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不器用で落着きのない技術者のメモ

クラウド・アーキテクチャの設計と解析 - 分散システムの基礎から大規模データストアまで

土曜日にこの本を買って、髪を切ってもらっている間読んでました。

歴史的なコンテキストや、クラウドや KVS などについて本質的な考察が書かれています。最近、クラウドや KVS の本質とは何か考えていたので、自分の思考を整理する上でとても参考になっています。

印象に残った個所をいくつか引用します。


まえがき

クラウドシステムのように新規に登場する巨大分散システムも、それまでの分散システムの技術的発展の流れの中位置付けることができると思います。本書でのクラウドシステムのアーキテクチャ解析は、筆者が実際に使用していたこの分散システム基盤をベースに発展・展開させた内容になっています。

P.4

このような利用形態は従来から ASP (Application Service Provider) や、ホスティングサービスなどでも行われていたものです。
(中略)
クラウド・コンピューティングでは、ユーザがアクセスするサーバがちょうど厚い雲に覆われて見えなくなっているような状態になっているわけです。そして、これはクラウド・コンピューティングで使用されているサーバが膨大な数に上ることと、採用されているサーバアーキテクチャから来ている

P.156

このようなテーブル格納方式の場合、主キー以外の列項目範囲での条件検索は大変煩雑で時間のかかる処理となり、JOIN検索は実際上不可能で、結局クラウドで要求されるような大規模分散システムでのデータ格納用としてRDBは向いていないということになります。


著者が Twitter をされていて、こんなコメントをいただきました。


P.S.
id:wmo6hash さんのブログで使われていて気になっていた kwout を使ってみた。これはいいですね。