男女の非対称性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 09:50 UTC 版)
社会では女性の性的対象化に注目が偏りがちであるため、男性の性的対象化はあまり知られていない。男性の性的対象化が進展しているにもかかわらず、男性はつねに権力的な性であると考えられているため、女性の性的対象化が問題とされ続けている。 身体査定(body evaluation)の概念は女性に関する問題においてより大きな重要性を持っている。個人間における性的対象化の範囲(ISOS:The Interpersonal Sexual Objectification Scale)理論によれば、男性に対しても非言語的な方法で規範を強制しているが、女性に対してはより直接的かつ不愉快な方法で身体査定が行われることがある。男性は男性同士で身体を査定されるが、女性の場合はいずれの性からも査定の対象とされる。性的に対象化されている間、人は絶えず体型と容姿について注意を払わなければならない。そのため、やはり摂食障害や身体不安といった弊害をもたらす。ISOS理論は、性差別と性的対象化の問題を論じるにあたって重要な概念である。自発的性対象化は女性に多く見られるが、これは女性同士の評価に深く関係している。男性はメディアを通してこれを目撃するにすぎないため、この部分に由来する負担は女性より軽いというべきであろう。
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