談合の素地
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 05:38 UTC 版)
「最高位戦八百長疑惑事件」の記事における「談合の素地」の解説
失格・打ち切りの裁定を下した岡田は『実録・麻雀盛衰記 麻雀プロ・その世界』で、狂っていたのはむしろ一部のプロたちであり、一部の良心が麻痺しており、以前より談合の素地があったとしている。ある小さなタイトル戦では優勝賞金30万円を1位から3位までの3人で10万円ずつ分割しよう、などと言った事前談合が行われていたなどとも指摘している。なおこの面子の中には荒も混ざっていた。荒が岡田に語ったところによれば、「でも麻雀は真剣に打ちました」とのことである(岡田和裕、1986、p.156 より引用)。岡田はこの返答に唖然としたという。岡田は他にも具体的な談合の例をいくつか紹介しており、その中には小島も登場している。 その上、最高位戦予選の最終戦である56回戦でも灘が予選通過ギリギリにいた荒を勝たせるようにするため、南2局11巡目、2000点のツモ和了の放棄(和了牌のツモ切り)を行ったと指摘している(その結果、親の荒が3900点をツモ和了っている)。これに対して、灘はノーテン罰符を拾って、意地で予選一位を狙いに行った結果だと反論している。ただし岡田によれば、これは最終戦であり、この半荘で現在16900点の灘がオーラス終了までに3万点以上を和了り、さらにこの半荘で57700点と断トツである田村を逆転しなければならない。灘はまだ南4局の親番を残していたもののこれは点数状況的に可能性は非常に低いという。岡田は、対局後編集部に出向いてきた灘が、岡田にこの和了放棄のツモ切り記録の抹消を依頼したことからこの事実を知り、隠蔽工作を試みたが故に灘が故意に荒に有利に打ったと断言できるとする。そしてその理由を、灘があがれば荒の親が流れてしまう、灘は荒を決勝に残したかった、灘がその方が戦いやすいからだ、荒は灘を勝たせるために決勝リーグに残ったのだ、とまで言っている。また、岡田は(1986年の時点では)、打ち切りというジャッジについては全く後悔していないとしており、談合でのコンビ打ちもどきが当たり前になってしまえば競技麻雀は成立しない、勝敗が麻雀の実力ではなく人間関係で決まってしまうようでは全てがお終いだと語っている。
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