ドラクエ3 リメイク (HD-2D版) 感想

ストーリー終わったので感想。クリア後要素はやってない。FC版は小さい子供の頃に途中までやって挫折、だいぶ前にSFC版を1回クリアした感じの経歴。

HD-2D最高

まずとにかくこれ。HD-2D初体験なんだけどこれが非常に良かった。3Dなんだけどしっかり2D感、ドット絵感がある。ファンタジックな画作りや極端なBloom、DoFも効果的に働いているように思う。街をあちこちを歩いて眺めるのが楽しい。

HD-2Dっていう技術だけじゃなくて、町と村の違いや地域ごとの建築様式の違いとかちゃんと作り込まれてて良い。エジンベアは確かに洗練されていた。アリアハンの建築は少し芋っぽい

他のリメイクではドット打ち直したピクセルリマスター版とかもあるけど、妙にスムースになったドット絵はどうしてもコレジャナイ感が拭えなかった。HD-2Dはその辺の違和感を完璧にクリアしててもうこれが正解だろと思う。ファミコン/スーファミ作品は全部HD-2Dでリメイクしてほしい・・。

ストーリーの補完はとても良い

原作は容量や表現力の問題でやや説明が少なく行間を読むしかない部分も多かったように思うが、今回セリフやイベントが追加されてより感情移入しやすくなった。特にオルテガ周りは大量に補完されてて良かった。追加ボスの登場と死亡シーンは全体的に雑&適当すぎてもう少しなんとかならんかったんかとは思うが。

あとさんざん前フリで期待を煽ってたエンディング後のアレは後付け感すごくて正直肩透かしだったけどもね・・。別にこれでつながった伏線もないし・・。

まもの使いとレベルデザインが微妙

いいんだけど、なんだかなー、という感想。

新職業の「まもの使い」は救済要素、というか自分のように久々にドラクエをやる人や今回始めてドラクエをやる人が新要素に触れつつ躓かずにゲームクリア可能なよう、意図的に強く設計されてると感じた。魔物使い2人いれば「いばらの道だぜ」難易度でも楽々クリアできる感じ。

バランスブレイカーの「まものよび」。最強魔法のギガデインでも250しか出ないゲームでこの火力はやりすぎ。そしてもうひとつのブレイカー「ビーストモード」を使えばこれが2倍になる・・

一方で「いばらの道だぜ」難易度や追加ボスの設計は、とにかく敵のHPと攻撃力上げて多段攻撃させて、復活やら仲間呼びやらで長期戦させときゃええやろみたいな思想なのがもう全体的に雑だなーって感じですごく退屈だった。

バフデバフ入れる前に初手3回も行動されると普通に壊滅するので、良い行動を引くようにお祈りするか、キャラを育成しまくってパワーで殴るしかない。実につまらん。工夫して低レベルで勝つとかそういう楽しみはない。

ただ一応理解を示すと、リメイクである以上システムに手を入れられないのでこれしかやりようがなかったのではとは思う。まあそれでも敵に新しい行動を増やす、みたいな方向で調整してほしかった感はあるが・・。

リソース管理が実質不要。時代って感じ

オリジナル版と異なりふくろシステムやMP回復アイテム、商人の「おおごえ」が存在するため、HPもMPも回復し放題、実質管理不要となった。なのでダンジョンの奥深くでMPもアイテムもなくなり詰む、というようなリソース枯渇による全滅が起きない。戦闘で全滅してもオートセーブからロードすればお金を半分失うこともない。

まあただこれについては時代かな、という感じ。近年のゲームではこの辺のリソース管理にゲーム性を設定していない事が多いし、システム面は利便性が重視されている。いまオリジナル版の思想をそのまま再現しても不便さや理不尽さ、喪失感の大きさがデメリットになるだけという気がする。

あれだけ辛かったピラミッド地下のじゅもん禁止ゾーンも「とくぎ」の存在で回復し放題、ヌルゲーに

フィールド探索の楽しみが増え、買い物の楽しみは無くなった

ドラクエにおけるフィールドは街やダンジョンをつなぐ存在でしかなくて特に探索の必要性はなかったが、今回キラキラやひみつの場所が追加されて隅々まで歩く価値が生まれた。正直後半は作業的になっちゃうのは否めないけども、自分的にはプラス。特に船を手に入れたあとの発見の楽しさが増した。

反面、いいものやお金が拾えすぎて武器と防具屋の存在意義がなくなってしまっている。店で装備を買った記憶がほとんどないし、買うときもお金の心配をした記憶がない。これもリソース管理の話で、時代だなあというやつ。

クリア直後。25万もある。特に金策とかしてないでこれ

日和るな

あぶないみずぎがパレオ付きで全くあぶなくない。女戦士や遊び人女がしっかりケツを出しているのだからこれも素直に出しておけばいいのに。なぜ日和った?

<figcaption>持ってる武器も相まって原住民って感じ

おわり

なんだかんだ書いたけど、睡眠時間削ってストーリークリアまで楽しんだので総じて良かったかなと思います。おすすめ。

天キーVol.7参加メモ

天キーこと天下一キーボードわいわい会 Vol.7に参加してきたのでメモ。

自分の持ってきたキーボードたち

並べ方も写真もセンスが欲しい

Henge40

キーケットで頒布予定の金属塊40%キーボード。YouTubeのビルド動画で一目惚れしたMenhirというキーボードのインスパイア。台形状と無駄な余白最高。

展示してたものの中身は拙作Slab40の基板を使っているけども、いま製造中の正式版になるケースにはその上に置いてある改良基板を搭載する予定。

今回展示のR4行を思い切ってそぎ落としたデザインも好きなんですけどねえ。さすがにやりすぎたかなとか。

YM60JIS / YM60A

いつもの拙作60%基板。今回はYM60Aを持参。初めて来た人が結構普通のもあるんやなーと思ってくれたらいいなと思い。

60%って自作キーボード入門にちょうどいいと思うので初心者向けに供給し続けていこうと思ってたけど、遊舎工房さんがYK60ってのを出したのでついにお役御免かもしれない。

でもほらYK60はスペースバー長いしさ・・。

Brick40

niuniuさん作のBrick40。緑色が本当に鮮やかでかっこいいヤツなんだけども自分の写真の腕じゃ表現しきれなくてどうしても見て欲しくて持ってきた。モノとしてはビルドログで詳しく書いてるのでぜひご参照。

Keychron Q9 Plus with Cerakey

Cerakeyを買ったのでそれを見せたくて持ってきた。タイル張りのキッチンみたいで清潔感がすごい。

列省略無しの40%って結構需要あると思うんですよね。Excelとかプログラミングとかだとなんだかんだ記号がいつもの位置にあるのは強い。

気になったキーボードたち(会話できなかった編)

ttさんのInductionとBourdieu

Induction実物本当にかっこいい。やっぱ横長よ。BAEも良すぎる。Bourdieuもかっこいいのはもちろん、打鍵音が異様に良かった。特にポリカ?のスペースバー。どういうことかと色々問い詰めたかったのですが、話しかけるタイミング合わずで無念。どこかで捕まえたい(?

