オープンAI、動画生成AI「ソラ」の提供開始…社会的な混乱広がる恐れも
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対話型AI(人工知能)サービス「チャットGPT」を開発した米オープンAIは9日、動画生成AI(人工知能)モデル「ソラ」の一般提供を日本や米国などで開始した。文章などで指示すれば、最大20秒の動画を生成することができる。偽情報などに悪用されないよう様々な安全対策を導入したという。

オープンAIが公開したデモによれば、文章で「広大な砂漠にいるマンモスの親子」と入力すると、数秒でマンモスの動画を簡単に作成することができる。ソラは2月に一部利用者向けに試験提供を開始したが、当時より性能を向上させたとしている。
月額20ドル(約3000円)の有料会員は解像度480pの動画を毎月最大50本生成できるほか、月額200ドル(約3万円)の有料会員はさらに高解像度で長い動画を作成できるとしている。
安全対策として、18歳未満の利用を禁止したほか、動画にはAIが生成したことを示す電子情報を埋め込む。性的な動画の生成を禁じるほか、特定の人物に関する動画の生成も制限するとしている。
ただ、AIが生成したことを示す電子情報を削除することは技術的には可能とされている。チャットGPTの利用者は世界で毎週3億人に上るため、動画生成AIの導入で社会的な混乱が広がる恐れもある。(ニューヨーク支局 小林泰裕)