知床観光船、天候悪化で捜索見合わせた船長「不明者を早く見つけたい」

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 北海道・知床半島の沖合で乗客乗員26人が乗った観光船「KAZU I(カズワン)」が消息を絶った事故で、第1管区海上保安本部などは27日朝、知床岬付近で行方不明者15人と船体の捜索を始めた。有力な手がかりは見つかっていないという。午後から天候が悪化する見通しで、捜索の難航も予想される。

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 1管によると、捜索は海上保安庁や自衛隊、道、道警の巡視船など12隻、ヘリコプターなど7機で行われている。波の高さは約1メートルだという。

カシュニの滝周辺を捜索する警察のヘリコプター(27日午前9時41分、北海道斜里町で、読売ヘリから)=川口正峰撮影
カシュニの滝周辺を捜索する警察のヘリコプター(27日午前9時41分、北海道斜里町で、読売ヘリから)=川口正峰撮影

 札幌管区気象台によると、発達した低気圧の影響で、観光船が消息を絶った「カシュニの滝」付近は、午後にかけて天候が悪化する見通しだ。最大風速は海上で約18メートル、波は最大3メートルに達するとみられる。

 天候不良の予想を受け、地元の漁船や他の観光船は27日、捜索活動を見合わせた。26日の捜索に加わった釣り船の船長(64)は、「28日も捜索は難しいだろう。行方不明者を早く見つけたい」と話した。

 斜里町関係者によると、死亡が確認された11人のうち、福島、千葉、東京、岐阜、大阪、兵庫、香川、佐賀、福岡の9都府県の10人は、身元が確認されている。

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