キーキャップも含めてセンスが良すぎる

河村さんのCerakeyのやつ (Nada65)

自分もKeychron Q9 PlusにCerakey付けたの持ってきたけど、自分のとは全然次元が違う音がしてた。筐体側の工夫だろうなあ。キーキャップセットとの差額考えるとタダみたいな値段だからNada65買っておけば良かったーって後悔するほどには新体験の音でした。

Pandaじゃないカラーもあったのね。。

konifarさんのLumberjack

THT部品むき出しのデザインが男の子心くすぐる。キーキャップのデザインが自然物と機械のコントラストになってて素敵。

こういうの自分も一回やってみたい。けど半田付けめっちゃ大変そう

krisさんのLAZYDESIGNERSのやつ

LAZYDESIGNERSのキーボード、全体的にすっごい好み、でも買い方がちょっとハードルあってなあ。。

これの他にもDUO60とかツボ

(お名前不明)さんのCisne

鏡面のいわゆるピアノブラック。ホンマかっこいい。

指紋付くけどそれを拭き取るところまで含めて愛おしく思えそう

会話させていただいた皆様

話すのに夢中で全体的に写真がない。。

Mogma Productsさん

キー部8%の時に変形機構について色々お話聞かせてもらったMogmaさんが隣の席でご挨拶いただきました。機構を改良されたとのことでお話伺いたかったですが、ちょうどオープニング始まってしまいその後タイミング合わず無念。次の機会にまたお願いします!

くりきさささん

40%Alice配列キーボードyak40の作者さん。テーパーの付いた台形状ケースが自分のHenge40に似ていて一方的に親近感湧いてましたが、くりさささんも同じように思っていてくれたらしく意気投合。(FreeCAD系のエンジンで)テーパーの付いた面の面取りがエラーになる・・というまさかのピンポイント過ぎる共通の話題で盛り上がり。

ケースのコスト削減に繋がるアイディアや、Alibabaの活用についてお話しいただけてすごく参考になりました!大変感謝・・

このクオリティを自分も出さないといけないな・・と身が引き締まる思い

ぴろりどんさん

開始前に声かけてくださってご挨拶。今回はセッションもありお忙しそうだったので激励だけさせていただき。キー部とかでもっとお話しできるといいなあ

halfさん

セッションで静音スイッチについて発表されてた。ステム形状で音変わる話は初めて聞いたとき目から鱗な感じでした。キースイッチをめちゃくちゃ沢山持ってて比較してる人なのですごく信頼できる。お勧めスイッチは多分思考停止で買っていい

ぎーくらびっとさん

相変わらずケース造形がすごい、ちゃんとした製品みたい。断面の厚みが変わるところで歪みやすいとのことで対処の構造のよう。

(その構造を伝える写真を撮り忘れている・・)

あと同時に展示されてたタッチパッド基板をいただいてしまいました。搭載キーボード作りたい。KeeBarの真ん中にタッチパッド置きたいわね。。

フォローしてなかったことに今気づいた。フォローしました(報告

ゆびながモンキーさん

拙作Slab40をビルドして持ってきてくれていました。ありがたい~~。ゆびながモンキーさんのBuffer49はR4行がかなり細かく刻んであるのですが、搭載されてたPBS Blanksのコンベックスキーの豊富さが遺憾なく発揮されてた。欲しい・・

余らせてた左手基板と交換でスイッチテスター基板いただきました。タクトスイッチの見た目がカラフルでかなり映えるので、せっかくだから自分も作ってみようかな・・

foostanさん

Corneliusの作りとかこだわりの梱包材について根掘り葉掘り聞いてしまった、あんまり面識無いのに今思えばちょっと不躾だったかもしれない。ごめんなさいね。でもめっちゃ参考になりました。大感謝です!

やはりAlibaba、そして最も大切なのは数を作る覚悟なんだわなと。

Murasakiさん

ご挨拶に来てくださって感謝。Akasha、以前Twitterでファームウェアビルドできずで止まっているところからそのまま進んでないとのこと、なんとか克服して開発再開して欲しくて色々お節介を言ってしまったかもしれない。

KLEでレイアウト作ってボタンぽちーしたらファームが出てくるくらいのがあってもいいよなあ、とは思う。作るか・・

ほか展示物前で会話してくださった皆様

興味持っていただいて感謝です!

ずっと張り付いてもいられなかったのでもっとお話しできる人もいたのだろうなあと思うとその辺の配分がやはり難しい。

企業ブース

Nuphyさん、Lofreeさん

スタビを売ってくれたのむ・・という話をした。世間的に需要はないんだけど、この会場の人は泣いて喜ぶからと。たのむ・・

FCLコンポーネントさん(旧 富士通コンポーネントさん)

Libretouchは昔一時期使ってたこともあったので復活するかも?と聞いて感慨深し。古いメンブレンのキースイッチと差し替えられるスイッチ(理解あってるか?)が興味深かった

終わりに

立ちっぱなしで足が破壊されたけど楽しかった!人の制作物とか見たり話聞いたりするとすごく刺激されて自分の創作意欲も湧いてくる。

キー部、次はどうしようかなーと思っていたけど行きたくなってきたので頑張って進捗出していこうと思います。

Brick40ビルドログ

Brick40紹介

多様なマルチレイアウト対応が特徴の40%キーボードBrick40を購入しました。

Brick40カバー画像

WK、WKL、HHKBの3種類のケース形状を選択でき、WK/WKLで15種類、HHKBで10種類の計25種類のレイアウトを選択できます。

Brick40形状

Brick40レイアウト

今回私はHHKB形状のケースを、プレートは17番と19番を選択しました。ANSIスタイルのEnterキーと分割スペースレイアウトの組み合わせです。19番は1列分キーが少ない感じですね。ISO Enterのスタイルもユニークでカッコイイなと思ったのですが、右上にBackspaceがないのは辛いかなと思い断念・・。

