサポートアイドル×5で固めたスターターキット的編成"を一属性ぶんいただけました。ぼくもその恩恵をあずかったおかげで、

「W.I.N.G.決勝上位入賞できるようになりました」

 という感じだったんですね。(へたくそすぎるという説はある~)

 

 それでも慣れと「アイドル・ロード」とのおかげで数日のうちにゲーム内大会W.I.N.G.優勝へと至れるようになったものの、「アイドル・ロード」には落とし穴があって、この「アイドル・ロード」産アイドルではTrue Endを見られないのでした……。

 プレイして8日目、無特訓の★0でもつよい期間限定SSRプロデュースアイドルについてどうにか一人、確率のイタズラでTrueEndを見たものの、そこから半年間 腐りの日々ですよ。

 『シャニマス』のTrueEnd条件であるW.I.N.G.編(でのSR以上のアイドルをプロデュースしてAランク優勝)って、過去にプロデュースした成果を次のプロデュースへ反映させるフィードバックシステムは無いから、TrueEndを見るためには新たなアイドルを(★0でも強い即戦力とか、★を増やすための重複アイドルとかを)事務所にむかえるほかないけど、そのお迎え手段であるガチャもイベントも、どちらも別個の理由でこちらを腐らせてきます。

 ガチャを回すためのジュエル。これを課金せずに手に入れる主な方法として、デイリーミッション&ウィークリーミッション特典(3400ジュエル=10連ガチャ1.3回分くらい)とTrueEnd特典があるんですけど、後者はそもそもTE見れない域のひとには関係ない。

 前者は前者で難度こそ超カンタン、カーソル合わせてクリックすれば終わるミッションですけど、このミッションで求められるのは毎日出社してベルトコンベアから流れてくるお寿司にタンポポをひとつふたつ載せて退社する勤勉さであって、それがゲームとして楽しいかというとそうではない。

(そして一回のガチャでSSRが出てくる率は5%で、SRなら16%。特訓対象であるダブリアイドルが出てくる確率はそこからさらに低くなる)

 となると期間限定イベントをこなして、イベント産★4SSRアイドル*7を招くしかないわけですが。ですが、イベントノルマを達成するために「TEなんて到底見れるわけない」とわかってる現戦力でプロデュースする(そして案の定TEを見れない)という実質的な人身御供をせにゃならない。マインドセットが完成して「半端な成績の半端な幸せしかプロデュースできないと承知のうえでアイドルを輩出する作業」をおこなえるようになっても、イベントは実時間にして何週間かおきに運営が開催するものだから、プレイヤーがいくら頑張ろうと限度があって急成長はのぞめない……

 ……といった複数のへこたれ要因によって、半年間くさっていたのですが、2.5周年の「W.I.N.G.攻略ミッション」が実装されたのを機に再出発、11月になってようやく二人目かつ安定したTrueEndを拝めるようになりました。

 

 『学マス』はそれに比べると非常にやさしい。

 たぶん無課金でも5月中にTrueEndを拝めるようになるプロデューサーがかなりいるんじゃないかしら。

「ぼくのもとへ巡りまわってきたサポートアイドルが育成の楽になりそうなスキルorPアイテム持ちだから{(※2)SSRサポートは体力消費軽減系だし、SRサポートも"SPダンス特訓"をクリアするとPドリンク2つ支給するPアイテム}、ほかの人よりも楽観的なのかな?」と思ったんですけど、体力消費軽減系スキルはプロデューサーが自力習得する恒常スキルでも優秀なものがアレコレあるし、どんなアイドルをお迎えしてもそこまで変わらないんじゃないかしら。

(※2 ただ、Pアイテム「SPダンス特訓クリアでPドリンク2つ支給」持ちのSRサポートアイドル札はだいぶ美味しいし代替がきかなそう。しかもこの子は「SPダンス特訓出現率アップ」持ちでこちらも有能なんだよな。

 へたなSSRのレベルを上げるよりこの子を育てて、SPダンス特訓を引き・Pドリンク2本飲んでパーフェクトクリアしPドリンク2本をまたもらって、SPダンス特訓をさらに引いてさきほどもらったPドリンク2本を飲んで……と循環し続ける上振れをお祈りしたほうがよさそうな気がする)

 

 ぼくでもサービス開始初期からTrueが拝めそうなのはうれしいんですが、

「これだけ楽(そう)だと、どこでお金を得るんだろう?」

 とか、

「このさきの展開どうなるんだろう?」

 とか変な怖さがあります。まじでどうやって採算とるんだろう……。

 

 

{2025/01/05追記;

