【厳選】リスティング広告運用代行におすすめの代理店9選|選び方・大手・費用相場も解説
インターネット広告
2024.11.27
本記事では、リスティング広告の効果を事前に算出し、適切な予算や目標を設定するための「広告シミュレーション」の作り方を解説します。
こんな方におすすめ
シミュレーションでは正しい数値の推定ができないと、実際の運用による値と大きく乖離が生まれてしまいます。
本記事では、大外しをしないシミュレーションの作り方を「テンプレート」を用いて解説していきます。
広告シミュレーションは主に3つのフェーズで活用することが多く、それぞれ判断材料として使用します。
戦略設計フェーズは、主に広告予算の決定、目標CV数の決定、出稿可否または媒体の方針を決めていくフェーズです。
もちろん予算が最初から決まっている場合もありますが、「どのくらいの予算をかければ、どれくらいのCVが得られるのか」が分からないケースも少なくありません。逆に目標CV数が先に決まっていて、適切な予算設定が分からない場合もあるでしょう。
予算や目標CV数のどちらかは先に決める必要があります。シミュレーションで算出できるのは、もう片方であることを覚えておきましょう。
また、競合や市場の状況を加味した場合に、リスティング広告を出稿することが最善の選択肢ではない可能性があります。
シミュレーションの作成によって、Web広告を出稿することで利益を伸ばせる可能性がどのくらいあるか、リスティング広告以外の選択肢がないかを考えやすくなります。
また、リスティング広告の出稿が決まった後の媒体/メニュー選定においても、シミュレーションを活用します。
例えばリスティング広告の場合、Google広告・Yahoo!広告・Microsoft広告に対してどのような比率で予算を割り当てるかや指名検索と一般検索でどのくらいCV数を出せるのかなどの具体的な数値目標を決めていくイメージです。
広告運用が開始した後、その効果検証のためにも使われます。
広告運用の際、比較する指標がないと現在の数値が良いのか悪いのかの判断ができません。シミュレーションで想定していた値との高低差を分析の判断材料とします。
Web広告のシミュレーションにおいては、主に8つの指標を見ていくことになります。
その中でも特に重要な指標がありますので、それぞれ解説していきます。
広告のシミュレーションで扱う指標は以下の8つです。
指標 | 詳細 |
IMP(表示回数) | 広告がユーザーに表示された回数 |
CTs(クリック数) | 広告がユーザーにクリックされた回数 |
CTR(クリック率) | 表示された広告をクリックする割合(CTs÷IMP) |
CPC(クリック単価) | 1クリックあたりにかかった費用(COST÷CTs) |
COST(費用・予算) | 使用する広告費(実際に使われる費用と用意した予算には乖離があります。) |
CV(コンバージョン数) | 設定した目標の達成回数(例:お問い合わせ、サービス資料DL、商品購入など) |
CVR(コンバージョン率) | 広告をクリックしたユーザーがCVする割合(CV数÷CTs) |
CPA(獲得単価) | 1CVあたりにかかった費用(COST÷CV数) |
具体的には、以下のような表形式で指標を算出します。
シミュレーション作成に当たっては、CPC・CTR・CVRの3つの値を押さえておけば、そのほかの値は自動的に算出されます。
これらの値は、様々な要因によって変わってくるため、一概に平均値を出せるものではありません。
CPCやCTRはGoogleのキーワードプランナーなどを用いることで参考程度の値を割り出すことはできますが、そのままの値でシミュレーションしてしまうと、実際の運用実績と大きな乖離が生まれやすくなってしまいます。
前章で触れた、CPC・CTR・CVRを正確に見積もるためには、以下の4つのポイントを考慮する必要があります。
この章では、精度に関わる3つの指標の妥当性を高めるポイントを4つ紹介します。
商材がオンラインで完結する商品なのか、来店が必要な商品なのかによっても、CVRは大きく異なります。例えば、来店予約が必要な商材ではCVRが低めになります。
また、その商材のターゲットとなるユーザー層や競合と比べてUSP(商材独自の強み)がはっきりしているかなどで、訴求できる内容が変わります。訴求内容によってCTRやCVRは左右されるため、幅を持った訴求や自社ならではの訴求をしていきたいところですが、それらができるかは自社の商材次第と言えます。
ここがポイント!
リスティング広告だけで言っても、Google・Yahoo!・Microsoftで値は変わってきます。媒体毎の数値をしっかり把握する必要があるでしょう。
分かりやすいところで行くと、利用者数の関係からGoogleに比べてYahoo!とMicrosoftでは最大IMPは少なくなるでしょう。また、Microsoftは比較的CPCが安い傾向があります。
注意点:同じ媒体でも「検索広告」と「動画広告」ではCTRが大きく異なるため、過去データや業界の傾向を参考に設定します。
ここがポイント!
CVポイントを明確にしましょう。「資料請求」「予約」「購入」など、何をもって成果とするかを明確にします。(例:資料請求がCVポイントなら、資料請求1件の単価を明確に設定。それが来店予約や商談になると、さらにコンバージョン率が下がることを考慮します。)
また、LPの状態によってCVRは大きく左右されます。自社のLPを正しく分析し、CVRの見積もりを立てましょう。
ここがポイント!