ケースは6色から(緑を選択)、ウェイトは仕上げ違いで2種類(なしを選択)、PCBもUSBのみ、Bluetooth対応、Bluetooth/2.4GHz対応の3種類(USBのみを選択)とカスタマイズ幅豊富。

ビルドログ

開封

開封

化粧箱にキャリングケース、その中にアルミケースと必要部品が収められていた。追加で購入したプレートはラップでくるまれて到着。

アルミケース。緑は攻めすぎたか?と思ってたけど、思った以上にいい感じの色合いで気に入った(果たして私のしょぼい写真で伝わるか・・)。「牛」は作者のお名前だそう(NiuNiu=牛牛さん)

付属品は左からドーターボード(USBコネクタ、LED)とフラットケーブル、LED用のディフューザ、バッテリモジュール用の穴を埋める用フォーム、マウント用ガスケットパーツ、ネジ類、PCB、フォームセット(ケースフォーム、PCBフォーム、スイッチパッド、スイッチフォーム)

付属品。KBDFans Tofu60/65 2.0用のマウント部品がそのまま入ってて潔い

組み立て

開封して気づいたのだけど説明書の類いが入っていない。Webサイトもろくに無い(もしくは中国語圏内にある?)し販売サイトにも掲載が無い。ということでノリで組み立てていく。

ボトムケースのバッテリ用穴にフォームを詰めて、ドーターボードをネジ止め

その上にケースフォームを敷く

トップケース側にLEDディフューザとLEDモジュールをネジ止め

プレートマウントスタビライザー初体験。表側からワイヤー部分の出っ張りを引っかけるように入れて(写真は裏面から見た様子)、お尻側を押し込む感じ

PCBの上にスイッチパッド、スイッチフォームを敷き、その上にプレートを載せてスイッチを取り付けていく。PCBはマルチレイアウト対応のため無数の穴が開いている。ノースフェイスとサウスフェイスごちゃ混ぜになるので、プレートを合わせながら合う向きにスイッチを取り付けていくと良い。しかし、スイッチパッドを載せると穴の向きがわからなくなってしまう・・・

マウントはシリコンソックスを選択。シリコンボウルマウントの場合はボトムケースにPORONも貼る。貼り方はTofu60 2.0のチュートリアルが参考になる。たまたまTofu60 2.0を組んだ経験があったからピンときたけどそうでない人どうすんだこれ・・

PCBフォーム。ボトムケース側に乗せてその上からPCBを置く感じでやってしまうとフォーム穴にPCB出っ張りがうまくはまらず、後でケースが閉まらなくなってしまった。試行錯誤の末、PCB裏面にマスキングテープで固定してからボトムケースに乗せるといい感じであった。そしてUSBケーブル側のフラットケーブルを接続する

USBコネクタ側のケーブルのコネクタはよくある跳ね上げ式の固定方法だったが、LED側のケーブルのコネクタは初めて見るタイプだった。黒い部分の部品を矢印方向に水平に引き出すことができて、この状態でケーブルを差し込み、再び黒い部分を元の方に押し込むと固定される

ケーブルをいい感じに気合いで折りたたみながら、トップケースとボトムケースをネジ止めして完成

設定

Vialに対応していた。レイアウト選択、LED調整も可能。

tofu40という名前で認識。40%のTofuっていうコンセプトなんだろなー、などと察し

複数レイアウトに対応。最下段がSHIFTになってる。Spaceの誤記か?

LED調整。デフォルトは輝度全開の真っ赤っかだったのでケース色に合う落ち着いた緑色系に変更

12レイヤーが準備済み。すご。キーマップはこんな感じで

終わりに

いつも自分で設計してばかりで、他人が設計したキーボードの組み立ては久しぶりで楽しかった。ビルドガイドがないのは辟易したけと、キーボードには多少の経験があったので、良いスパイスだった。

この記事はBrick40で書きました。

自作キーボードのキーの減らしかた

自作キーボード界隈の人はキーボードのキー数を減らすことに熱心です。キーが減るとキーボードが小さくなって机が広くなるうえ、キー配置がホームポジション近辺に整理されることで打鍵時の指の移動距離を最小化できるからです。そして何より小さいキーボードはかわいい。いいことしかないわけですね。自分も順調にキーを減らしていき、今は39キーまでたどり着きました。

最近設計したSlab30。この写真は41キーだが、今は左下右下のCtrlを取って39キーで使っている

しかし効率を求めるあまりキー配置やキーボード形状を大きく変えてしまうと、職場で使わざるを得ない普通の日本語キーボードのノートPCが逆に使いづらくなってしまいます。これは自分のポリシーに反するので、キー数を減らすにあたっては次のようなことを念頭に置いて進めました。

  • 一体型のロースタッガード形状を維持すること
  • 元の位置から大幅に異なる極端な配置換えを行わないこと

そしていきなり30%を目指すのではなく、ある程度のまとまりで段階的にキーを削っていくことで無理なく移行できたと思っています。下記の通りステップごとにまとめておきますので、誰かの参考になれば幸いです。

STEP 0: なぜキーを減らしても困らないのか

レイヤー機能

キーを減らした結果、減らしたキーの文字が打てなくなってしまうようでは困ります。なので減らしたキーの文字は「ある特別なキーを押している間にキーを打つと本来とは別のキー入力を行う」機能を使って入力できるようにするわけです。これはレイヤー機能と呼ばれています。ノートPCのFnキーと同じ機能ですね。

例えばレイヤー側の「1キー」に「F1入力」を割り当てておけば、レイヤーキーを押しながら1キーを押すことで、F1が入力されるようにできます。そうすると物理的なF1キーは不要になりますね。このようにして実用性を損なわずに物理的なキーの数を減らしていけるわけです。