 ガチャはだいぶ渋い……というか、ガチャを引くためのジュエルのうち、ゲーム内で取得できる無料ジュエルの数はだいぶ渋いかもしれない。

 十連ガシャを引くために必要なジュエル数が2,500ジュエルで、一週間あたりにゲーム内ミッションを達成することでもらえるジュエルが550個。

(デイリーミッションが50個×7と、ウィークリーミッションが200個、ログインボーナスが7日ごとに100個)

 1ヶ月で1回、十連ガシャを引けるかなという感じ。

 ほかのイベントで貰えるジュエルなども加味すると、一台のガシャの天井まで引くために必要な50,000ジュエル(※ほぼ6万円)は、ゲーム内での取得だと今、イケるひとは11ヶ月って感じらしい……。

(※1ジュエル=1.19円で、十連ガシャ = 2,500ジュエル = 2,975円。200連分 = 50,000ジュエル = 59,500円)

 

 年末年始のSSR排出率1.5倍アップ&限定SSR4枚含有ガシャを引きましたが、けっきょく天井である200連いくまでのあいだに目当ての限定SSRは2種類(1種かぶりの3枚)しか出ず、けっきょく天井ピックアップでもうお一人迎い入れました……}

 

 

 

 

*1:「え、コミュイベントがゲームとして成立しないじゃん!?」

 とビビりました。

 コミュイベントってなに?

 プロデュース対象のアイドルへ選択肢ゼリフでコミュニケーションするイベントのことですね。従来の<アイマス>シリーズだと、その選択いかんで「パーフェクトコミュニケーション」「グッドコミュ」「バッドコミュ」と分岐して、アイドルのテンションや能力値・プロデューサーにたいする好感度が上下したんですな~。

 このコミュイベントがゲームとして成立するためには、選択肢へリアクションを返すアイドルについて(どんな性格でどんな芯を持ってる/持てていないかなどについてプレイヤーもある程度分かっているけど全容は分かっていない、という)ブラックボックス性がある程度なければいけないわけですよね。

 なにも検討材料がなかったら、単なる運試しになってしまうし。

 だからといって全て知ってたら、所定の選択肢にカーソルをあわせてクリックするだけの作業になってしまう。

 適度なヒントのある推理クイズであると楽しい。

 

「『学マス』のようにこんなあっけらかんと内心を都度開陳してしまったら、推理も駆け引きもあったものではないじゃないか!?」

 そうビビりました。

 クリエイターも実際そこは百も承知で、今作のコミュイベントはどの選択肢をえらんでもアイドルのテンションやプロデューサーにたいする好感度に影響しない「ただの雑談」になってる。(あるいは授業イベントのように、どの選択肢をえらぶとどんな効果があるのか、前もってポップアップ説明がなされるようになっている)

 これまでのシリーズと一線を画している印象をもちました。

*2:必修チュートリアルである簡略版プロデュースは、『初』を持ち歌とする低レアアイドルがプロデュース対象なんで、脳のキャパが大きい人ならたぶんこれでもそれなりに味わえるのかもしれません。

 かもしれませんが、ぼくは、

「労働を終え、配信を観たあとポヤポヤしてたら、日付変更時間帯まぢかで始めることになっちゃった……。チュートリアルさっさと終わらせてデイリー漏らさずゲットしてSSRを育てなきゃ……」

 モードになっちゃってたので、うん……。

*3:『初』プロデュースの物語的おさまりのよさをかんがみるに、

「全尺版プロデュースにも適宜チュートリアルが入ってくるわけだし、簡略版プロデュースなしに最初の最初からフル尺版プロデュースでもよさそう」

 とも思いましたが、

「あ~でも、リセマラのしやすさを考えるとチュートリアルは短いほうがよさそうで、いろいろ難しいんだろうな~」

 ともなりました。

*4:ただし正確には、直近のシリーズソシャゲ『シャニソン』もスレスパライクだと聞きます。(これまた「スペック不足でできないだろう」と決め込んでやってないのでよく知りません)

*5:もちろん「絶好調」が覚えられる段階まで進むと違うけど、習得はそれなりに先になるし、それを得たあとでも「好調」自体は1.5倍バフでしかない。

*6:ただし、あくまで「入荷可能性がゼロじゃなくなった」ってだけだから、一プロデュース中に一度も選択肢に上がらない場合もある。

*7:特訓を積んだガチャのSSRアイドルよりは弱いけど、無特訓の★0ガチャSSRやある程度の★4SRより有用。★4まで特訓できるほど同種のガチャ産アイドルを集めることは結構な課金になり、そこが充実しているひとは「TrueEnd見れね~」なんて悩みを抱えない。