コロナに「勝つ」丼、休校の児童生徒に無償で…大阪の中華料理店

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子どもたちに無償で出されているカツ丼(大阪市西区で)
子どもたちに無償で出されているカツ丼(大阪市西区で)

 新型コロナウイルスの感染拡大で売り上げが減っている大阪市の中華料理店が、休校などでストレスを抱える児童らを応援しようと、来店者から寄付を募って子どもに無償でカツ丼を提供する取り組みを始めた。店は「ウイルスにも、ストレスにも『勝つ』という思いを込めた」という。

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 大阪市西区の中華料理店「ちー坊のタンタン麺 阿波座店」では、1月末頃から中国人客の利用がなくなり、2月以降は日本人の家族連れの来店も激減。2月の売り上げは通常から3割程度減少した。3月の見通しはさらに厳しく、開店以来約10年間で最大の落ち込みだという。

 そこで、観光地周辺の飲食店を支援しようとNPO法人「みらくる」(大阪市鶴見区)が考案したカツ丼の寄付企画に参加。一口1000円でカツ丼2杯分を寄付でき、店を訪れる子どもに持ち帰ってもらう取り組みで、13日に寄付の受け付けを始め、18日時点で26杯分が集まり、2杯が実際に提供されたという。

 無償提供の対象は小学生から高校生。子どもの写真などを提示すれば、家族が来店して受け取ることもできる。春休みが終わるまで続け、寄付の全額分を提供しきれなかった場合、シングルマザーの支援団体に贈る予定だ。

 店の責任者の田淵博昭さん(67)は「飲食業界も相当厳しい状況だが、子どもたちは経験したことのないつらさを抱えているはず。散歩のついでに取りに来てもらえれば、気分転換にもなると思う」と話した。

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