Slab30ではメイン+3枚のレイヤーを定義しています。
写真1枚目がメイン(0番目のレイヤー)、写真2枚目が1枚目のレイヤー

レイヤー切り替え用のキーをどれに割り当てるかは重要で、かつ好みの分かれるところです。レイヤー切り替え中はそのキーを押し続ける*1都合上、手の動きが制限されてしまうからです(Shiftキーを押しているときなどを想像してください)。

私はスペースキーにレイヤー機能を割り当てています。スペースキーは左手と右手どちらの親指でも自然に押せる位置にあるのと、もともと親指はスペースキーを押すくらいしか仕事がなく他の指を邪魔しないため、レイヤーキー係として都合が良いのです。

Mod-Tap

スペースキーをレイヤーキーにしてしまったら、スペースは入力できなくなってしまうのでしょうか。大丈夫です。Mod-Tapと呼ばれる機能を使うと、長押しの場合と短押しの場合それぞれに別のキー入力を割り当てられます。

先ほどの私の例だと、スペースキー短押しでスペース入力、長押しでレイヤー切り替えを割り当てています。レイヤー切り替え用に専用のキーを確保しなくて済むので、キー数削減にも貢献していますね。

Vialに対応したファームウェアだとグラフィカルにModTapが設定できて便利

STEP 1: ファンクションキー行の削除

では具体的なキー削減の話に入っていきます。

よくあるノートPCの日本語配列は次のような感じですが、ここからファンクションキーの行と最下段のかなキーを減らせば、いわゆる60%サイズに移行できます。

よくあるノートPCの日本語配列

つまり、下記のような感じになります。この図では67キーです。

拙作60%キーボードのYM60JIS

この記事では、レイヤーに割り当てたキーはキーの前面(灰色部分)に記載することで表現しています。

下の図の例では、1~3キーの前面にF1~F3の記載があります。これはレイヤーキー+1~3キーでF1~F3が入力できることを表しています。

ファンクションキー

ファンクションキーはレイヤーに移動し、数字の1~0キーの位置にそれぞれF1~F10を割り当てています。物理的な位置もほぼ同じですし、キーの名前も数字と対応しているため違和感はほとんどありませんでした。

また、ファンクションキーに割り当てられている機能には代替となるショートカットキーがあることが多いので、今回を機になるべくショートカットキーを使うように矯正しました。

私がよく使うのは下記の通りです。

ファンクションキー 用途 代替ショートカットキー
F2 ファイル名の変更(エクスプローラー)、セルの編集(Excel) (残念ながら)なし
F5 再読み込み(Chrome) Ctrl+R
F6 ひらがな変換 Ctrl+U
F7 全角カタカナ変換 Ctrl+I
F8 半角カタカナ変換 Ctrl+O
F9 全角英数字 Ctrl+P
F10 半角英数字 Ctrl+T, もしくはCtrl+Pの後にCtrl+O
F12 デベロッパーツール(Chrome) Ctrl+Shift+I

よく使う割に替えが効かないのはF2だけですね。Microsoftはこれなんとかしてほしい・・。

半角/全角キー

日本語入力のOn/Offに使うキーです。60%の段階だとまだ居場所がありますが、いずれ40%になると置き場所に困ることになります。

加えて、そもそも頻繁に使うキーの割に位置が遠すぎるという問題もあります。キー数の削減を抜きにしても、日本語入力のOn/Offは別の使いやすいキーに割り当てるべきだと思います。

Windows標準の日本語入力機能(MS-IME)は、設定で日本語入力のOn/Offのキー割り当てを変更できますので変えてしまいましょう。私のおすすめは無変換キーにIME Offを、変換キーにIME Onを割り当てることです。

OnとOffを別のキーに割り当てることで、今OnなのかOffなのか覚えておく必要がなくなります。日本語を打ちたいときは常に変換キーを押してから打ち始めるようにすれば、日本語入力Offのままで謎のアルファベットの羅列を打ってしまう事故を避けることができます。

Escキー

半角/全角キーは不要になったので、Escキーは半角/全角キーの位置に移動します。慣れるまで半角/全角キーを維持したいなら、Escはレイヤー側に割り当てておくと良いでしょう。

Home、Endキー

HomeキーとEndキーは主にテキストエディタで行頭や行末へ移動するのに便利ですね。私はレイヤーの←キーと→キーにそれぞれ割り当てています。←が行頭、→が行末と連想しやすく、またPageUpとPageDownがレイヤーの↑キーと↓キーに割り当てられていることもあり、移動系がカーソルキーにに集約されてしっくりきます。

Delキー

レイヤーのBackspaceキー位置に割り当てます。元々の位置とも近いですし、いずれも字消しのキーですからイメージしやすいです。

かなキー

かな入力を使わない人にとっては誤爆の原因にしかならない邪魔なキーなので単純に捨てます。これで1キー分の空間が空くので、拙作YM60JISではスペースキーと変換/無変換をホームポジション中央に対象となるようにサイズ変更と移動を行っています。

STEP 2: 英語キーボード風BackspaceとEnterの導入

日本語キーボードの大きなEnterキー(ISO Enter)は2行に渡って空間を占有しているため、キー数を減らして「土地」を効率的に使いたいという観点では少々贅沢です。そのためEnterはANSI風の横長キーに置き換えるべきだと考えました。

Enterが横長になるとホームポジションから近くなるというメリットもあります。ホームポジションを維持できるとタイプミスを減らすことができるので大変重要なことです。より遠いBackspaceについても同様のため、こちらもANSI風の横長のキーを採用することにしました。

拙作YM60A。あくまで日本語キーボード

これらの変更により閉じ角括弧キーの位置が変更、円記号キーが削除され、キー数は66キーとなりました。

角括弧キー

閉じ角括弧キーは今までEnterキーの上半分が占有していた位置に移動となります。ただ、開きと閉じの位置関係が今までの縦配置から横配置に変わったため、なかなか違和感が拭えませんでした。

結局、私はその違和感を克服するよりも、角括弧キーをレイヤーの山括弧キーの位置に割り当て、そちらをメインで使うことを選びました。

山括弧キーは元々横配置のため打ち慣れていますし、同じ括弧仲間なのでイメージもしやすいです。この配置はすぐに慣れることができました。

円記号キー

円記号はWindowsにおけるパス区切り文字であるため多用しますから、これがなくなると結構不便です。しかし円記号はバックスラッシュキー(いわゆる「ろ」キー)でも打つことができるので、そちらを使うようにすれば苦労はありません。

