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パリ五輪のサーフィンは男女4人の日本代表が出そろった。男子の五十嵐カノア(木下グループ)と女子の松田詩野(TOKIOインカラミ)に続き、今年2~3月のワールドゲームズ(プエルトリコ)を経て稲葉玲王と豪州出身のコナー・オレアリーが代表入りした。
注目は五十嵐とともに世界最高峰のチャンピオンシップ・ツアー(CT)に参戦する30歳のオレアリーだ。母が日本人で昨年、豪州から選手登録を変更。4戦を終了した今季のCTランキングは15位で7位の五十嵐より下だが、初戦で3位に入るなど実力は十分。長身で恵まれた体を生かしたダイナミックな動きを武器にし、プロサーファーの関野聡氏は本番会場である南太平洋の仏領ポリネシア・タヒチ島「チョープー」の波にも向いたサーファーだと分析する。
波の高さが7メートルにも達する高難度のチョープーは地形上、陸に向かって右から左側に波が崩れる「レフトブレイク」と呼ばれる種類のサーフポイント。右足を板の前に置いて進む選手にとっては、崩れる波を視界にしっかり捉えることができるために有利といい、オレアリーもこのタイプだ。オレアリーは「体の重さを利用する『パワーサーフィン』が僕の強み。五輪では金メダルを狙う」とし、「CTサーファー」のプライドをにじませている。