薄田斬雲とは? わかりやすく解説

薄田斬雲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/19 03:38 UTC 版)

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薄田斬雲

薄田 斬雲(うすだ ざんうん、「すすきた ざんうん」とも、1877年明治10年)1月27日 - 1956年昭和31年)3月27日)は日本の小説家、ジャーナリスト。伝記作品を多く残した。本名は貞敬。

経歴

青森県弘前町蔵主町(現・弘前市)出身。1895年(明治28年)青森県尋常中学校を経て、1899年(明治32年)に東京専門学校(現・早稲田大学)文学科選科を卒業。京成日報記者を経て早稲田大学出版部編集委員となる。1917年(大正6年)には衆議院議員野田卯太郎頭山満、子爵で法学博士の田尻稲次郎らの組織した大民団(大民倶楽部)に加わり山田三七郎とともに運営本部の任にあたった。 作家としては、デビュー当初は自然主義の影響下にある小説・戯曲・随筆などを発表していたが、徐々に関心のメインは伝記などへ移っていった。代表作として、中学時代からの友人でもあった柔道家・前田光世コンデ・コマ)の世界武者修行の様子を描いた『世界横行柔道武者修業』などがある。

また、アントン・チェーホフの『黒衣の僧』や、ヘンリー・レヴェレージのミステリ小説『囁く電線』(原題:The Whispering Wires)などの翻訳も行っていた他、押川春浪の代筆なども行っている。

著書

単著

  • 『片雲集』敬文社、1906年8月。NDLJP:889260
  • 『ヨボ記』日韓書房、1908年6月。
  • 『暗黒なる朝鮮』日韓書房・同文館、1908年10月。
  • 『吉野時代』早稲田大学出版部〈国民の日本史 第6編〉、1922年12月。NDLJP:969926
  • 『室町時代』早稲田大学出版部〈国民の日本史 第7編〉、1923年1月。NDLJP:969927
  • 『随筆集 愛児の霊に』聚芳閣、1924年7月。NDLJP:1021487
  • 『古代雄邦 ペルシア』聚芳閣〈少年世界史談叢書 1〉、1925年6月。
    • 『古代雄邦 ペルシア』聚芳閣〈少年世界史談叢書 1〉、1925年6月、第3版。NDLJP:1169265
  • 『ローマの世界統一』聚芳閣〈世界史談叢書 第3編〉、1925年10月。NDLJP:1169278
    • 『ローマの世界統一』聚芳閣〈世界史談叢書 第3編〉、1925年10月、第3版。NDLJP:1019040
  • 『豪侠画人 野沢如洋』如洋会、1930年8月。NDLJP:1189493
  • 『頭山満翁一代記』岡倉書房、1938年12月。NDLJP:1207673
  • 『高田半峰片影』早稲田大学出版部、1940年10月。
  • 『人間東湖先生』照文閣、1942年10月。NDLJP:1043477
  • 『日本柔道魂 前田光世の世界制覇』鶴書房、1943年6月。
  • 『希望の弘前 東北文化中心学都』弘前協同印刷会社出版部、1950年12月。

編集

  • 『天下之記者 一名・山田一郎君言行録』実業之日本社、1906年5月。NDLJP:782115
    • 『天下之記者 一名・山田一郎君言行録 伝記・山田一郎』大空社〈伝記叢書 113〉、1993年6月。ISBN 9784872364125
  • 前田光世通信『世界横行 柔道武者修業』博文館、1912年5月。NDLJP:860058
  • 前田光世通信『世界横行 第二 新柔道武者修業』博文館、1912年12月。NDLJP:946155
  • 『明治太平記』上、早稲田大学出版部〈通俗日本全史 第18巻〉、1913年10月。
  • 『明治太平記』下、早稲田大学出版部〈通俗日本全史 第19巻〉、1913年11月。
  • 『東方列国史』早稲田大学出版部〈通俗世界全史 第1巻 上古史 第1〉、1915年12月。
  • 『希臘史』上、早稲田大学出版部〈通俗世界全史 第2巻 上古史 第2〉、1916年2月。
  • 『希臘史』下、早稲田大学出版部〈通俗世界全史 第3巻 上古史 第3〉、1916年5月。
  • 『羅馬史』上、早稲田大学出版部〈通俗世界全史 第4巻 上古史 第4〉、1916年7月。
  • 『羅馬史』下、早稲田大学出版部〈通俗世界全史 第5巻 上古史 第5〉、1916年11月。
  • 『十五世紀史』早稲田大学出版部〈通俗世界全史 第9巻 近代史 第1〉、1916年8月。
  • 『十六世紀史』早稲田大学出版部〈通俗世界全史 第10巻 近代史 第2〉、1916年9月。
  • 『現代之大戦史』上、早稲田大学出版部〈通俗世界全史 第19巻 続編〉、1918年10月。
  • 『現代之大戦史』下、早稲田大学出版部〈通俗世界全史 第20巻 続編〉、1919年1月。
  • 高田早苗『半峰昔ばなし』早稲田大学出版部、1927年10月。
  • 『我輩はムッソリーニである』忠誠堂、1928年2月。
  • 『昆田文次郎君の生涯』後昆会、1929年1月。
    • 『昆田文次郎君の生涯 伝記・昆田文次郎』大空社〈伝記叢書 264〉、1997年9月。 ISBN 9784756804754
  • 『熱海漫談』富士書房、1929年10月。NDLJP:1192115
    • 『坪内逍遥・高田半峰・市島春城 熱海を語る』聚楽、1936年10月、第3版。NDLJP:1192115
  • 『頭山満翁の真面目』平凡社、1932年6月。NDLJP:1176203
  • 『中野武営翁の七十年』中野武営伝記編纂会、1934年11月。
  • 頭山満『頭山満直話集』書肆心水、2007年1月。 ISBN 9784902854251

翻訳

  • フレデリック・ステーナー『日本の侵略』大日本文明協会事務所、1920年3月。
  • G.T.W.パトリック『弛緩心理論』大日本文明協会事務所、1923年11月。
  • ベネデット・クローチェ『現世訓』文明協会、1927年1月。

共著

  • 薄田斬雲、鳥越静岐『朝鮮漫画』日韓書房、1909年1月。
    • 朝鮮総督府編、薄田斬雲・鳥越静岐共著『朝鮮に於ける支那人/朝鮮漫画』龍溪書舎〈韓国併合史研究資料 18〉、1996年11月、復刻版。 ISBN 9784844764564

参考文献

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