しかしながらパイプ(|)記号を打つには依然として円記号キーが必要なので、レイヤーのバックスラッシュキーの位置に円記号キーを割り当てることにしました。行の位置が元の位置から大きく変わるものの、同じ円記号のキーとしてイメージしやすいと思ったためです。

ちなみに「ろ」キーは英語キーボードには存在しませんが、拙作YM60Aでは残してあります。

ちなみに一時はEnterキーの上半分の位置のキーに割り当ていましたが、この位置はイマイチ慣れませんでしたね。閉じ角括弧として使っていた時期があったから混乱してしまったのかもしれません。

STEP 3: 数字行の削除

数字行を削除すると、いわゆる40%と呼ばれるサイズになります。数字行には数字キーの他にいくつかの記号キーが含まれますが、特にマイナスキーは日本語の長音記号の入力に使われるため、これをどう解決するかが難しいところです。

非対称なスペース分割も悪くないな、と思ったKeychon Q9 Plus

40%の時代はKeychron Q9 Plusを上記のようなキー配置で使っていました。これは53キー+ノブです。

数字キー

慣れなかった横一直線の配置

数字キーはそのままQの行に下げてレイヤーに割り当てました。数字キーに十分慣れている人は違和感なく移行できると思います。

しかし恥ずかしながら私は数字キーのブラインドタッチができなかったために、最後まで慣れることができませんでした。特に右手側の1つめの指である人差し指が7から始まるというのがどうしても違和感があって、毎回探してしまっていました。

さらに、Shift+数字キーで打つ記号の入力も難しくなっていました。レイヤーキーとShiftの2つのキーを押しながらの入力になるため、ホームポジションが大きく崩れるうえに、%や&あたりは指が遠くてプルプルします。

「&」を打つ際の運指。キツい

これらの問題は次のステップで一応の解決を見るのですが、Keychron Q9を使っていた時代は良いキー配置を見いだせず、結局40%を諦めてしばらくの間60%に戻っていました。

マイナスキー、ハット(^)キー、Backspaceキー

これらはそのまま1行下にずらし、Pの隣に移動しました。元々置いてあった@キーはレイヤー側に移動しています。日本語入力の関係でマイナスキーの方が利用頻度が高かったため、このような判断となりました。

しかし元々@キーのあった位置に別のキーがあるわけですから混乱しがちです。@はSNSやチャットツールで利用頻度が高いこともあって悩みどころです。

角括弧キーはすでに山括弧キーのレイヤーに割り当て済みであり必須ではなかったため、そのままハットキーとBackspaceキーで置き換えとなりました。

Escキー

これはレイヤーのTabキー位置に配置しました。Escは利用頻度も低いですし、位置的にも特に違和感はなくすぐ慣れました。

STEP 3.5: 右手小指の記号キー削除

右手小指ゾーンは左手小指に比べてキー数が多く、EnterやBackspaceへの距離が遠くなっています。距離が遠いとホームポジションが崩れ、結果ミスタイプが増えがちです。

この問題に対して、多くの40%キーボードはLの隣のセミコロンキーやコロンキーを削ってEnterキーをホームポジションに近づけています(これらが残っているKeychron Q9は珍しい方です)。

右手小指の列を1列削るか2列削るかは大きな問題です。2列削ると右手小指の真下にEnterキーが来て指の負担が最小化しますが、記号キーの置き場所がメイン側になくなってしまい、特に日本語入力時の長音記号の取り扱いに著しい支障が出ます。

1列削りの拙作KeeBar S

2列削りの拙作PinKey。数字キー維持と外側に4キー設置しているので長音記号問題が救われてる

また、削られた記号キーはレイヤー側に逃がすことになりますが、右手小指キー位置の割り当てが渋滞するため、元の位置と全く関係ない場所に割り当てる必要性が出てきます。こうするともう無理矢理新しい位置を覚えるしかなく、冒頭に掲げたポリシーに合わなくなってしまいます。

結局私は、サブレイヤーを2枚に増やしそれぞれのレイヤーのPキーとセミコロンキー位置に割り当てることにしました。しかしどっちがどっちのレイヤーかがまだ慣れません。

STEP 4: 矢印キー、および最下段行のAlt、Win、Ctrlの削除

40%からさらに矢印キーといくつかの修飾キーを削れば、30%の世界が見えてきます。矢印キーをレイヤーに移動し、利用頻度の低い修飾キーを削減していきます。

試作中のSlab30。39キー

矢印キー

矢印キーをレイヤーに移すわけですが、カーソル移動ごときにレイヤーキーが必要なのはさすがに煩わしいのでは、と疑念がありました。しかし実際にやってみるとホームポジションを崩す必要がなくなり、非効率どころかより効率が良いことに気づきました。レイヤーキーを押すのが面倒ではとも思いましたが、矢印キーを押したい場合は大抵キーボードに両手があるので問題ありませんでした。

割り当てる位置にはいくつか候補があります。

  1. HJKL (viのキーバインド)
  2. WASD (ゲームでよく用いられる)
  3. IJKL (WASDを右手ホームポジションに移動。キーボード愛好家の中では実績が多い模様)

viを使い慣れている人は1がベストでしょう。しかし私はそうではありません。2は親しみがありますが、左手というのがいただけません。またホームポジションから1つズレているのも気になります。

ということで私は3つめのIJKLを選択しました。カーソルキーは右手、という意識と合いますし、ホームポジションを維持できるので位置取りもしやすく、思った以上に違和感なく利用を始められました。

IJKL最高

あまりに快適なので、今は60%キーボードにもIJKL割り当てを逆輸入して使っています。AutoHotKeyを使えば会社のPCでも同じ操作が実現できそうなので、今度試してみようと思っています。

また、すべてのレイヤーのIJKLに割り当てることが重要です。一部のレイヤーのみにするとテキスト編集中の運指が複雑になってしまって非効率でした。今どのレイヤーにいるかを考えずとも、とにかくIJKLでカーソル移動できる、という状態にできると安心です。

