極限定理 (ゲームのコアの)
極限定理
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極限定理(きょくげんていり,英: limit theorems)とは塑性変形における極限解析の基礎となる定理で、上界定理(じょうかいていり、Upper bound theorem)と下界定理(かかいていり、Lower bound theorem)がある。また、確率・統計学では、中央極限定理がある。中央極限定理の特別な場合が、Laplaceの極限定理(ラプラスの定理)である[1]。
- ^ 伏見康治「確率論及統計論」,1948 復刻版 1998 ISBN 978-4874720127 p.186
- 1 極限定理とは
- 2 極限定理の概要
極限定理
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パラメータが n と p = λ/n である二項分布において、λ を一定に保ったまま n を無限大に近づけると、その分布は平均 λ のポアソン分布に近づく。すなわち、 lim λ = n p , n → ∞ ( n k ) p k ( 1 − p ) n − k = λ k e − λ k ! {\displaystyle \lim _{\lambda =np,n\to \infty }{n \choose k}p^{k}(1-p)^{n-k}={\frac {\lambda ^{k}e^{-\lambda }}{k!}}} が成り立つ。これをポアソンの極限定理という。この定理の名は、数学者シメオン・ドニ・ポアソンが1837年に著書 "Recherches sur la probabilite des jugements" (Researches on the Probabilities)の中で結果を与えたことに由来する。なお、この中で、二項分布の極限としてポアソン分布が初めて導出されている。 導出の詳細を次に示す。計算には、以下の関係式を用いる。 lim n → ∞ ( 1 − λ n ) n = e − λ . {\displaystyle \lim _{n\to \infty }\left(1-{\frac {\lambda }{n}}\right)^{n}=e^{-\lambda }.} ここで p = λ/n とすると、 lim n → ∞ P ( X = k ) = lim n → ∞ ( n k ) p k ( 1 − p ) n − k = lim n → ∞ n ! ( n − k ) ! k ! ( λ n ) k ( 1 − λ n ) n − k = lim n → ∞ ( n n ) ( n − 1 n ) ( n − 2 n ) ⋯ ( n − k + 1 n ) ⏟ ( λ k k ! ) ⏟ ( 1 − λ n ) n ⏟ ( 1 − λ n ) − k ⏟ . {\displaystyle {\begin{aligned}\lim _{n\to \infty }P(X=k)&=\lim _{n\to \infty }{n \choose k}p^{k}(1-p)^{n-k}\\&=\lim _{n\to \infty }{n! \over (n-k)!k!}\left({\lambda \over n}\right)^{k}\left(1-{\lambda \over n}\right)^{n-k}\\&=\lim _{n\to \infty }\underbrace {\left({n \over n}\right)\left({n-1 \over n}\right)\left({n-2 \over n}\right)\cdots \left({n-k+1 \over n}\right)} \underbrace {\left({\lambda ^{k} \over k!}\right)} \underbrace {\left(1-{\lambda \over n}\right)^{n}} \underbrace {\left(1-{\lambda \over n}\right)^{-k}} .\end{aligned}}} n を無限大に近づけると、4つの下波括弧のうち、最初の下波括弧の部分は 1 に近づく。2番目の下波括弧の部分には n が出現しないので、そのままである。3番目の下波括弧の部分は e−λ に近づく。最後の下波括弧の部分は 1 に近づく。 したがって極限は存在し、 λ k e − λ k ! {\displaystyle {\lambda ^{k}e^{-\lambda } \over k!}} となる。
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