競合の商品や価格、LP(ランディングページ)のクオリティを分析し、自社の優位性や改善点を考慮します。(例:競合が5000円で商品を売っている中で、自社が3万円で販売するなら、顧客が選ばない可能性が高いでしょう。競合の訴求ポイントや価格設定を参考に調整していきます。)
また、競合がリスティング広告に大きな予算をかけている場合、同等以上の予算が必要となる可能性もあります。その場合は、Meta広告を検討したり、もう少し長期的な施策を考えたりする必要がありますので、注意しましょう。
ここがポイント!
それでは早速シミュレーションを作成していきましょう。
シミュレーションの大きな流れは以下の通りです。
まずは以下のテンプレートをダウンロードしてみてください。ご自身で作成していただいても構いません。
まずは、「商材とLP」「予算」「目標」からアカウント設計(媒体とメニュー)をざっくり想定します。
アカウント設計を考える上で自社商材・競合商材のLP内でのCVポイントを押さえていくことが重要です。まずは以下の項目を見てみましょう。
この段階では、他社と比べてLPにおけるCVRが「良さそう」か「悪そう」かを判断しておきましょう。
また、予算や達成したい目標によっては、適当な媒体やメニューが変わる可能性もありますので、「本当にリスティング広告が最善策か」という視点も持ちながらアカウント設計を行います。
アカウント設計の大まかなイメージが決まったらCPC・CTR・CVRを求めていきましょう。
これらの値は原則過去の配信実績を基に推定します。インハウスで初めて運用する等の理由で参考にできるデータがない場合には、キーワードプランナーによる予測値を使用しましょう。
代理店による運用代行では、以下のような優先度で数値を推定しています。
実績値を基に推定していない場合、シミュレーションの精度が落ちてしまうことには注意が必要です。
まずは、参照するデータがない場合の推定の仕方を見ていきます。
CPCはGoogleのキーワードプランナーを用いて調査します。
以下の記事を参考にキーワード選定を行い、対象となるキーワードを選択します。
キーワードプランナーから「検索ボリュームと予測データを確認する」を選びます。
赤枠の中に、キーワードを張り付けます。
平均単価の予測値が出ますので、今回はこちらを使用します。
ここまでは、一般検索用のCPC調査です。
改めて、指名検索のCPCも調査します。指名検索では、「株式会社plan-b」「plan-b」「プランビー」など、自社名を直接検索しているキーワードを設定します。
CTRは業界平均を活用するのが良いでしょう。
以下の表はGoogleのリスティング広告における平均CTRです。自社の業界を選択し、使用しましょう。
参考:Google Ads Benchmarks 2024: New Trends & Insights for Key Industries | WordStream
まずは1%を基準に0.3%~3%くらいの幅で設定してみましょう。
自社のLPの状態や「精度に関わる3つの指標を設定する4つのポイント」を基にCVRを調整します。
またCPC・CTR・CVRそれぞれに対して、他社の事例となっている数値を活用する方法もありますが、配信結果が特に良かったものを公開している可能性が高いため、0.6~0.7倍くらいで見積もると現実的な数値になってくると思います。
自社の過去配信データがある場合は、実際のCPC・CTR・CVRを基にシミュレーションを作成します。
成果が悪いと感じる場合は、どの指標が良くないかを特定し、理想的かつ現実的な指標を設定しましょう。その際にキーワードプランナーや業界平均などの値を活用して良い悪いの目安とします。
過去配信データとキーワードプランナーの数値にあまりにも乖離がある場合は、どちらかの数値が妥当でない可能性があります。しかし、キーワードプランナーの数値が絶対ということではありませんので、基本的には過去配信データから推定するとよいでしょう。
先ほどダウンロードしたExcelにCPC,CTR,CVRを入力し、そのほかの数値を算出します。
CPAが想定と大きくずれていなければ次に進みます。
CPAがずれていると感じる場合は、CPC・CTR・CVRのいずれかに問題があるか、そもそもリスティング広告があっていない可能性が考えられます。
いくつかの要因を加味してシミュレーションを整えていきます。
シミュレーション期間が長い場合は、CTR,CVRに改善率を掛け合わせるなど、運用改善の見込みを考慮します。
改善が必要不可欠な状況では、初月のみのシミュレーションだと効果が薄いように思われてしまいます。3か月後までのシミュレーションを用意できれば、提案時にも改善見込み込みを合わせて提示することができるでしょう。
注意:毎月120%改善などの高すぎる見込みを出していると数か月後に非現実的な数値になるため、堅く設定しましょう。
商材によっては、時期によって商品の売れ行きに差が出ることがあります。
特定の時期で売上が高くなる商材では、通常時と時期を考慮したもののそれぞれでシミュレーションを作成しましょう。
Yahoo!やMicrosoftではGoogleのCPC・CTR・CVRと数値が異なります。
Yahoo!やMicrosoftのシミュレーションを作成する際は、Google広告を参考に調整を行いましょう。
例えば、Yahoo!はGoogleよりも規模が小さいためIMPが少なかったり、MicrosoftはCPCが安くなりやすかったりなど媒体毎の特徴があります。
以上でシミュレーションは完成です。
元にしているデータによってシミュレーションの精度は大きく変わってきます。シミュレーションが全てではありませんので、あくまで運用の方針を決めていく一つの判断材料だという認識は持っておくようにしましょう。
本記事では、シミュレーションの方法を解説してきました。
シミュレーション自体は難しいものではありませんが、CPC・CTR・CVRを妥当性を担保したうえで推定するのは非常に難易度が高いですし、経験を求められます。
シミュレーションにこだわりすぎて運用ができない、おろそかになるのは本末転倒ですので、あくまで判断基準として使うものだということを忘れないようにしましょう。
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