Winキー、Altキー

AltとWinキーは、ほとんど使っていない右Shiftの位置に移動しました。誤爆時のダメージを最小化するため、メインをAlt、レイヤーをWinとしています。

しかしずっと左手Altに慣れていたせいで、右側にAltがあるのは違和感が拭えません。特にAlt + EnterやAlt + Tabの操作は体に染みついているし、これを右Altに矯正するのは冒頭に掲げたポリシーを逸脱します。

Slab30にはちょうど左Altキーの位置にレイヤーキーがありますので、レイヤー側でAlt + Enterを定義することで、レイヤーキーをAltを押しているかのように扱えないかと考えました。これが結構うまくいってお気に入りです。

Alt + Enterに近いキー配置

ただ、単発でいいAlt + Enterはともかく、Altを押したままTabだけを何度も押すという操作することの多いAlt + Tabはこの方法だとうまくいかないのですよね。ここはもう少し探求が必要そうです。

左下のCtrlキー

CapsLockの位置にCtrlキーを割り当てることで削減できます。が、自分は左下Ctrlが完全に体に染みついており、かつ会社のPCではCapsとCtrlの入れ替えが難しいということもあり悩み中です。ただ、CapsLockの位置のキーは今まで完全に役割がなく勿体なかったので、Ctrlとして使えるようにしばらく訓練してみようと思っています。

数字キー

40%で結局慣れなかった数字キーの配置ですが、6以降を左手側Aキーに割り当てるように変えたところ、違和感が幾分マシになりました。右手親指をレイヤーキーとして、数字入力専用のレイヤーを設定しています。

右手親指キーを押した状態では、左手は数字入力専用モードになる感じ

また、数字キーの記号が打ちにくい問題については、US ANSI Shifted Symbolsと呼ばれるShiftキーなしで直接記号を割り当てられる機能でさらに別レイヤーに割り当てます。こうすることでレイヤーキー+数字キーだけで対応する記号を打つことができます。

左手親指キーを押した状態では、記号入力専用モードになる感じ

さらに次のステップへ

私はまだ未到達ですが、Mod-Tap機能を駆使すればまだいくつかの修飾キーを削減できる余地があります。例えばQAZと呼ばれる配列ではAの長押しにCtrl、Zの長押しにShiftを割り当てることで、左手のTab、Ctrl、Shiftを削減しています。

制御コードの入力で知られるように、レイヤー+HにBackspaceを、レイヤー+MにEnterを割り当ててそれに慣れるようにすれば、右手の修飾キーをすべて落とせるかもしれません。

33キー。理論値か?

キー削減の道はまだまだ続きそうです。

*1:押したままという操作以外にもレイヤー切り替えする方法は色々あるが、ここでは割愛

キー部 8% 参加メモ

キー部 8%に行ってきました! のでレポートというかメモ。

キー部の印象

キー部への参加は今回初めて。広く一般向けの天キーよりもキーボード設計者向けの会ということなので、研究レポートの1本でもこしらえてセッション発表しないといけないのかな・・なんて怯えていましたが、行ってみたら全然そんなことはなく、会の雰囲気自体は天キーと大体同じ感じでゆったり、人数が絞られているぶんコミュニケーションにたっぷり時間を使うことができました。

持って行ったもの

今回は手提げで行けるように厳選して2本だけ。

  • 右下:Frame60(仮)。打鍵音研究&追求用試作ケース(PCBはYM60A)。今回は専用スイッチパッドをXometry.comで作成して搭載してみた。音がまろやかになった気がする
  • 中央:MonakaPad。打鍵音比較用マクロパッド。片方にはスイッチパッドとスイッチフォームが搭載されている
  • 上部:YM60A/JIS用スイッチパッド。ニトリルゴム製。ゴムくさい
  • 左下:Slab30(仮)。30-40%試作。前日に青い箱が届いたのを急ぎ組み立てた

見てくれた人の反応:

  • Frame60の打鍵音を褒めてくれる人が多った。嬉しい。スイッチパッドの効果については肯定多し(正直会話の流れのバイアスあったとは思うけど)
  • スイッチパッドのコストは5æžš$86+送料$36。まあ高いみたいな反応。わかる。でも国内業者で見積もったら1æžš1万5千円とか言われたので、それに比べたら全然安いのよね
  • ケースとキーキャップのデザイン合わせ褒めてもらえた。かわいいよね。自分でもかなり気に入っている
  • 真鍮の枠、$90+送料$9で自分では高い~と思ってたけど、金属ベテラン勢いわくそんなもんらしい。金属怖い
  • Slab30はWKLのような切り欠きデザインが良いね、と言ってもらえた。あとサンドイッチマウントだと試作感が強いみたいで、ケース作るの?みたいなコメントは多かったかも。作ります
  • Frame60のマウント方式について、自分を捕まえてまで質問してもらって嬉しかったけど、真鍮を上から置いただけのマウントも何もない構造なのでちょっと申し訳なかった感(言及いただきました→ キー部8%に参加した話|Murasaki)
  • 3Dプリントケースの精度(収縮)について。0.7-0.8mmくらい縮んで試作ケースを1個ダメにしたので、逆算して作り直したという話

気になっていろいろ聞いたもの

Mogma Productsさん

  • 折りたたみ機構がカッコ良くて質問攻めしてしまった。真ん中のヒンジの部分をバラしてまで構造を説明してくれて感謝しかない
  • 左右の接続は1mmピッチ10ピンのフラットケーブル。やはり左右を単純接続しようと思うとどうしても信号線が増えるから1mmピッチはコンパクトでいいなと思った。ピン数はギリギリとのことで、これ以上キー数増やすならもう少し幅広になるが許容範囲な感じあった
  • ピッチが狭いからコネクタの半田付けの難易度が高いとのこと。頒布となるとその点が上級者向けになってしまいそう

KK@Kさん

  • キーケットの時に気になってた(忙しすぎて買いに行けなかった)Trackeyを見せてもらった
  • 左右のボタンはスライドスイッチ的な構造で、押すだけじゃない。スライド強さに応じて高頻度で入力が入る感じ。すごい
  • あとTwitterで見かけていいなーと思ってたRiemannの実物を見てかっこいーばっかり言ってた。曲線的で無駄のないデザインと、ロゴの字体がマッチしてて好き

donchiさん

  • 見た目がとても美しくて心奪われてしまった。写真撮り忘れてたことに気づいてショック
  • 素材とか聞いたら普通にJLCPCBの黒レジンだった。これをさらに黒塗装したとのこと。明らかに質感が増していて塗装すごいってなった
  • 適切なサイズの無刻印のキーキャップがなかったからレジェンドを塗装して作り出したとのこと。パワー

