盛山文科相「写真を見て薄々思い出してきた」…旧統一教会問題が再燃、政府が対応に苦慮

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 盛山文部科学相と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との新たな接点が明らかになり、政府が対応に苦慮している。「政治とカネ」の問題に加え、二正面で火種を抱える事態となったためだ。岸田首相は盛山氏を続投させる構えだが、国会審議への影響を危ぶむ声も出ている。

衆院予算委員会の質疑を終え、退室する岸田首相(右)に頭を下げる盛山文科相(7日午後、国会で)=川口正峰撮影
衆院予算委員会の質疑を終え、退室する岸田首相(右)に頭を下げる盛山文科相(7日午後、国会で)=川口正峰撮影

 「正直覚えていなかったが、写真を見て、薄々思い出してきた」

 盛山氏は7日の衆院予算委員会で、立憲民主党の西村智奈美代表代行から「旧統一教会の関連団体の選挙応援を受けていたのか」と問いただされたのに対し、曖昧な答弁を繰り返した。委員会では、盛山氏が関連団体から推薦状を受け取った場面とされる写真のパネルが示された。

 自民党は2022年9月、同党所属の国会議員と旧統一教会との接点を調査し、選挙の支援を受けたと答えた議員名を公表したが、盛山氏は含まれていなかった。西村氏は「選挙応援を受けていたことを隠して閣僚になった。大問題だ」と追及したが、盛山氏は、推薦状を受け取ったとされる当時について「実質選挙戦に入り、バタバタだったので記録がない」「そういう団体と承知していなかった」などと釈明した。

 盛山氏は昨年10月、文科相として、高額献金問題などが指摘される旧統一教会への解散命令を東京地裁に請求した。宗教法人を所管する文科相は、今後の地裁での審理や被害者支援にも携わる。

 首相は野党側の更迭要求に応じない考えを示しており、首相周辺は「旧統一教会との過去の接点が明らかになるたびに更迭すれば、教団に人事権を握られることになりかねない」と指摘する。

 首相は22年10月、旧統一教会との接点が次々と発覚した山際大志郎経済再生相(当時)の更迭に踏み切ったが、その後、失言などで3閣僚が辞任する「ドミノ現象」が起きた。政府内では、盛山氏を更迭すれば閣僚辞任のハードルが下がり、同様の事態に発展しかねないとの懸念がある。

 野党が今後、攻勢を強めるのは必至だ。自民の浜田靖一国会対策委員長は7日、記者団に「(盛山氏の)進退は本人や内閣の(決める)ことだ」としつつ、国会運営について「何らかの影響はある」との見方を示した。

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5015300 0 政治 2024/02/08 05:00:00 2024/02/08 08:47:42 2024/02/08 08:47:42 /media/2024/02/20240208-OYT1I50021-T.jpg?type=thumbnail

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