ふざけるな、福島県警!

2006年4月16日朝日新聞福島版に、驚くべき記事が掲載されていたようです。

医師逮捕事件  富岡署を表彰 
警察署長会議に80人

 県警は14日、今春の人事異動後初の警察署長会議を開いた。県内全28署の署長や県警本部の幹部ら80人が参加。重大事件を解決した警察署などへの表彰があり、 富岡署が県立大野病院の医師を逮捕した事件で、県警本部長賞を受賞した。

 綿貫茂本部長は冒頭の訓示で、当面の重点課題として(1)職員の意識改革を基礎とした合理的・ 効率的な業務の運営(2)重点を指向した犯罪抑制対策の推進(3)犯罪の徹底検挙による、県民の安全・安心の確保(4)効果的な交通事故防止対策の推進(5)国際テロ対策の強化―などを挙げた。

 これは、各学会や医師会から断固たる抗議声明が出ており、政治を巻き込んだ大問題となり、国会で質疑が繰り返されている事件です。再三書いてきたように、様々な情報を総合的に判断すると、逮捕も起訴も不当としか表現しようのないものです。不当とは言え、起訴されてしまった以上、これから公判が待っていますが、いずれにせよ、現在進行形で問題視されている事件です。それを「表彰」するというのはどういう神経なのでしょうか。その結果がどうであれ、大きな話題となった事件に関われば表彰されるということなのでしょうか? 凶悪事件の現行犯逮捕でもしたのであればまだしも、まだ裁判の結果も出ていないような事件に関して、「逮捕=有罪」とでも言わんばかりの暴挙です。もはや、福島県警は微塵も信用できません。今後、極力福島県には立ち入らないようにします。医者というだけで逮捕されかねません。そしてそれはきっと、あらかじめ集められたマスコミによって、リアルタイムに放送され、無責任な芸能人やらコメンテーターが一方的に医者を悪者にするのでしょう。挙げ句の果てに、勾留されて自白を強要されるのです。
 警察が、ほとんどない自分たちの医学知識に照らし合わせた結果、大野病院の事件で医師を逮捕するべきという結論に至ったところまでを、百歩譲って…本当は一歩たりとも譲りたくはないところを、仮に譲った上で認めるとしても、その後の各方面からの正当な抗議を受けてなお、その逮捕を表彰するという馬鹿げた行為、到底ゆるされるものではありません。

今までの大野病院事件関連内部リンク↓

http://d.hatena.ne.jp/zaw/20060303#p1