覚道健太郎さん

  • 上のはJLCPCBのMJF(ナイロン)、めっちゃ軽い、表面仕上げなし塗装なしの状態で、グレーのスエード素材っぽい見た目になってていい感じだった。MJF検討したことないけどちょっと気になってきた
  • 下のは板金、2枚で構成。それでもアルミCNCより断然安い。そしてやっぱりメビー。底面は複数回折り返しでガスケットマウント用の台座まで作った。ステンレス自体が重くて何もしてないけど音が良い、やっぱり重さは正義と再認識した

threeさん

  • ベースがオフホワイト塗装でキーキャップがモカな色合い、そして余白多めのキー配置とタクトスイッチむき出しな感じとかが産業機械の制御盤みたいでレトロかわいい。んですごく薄い。サリチル酸さん本見て初めて作ったらしいが1作目でこれはすごい
  • ノートPCみたいなアイランド型のトッププレートが攻めてる。1mm幅のドリル穴開けになったろうからJLCPCB頑張った感(やはり結構ガタガタ)、ai03さんも途中から混ざってきて、実際世間のノートPCはどうやってこういうほっそい壁の穴作ってるんだろね?みたいな話した

(お名前失念)

  • 40%のキーレイアウトについていろいろお話
  • QMKとアプリが通信して画面にレイヤー情報とか出せたらおもしろいよね、的な話をした

ぴろりどん さん、ai03さん

  • 打鍵音は変数が多すぎてつらい、自分の耳で聞く以外にないって話で共感。世間で話されている打鍵音に関する言説は個人の感覚で話している部分が多いから、好みとしてはもっと工学的な観点が良くて、客観的に感覚を共有できる共通言語的なものが欲しい
  • 波形で分析とかちゃんとしたいと言ったら、機嫌を損ねたシェフ さんがやってるよとのこと →ホットスワップで打鍵音エンドゲームのキーボード自作
  • Thockな音作りを目指すと音の個性が消えがち。まあ基本方針がフィルタだからそれはそうかもなーと。まあ好きだからいいか・・
  • ステム素材とステム先端形状が押し込み時の音に、リリース時の天衝き音はハウジングの素材が影響。ステム先端が平たいか丸いかで大分変わる。ステムがUPE素材だと同じような音に寄りがち。PCのハウジングだけはどうも変な音が鳴る気がする。最近HMXとBSUNしか買ってないからこの辺偏ってる気がした。違うメーカーのも買ってみようと思った
  • プレート素材は指への衝撃吸収に大きく影響。柔らかいのがよいのでPC最強。但しアルミ等の金属素材でもマウント構造などの別要素で吸収するなら、アルミ素材自体の音とか剛性は評価できるとのこと。ずっと最近FR4だけど、アルミプレート再評価してもいいかもって気持ちになった
  • リーフスプリングマウントって実際どうなの?バネ性が強くなるから打鍵時の振動が全体に伝わるようになる、それがいいかどうかは好みが分かれるね、とのことで、まあじゃあ無理せんでいいか・・KiCADで曲線引くのめんどくさいし・・となった

この記事は

Frame60(仮)で書かれました。

キーケット サークル出展側 準備しておいてよかったもの

キーケットお疲れさまでした!すごい盛り上がりを見せたイベントでしたね!人が絶え間なく流れていて、私のブースにも多くの人が足を止めてくださり、いろいろ会話したり直接商品をお渡しできたりして楽しかったです。やはり対面販売はいいですね~。

というわけで実際にサークル出展してみた結果、準備しておいてよかったものをメモっておきます。キーケット、来年もあるようなので次回参加される方の参考になれば。商品リンクは一部アフィリエイトだよ。

とてもよかったもの

紙、太いペン、ハサミ、養生テープ

事前に準備してなかった案内(支払方法とか、部品セットの値札、離籍中の札とか)を現地で作るのに大活躍。言うて使いどころないやろ・・とか思ってたけど結果めちゃ活躍した。

名刺

興味あるけど買うの迷うな~みたいなお客さんが結構持って帰ってくれた印象。BOOTHでも売りますのでよかったら!と案内できて大活躍だった。本当は出展者の皆さんとご挨拶の時の交換用にと作ったのだけど、挨拶回りの機会自体が得られず。次の天キーで活用できるといいな。

名刺は下記サービスにて作った。名刺だけなら他にも安価でよさげなサービスがあったけど、後述するシールもここで作ったのでついでに。

www.graphic.jp

あと厚さを示す連量は180kg以上がよさそう。一番安い160kgで作ったけどチラシか?って思うほどペラッペラだった。

布

机に敷く布(テーブルクロス)。見栄えの問題だしそこまで要らんやろと思ってたけど、今回割当たった机が粘着テープの跡とかで結構汚くて・・布のおかげですべてを隠すことが出来た。逆に自分自身も机の汚損を気にせずテープ貼れるしね。夜なべしてミシンした甲斐もあったというもの。

切りっぱなしの防炎布はここで購入。安い。だけどミシン作業のこと考えると初めから完成品の防炎テーブルクロスを買うのが良い。大人は金で解決していけ。

www.rakuten.co.jp

あとテーブルクロスクリップめちゃ便利だった。絶対あったほうがいい。

ポスタースタンド

吊るす用のT字のヤツと、卓上に立てる用のヤツ。やはり平置きに比べてしっかり視線誘導できてたと思いました。吊るすT字用のヤツはA4で持って行ったのですがお品書きとしては小さすぎたかもしれない。、他のサークルさんがA1だかA0で作っていてすごく目立ってたので、次は自分も少しデカくしたいと思いました。

T字のヤツはAmazonで購入。

卓上のやつはダイソーの。

厚いサイズもOKなカタログ・メニュースタンドjp.daisonet.com

L字値札

ポスターに値段書いてあるし要らんかな?と思ってたけど、やっぱり展示している商品のすぐ横に値札が立ってるのはわかりやすい。思った以上に良かった。

ダイソーのL型カードスタンド。

L型カードスタンド 約よこ11×たて6cmjp.daisonet.com

ジッパー付き透明ケース

ファイルケース(ダブルジッパー、B4)jp.daisonet.com

常時身に着けてた肩掛け鞄にこれを入れて、現金入れにしてました。お金の受け渡しの時に自分の財布開くの微妙だなと思い。想定通りスムーズに現金の受け渡しができました。ダブルジップなので釣銭と売上金を別に分けて管理できるのもよかった。

