政治団体「NHKから国民を守る党」は東京都知事選(20日告示、7月7日投開票)に24人の候補者を擁立し、選挙ポスター掲示板で同団体に割り当てられる最大24枠のポスターを貼る権利を販売する方針を示している。立花孝志党首は16日、自身のユーチューブ番組で、ポスター掲示板について「ネット時代にベニヤ板に紙のポスターを貼るのはやめるべき」とした上で「いろいろな種類のポスターがドーンと貼られると面白い。多くの人が選挙に関心を持ち投票に行けば万々歳だ。選挙をフェスにする」と語った。
立花氏は、24人が出馬する理由について「都知事になろうと思ってやっている活動ではない」とし、「選挙は政治的な目的を達成するためにやる。NHKにお金を払わない人を増やし、NHKをぶっ壊すためだ」と述べ、NHKの政見放送を「ジャック」する狙いがあると説明した。
「NHKはCМをやらず、どんなにお金を出しても放送枠は買えないが、知事選は政見放送を5分30秒以内で再放送も入れて2回、たった300万円(の供託金)で買える大チャンスだ」と述べ、「NHKにお金を払わないことは大丈夫だということで(政見放送で)多くの国民に知ってもらうために奇抜なアイデアだが、合法だ。1ミリも悪いことをしていない」とも主張した。
選挙ポスター掲示板については「ベニヤ板は無駄なゴミ。ネットで(候補者の告知を)やればいい」と指摘し、「お金も人も集まる組織は(それぞれ知事選に立候補する)蓮舫さんにしても小池百合子さんにしても(都内)1万4000カ所のポスター掲示板は1日で貼ることができる。他の候補はほとんどが全部貼れないから、ポスターはやめよう」と述べた。
同団体はポスターを貼る権利について18~24枚を販売するといい、「一つのポスター掲示板に同じポスターが貼ってあると、(一般に人は)見慣れていないものを見ると(目が)止まる。(選挙掲示板を)見てもらうための工夫だ」と投票率向上の狙いがあるとした。(奥原慎平)