キャスター みのもんたさん
一病息災
[みのもんたさん]パーキンソン病(1)焼香の列に並ぶと勝手に上半身が…「前向きに行くしかない」
アナウンサーや司会、キャスターとして長年、テレビやラジオで活躍し、2006年には「1週間で最も長時間、テレビの生番組に出演する司会者」(記録21時間42分)としてギネス世界記録に認定された。銀座通いの酒豪としても知られ、体力にも自信があった。
最初の異変は、19年の秋ごろ。知人の葬儀に参列し、焼香の列に並んでいた。勝手に上半身が前に傾く。じっと立っているのがつらい。以来、「何かおかしい」と気になり始めた。
かかりつけにしている大学病院で、院長に相談すると、「一度検査を」と勧められた。
「定期的に人間ドックを受けているのに」と不思議に思ったが、「パーキンソン病の疑いがある」と言う。
すぐに検査を受けて、パーキンソン病だと分かった。脳の神経細胞が壊され、神経伝達物質のドーパミンが減る難病で、動作が遅くなり、手足の震えなどの症状が起きる。根本的な治療法はまだない。
「ショックでした。病名は知っていたし、それらしい患者さんを見かけることもあったけど、それまではひとごとでした」
病気の解説本を買い込んで読んだ。「つらい病気だな」と痛感した。
幸い初期段階で、生活に大きな支障はなかった。主治医も「今はよい薬もあるし、いろいろな対処法がある」と励ましてくれた。「前向きに行くしかない」と受け止めることにした。
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キャスター みのもんたさん(78)
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