Square POSレジアプリ・Squareリーダー

クレジットや電子マネー決済対応のために導入。7割の人が利用してくれて大活躍。売上管理もできるから、現金払いの場合でも手入力して合計金額確認したりレジとして使ってた。

しかもこれ決済手数料だけで月額とか無いところがいいのよね。使ってないあいだ寝かせてても金かからん。自分はこういうイベントごとの時にしか使わないから最適。

まあまあ

ショッパー&シール

一応、持ち帰り用の袋(ワイン用の手提げ紙袋)を用意してたけど、皆さん割と自分の鞄を持ってきていたので需要があまりなかった。でも1-2個くらいは出たので無駄というほどではなかったかな。

袋とじ用に作ったシールは大量に余ったので、今後は配送箱の封にでも使おうかと思います。

www.notosiki.co.jp

シールは名刺のところと同じところで作った。

お釣り

小銭2000円分と千円札30枚くらい用意しましたが、ほぼ使わず。7割の人がクレカや電子マネー決済をしてくれたのと、現金支払の人もお釣りが出ないようにしてくれたおかげですね。あとそもそも硬貨が出ないような値段設定を心掛けてたのもある。次回はもう少し釣銭を減らしてもいいかも。

そんなでもなかったもの

売り切れ用の値札

売り切れなかったのと、売切れたら売切れたで手書きすればいいので。

除菌アルコールティッシュ

試打のあとに手を拭きたいかな?と思って準備しましたが特にそういう需要無し。食事の時に自分の手を拭くのに使ったくらい。自宅で活用します。

現金受け渡しトレイ

流れで直接受け取ってたので使わず。小銭扱わなかったからかも。

モバイルバッテリー

Squareリーダーやスマホのために持っていきましたが、正味7時間くらいの滞在で10回程度の決済量においては全く問題なかったですね。あと私は割と近所というのもあって移動中のことは考えなくてよかったのもある。遠くから来ている人や実動デモする人はもちろんあったほうがいいかと思います。

ねじ回し、キーキャッププラー

今回の販売品的にはこれを使う機会がなかったですね。中を見せたいような製品なら要るのかも。

名札

ずっと自分のブースに座っていて、あいさつ回りの機会が得られなかったので。挨拶のタイミングが得られれば活躍したかも。

2023年買って良かったもの悪かったもの

今年も楽しく買い物をしましたので所感など。皆様の参考になれば。順不同です。

  • 自作キーボード関係以外でまとめました(多すぎるので・・・)。
  • Amazonはアフィリエイトリンクです!

買ってよかったもの

USB-Cマグネット式アダプター

気分で使うキーボードを頻繁に変える生活をしているので、これがあるとUSBケーブルの付け替えがメチャ楽になる!!USB口も傷まなさそうでよい

チチロバ(TITIROBA) ゲルクッション 特大

一生椅子に座る生活してると血の巡りが悪くなるのか、たまにケツに何かが生じる。これをケツと椅子の間に噛ませることで大幅緩和された気がする

USB充電式 電動ドライバー E·Durable

自作キーボード狂人なのでキーボードのネジを開けたり閉めたり開けたり閉めたりするのですが、これのおかげで思う存分凶行に興じることができた。神

睡眠用 Bluetooth イヤホン (寝ホン) Kandar L29

入眠前にASMR聞くなどするときに使用。小さいので頭を横向きにできなくもないのが利点(違和感がないわけじゃないが、他のでかい製品だと全然無理で直寝?不動を強いられることに比べたらものすごくマシ)

あと評判のいい下記も買ったんだけどやっぱ有線は邪魔だし耳から出っ張ってるから横向きになれないしでダメだった

CLASSIC PRO AM03 配信向けUSBコンパクトミキサー

https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/285940/

激安オーディオインタフェース。ちょっとこれは自分の用途が特殊なんだけど、スマホから部屋のスピーカーに音楽を流したいときに使ってる。部屋のスピーカーはBluetooth対応なんだけど、普段はAUXで使ってるからいちいちリモコンでBluetoothに切り替えが必要でそれが億劫だった。このオーディオインタフェースは珍しいことに?Bluetooth入力を備えてるので、スマホとこいつをペアリングしておけば、スピーカー側はAUXのままで切り替えなしに即音楽を流し込める。

ちなみにファンタム電源12Vしか取れないのでコンデンサマイクは刺さらないとかあって、オーディオインタフェースとしてちゃんと使おうとするには微妙かも。

羽生結弦 Blu-ray

羽生結弦ファンである母に贈ったらたいそう喜ばれた。よかったね

買うべきではなかったもの

PDA工房 Google Pixel 6a対応 保護フィルム

Google Pixcel6本体のデザインを活かしながら傷防止したくてこれ買ったんだけど、端からはがれていくしはがれた部分が小汚くなるし、そもそも色がぼやけるしで別に買わんでもよかったかな

白光(HAKKO) こて台 (安い簡易的なやつ)

ケチってこれにしたんだけど不安定極まりなくて怖い。結局ちゃんとしたやつを後で買った。

↓ちゃんとしたやつ

Fire 7 タブレット

布団で寝転がりながらKindleマンガ読むために買ったんだけど本体性能がゴミすぎて本をロードするのにめちゃくちゃ待たされる。たぶん上位のHDとかMaxとか買った方がいい。デカすぎるけど。あとAmazon製デバイスの利点としてデバイスから直接Kindle本を購入できるから気軽に散財できてやばい。これのせいでたぶんKindleに30万くらい使った

手持ちルーペ 折り畳み 拡大鏡 Ninonly

スイッチがイカれててついたりつかなかったりする。ゴミ

ソシャゲのガチャ全般

ゲームに熱中してて公開がないならまだしも、熱が冷めているのに惰性で課金してる感があるのがホントだめ。目を覚ませ。

来年に向けて

2024年も楽しく買い物したいです!!