Facebook広告の運用代行ができる代理店12選|代理店の選び方も解説
インターネット広告
2024.07.31
本記事では、これ一本でFacebook広告(Meta広告)の全体像が分かるよう、8ステップで解説をしていきます。
Meta広告の特徴をFacebook広告を中心に解説していますが、Instagram広告について知りたい方にもおすすめです。(Meta広告にFacebook広告とInstagram広告が内包されています。)
Facebook広告(Meta広告)とは、主にFacebookやInstagramなどの媒体に出稿することができるSNS広告です。
Metaのプラットフォーム利用者数は全世界で39.6億人(2024年)といわれており、その中でもFacebookの利用者は国内ユーザー数約2,600万人(2019年7月)と言われています。Facebook・Instagram両方に配信できることが強みでもあるため、より多くのユーザーに配信できる広告媒体だといえるでしょう。
正確には、2021年10月に社名をFacebookからMetaに変更したことにより、Meta広告と呼ばれるようになりました。現在ではMeta広告の中でもFacebookに配信するものをFacebook広告と呼んでいます。同様にInstagramに配信する場合はInstagram広告と呼ばれ、インスタ広告などと略されたりもします。
大前提、Facebook広告を出したい場合も、Instagram広告を出したい場合も、Meta広告を出すことになるということを覚えておきましょう。
STEP 01ではFacebook広告の特徴をミクロな視点で見ていきます。まずは、Facebook広告自体が持つ特徴を理解しましょう。
株式会社ヴァリューズが行った「4大SNSのヘビーユーザーを徹底比較」という調査(2024/06/13)を参考に、Facebookにいるユーザーの特徴を紹介します。
引用:【調査リリース】4大SNSのヘビーユーザーを比較調査!X利用者はフォロー/シェア等での割引施策参加に積極的、 TikTok利用者は高価でも衝動買いの傾向
まず、特筆すべきは年齢層です。Facebookユーザーの実に86.5%は40代以上であることが分かります。
30代以下のユーザーも一定数いますが、定性的にアクティブユーザーやメディアの可処分時間を考慮すると、30代以下のアクティブユーザーは非常に少ないと考えてよいでしょう。
一般的にビジネスユーザーが多いといわれていますが、データとしても管理職、会社経営者、フリーランスの割合が他SNSよりも高いことが分かります。
また、全体的な年齢層が高いことからか、他のSNSと比べて高年収ユーザーが多い傾向があります。
項目 | 詳細 |
関心事 | 新聞閲読時間が高く、ニュースを最もチェックしている傾向がある。 |
Amazon、楽天市場等の閲覧カテゴリ | 男性:PCやスーツなどの仕事用品。子供・ペット関連の商品。 女性:美容・コスメ |
サイト閲覧傾向 | 電話キャリア、携帯電話、クーポン・割引、懸賞・景品、クレジットカード、ニュース |
より詳しくユーザーの特徴を知りたい方は、こちらから資料ダウンロードをおすすめします。
Facebook広告(Meta広告)の最大の特徴は、ターゲティングの精度の高さです。
FacebookはSNSでは珍しい実名登録制のSNSであり、ユーザーの登録しているプロフィールやユーザーの行動データを元にターゲティングするので精度も非常に高くなります。また、機械学習が優秀という点もターゲティングの精度を高めている要因です。
Facebook広告(Meta広告)は他のSNS媒体に比べても配信フォーマットが豊富です。
画像・動画・テキストのようなクリエイティブの形式だけでなく、スライドショー・カルーセル・コレクションといった画像の見せ方にもバリエーションがあります。
訴求のバリエーションが豊富なため、ターゲティングと合わせてユーザーに合わせたクリエイティブを作成することができます。
Metaの中でもFacebookに着目すると、特徴的なのはユーザーの性質です。Facebookのユーザーの特徴として、80%以上が40代以上、比較的高所得者、ビジネス目的のユーザーが多いといったものが挙げられます。
これらのことから、年齢層の高いユーザーをターゲットとしている商品・サービスと相性がいいといえます。また、富裕層向けの商材と相性がいいのも特徴的です。
Facebook広告の相性は業界・商材で判断するよりも、どのようなユーザーがターゲットかどうかで判断するのがおすすめです。
一般的に言われているように、BtoBサービスやビジネス系の商材との相性も良いです。一方で、これらの商材・サービスはInstagramの面でも獲得につながりますので、絶対にFacebookの方が合うというわけでないことに注意しましょう。
また、Meta広告の特徴として、視覚的なフォーマットが豊富であるため、ビジュアル訴求で魅力が伝わりやすい商材との相性も良いといえるでしょう。
STEP 02では、マーケティング全体というマクロな視点でのFacebook広告の位置づけを見ていきます。ほかのWeb広告と比較し、よりFacebook広告の解像度を高めてみましょう。
前提として、Web広告の活用はマーケティングにおける目的に紐づいています。施策先行でFacebook広告を始めてしまわないためにも、マーケティングの目的とFacebook広告の関係を正しく理解することが大切です。
以下の2つの視点で見ていきます。
マーケティングファネルにおいて、Facebook広告は認知から獲得までフルファネルで対応することができる媒体です。
画像を中心としたクリエイティブでターゲット層への認知獲得・興味喚起を図り、LPに誘導することで理解を促進し、獲得までも狙うことができます。
Facebook広告の設定としても、「認知」「検討」「コンバージョン」が用意されており、マーケティングの目的と対応するキャンペーンを選んだ配信が可能です。
他の広告媒体と比較することで、もう一段階理解を深めてみましょう。
商材・サービスに対するニーズが顕在化したユーザーはどのような行動をするでしょうか。おそらく、Facebookには来ず、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで検索行動を起こすはずです。
何かしらのニーズが顕在化したとき、多くの人は検索行動を起こします。
調べものをする際、93%の人はスマホで検索、38%の人はPCを利用するようです。(2021年7月)
また、スマホで検索をする人のうち、93%は検索エンジン、59%はSNSを活用しています。
出典:LINEリサーチ
これらのことからも、ニーズが顕在化した多くのユーザーは検索エンジンにいることが分かります。
つまりは、顕在層の獲得を目的としたときにはリスティング広告の方が優先度が高くなると考えられます。
では、Facebook広告(Meta広告)は獲得に向いていないのかというと、その答えはNOです。
SNS広告によって購買行動を起こしたユーザーの75.1%はもともと「買う予定がなかった」というデータがあります。つまり、SNS広告はニーズが顕在化していない準顕在層のユーザーの獲得ができるといえるでしょう。(参考:【SNS広告の購買行動調査】世代別の購入経路が判明!購入者の75.1%が「買う予定はなかった」と回答)
Facebook広告(Meta広告)では、面をInstagramまで拡張できるため、獲得につながるユーザーを拡張できます。逆に、Facebookは他の媒体よりも特定のユーザーが多いことが特徴でもありますので、商材によってはFacebookに絞ることで、獲得効率が最も良くなることもあります。
Facebookを利用しているユーザーはおそらく、XやYouTube、Smartnewsやテレビなども利用しています。どのメディアに対する可処分時間が多いのかと考えると、認知目的だけであるならばFacebook以外の媒体への広告配信が良いかもしれません。
一方で、前述しているように、Facebookは他媒体と比べて40代以上のユーザー、ビジネス目的のユーザーが多い傾向にあります。そういった層に向けた認知獲得であれば、他媒体よりも効率を高めることもできるでしょう。
Web広告について知るときには、強み・弱みという観点だけでなく、他の媒体や施策と比べてどのくらい何が得意で何はそこまでなのかを理解するとよいでしょう。
STEP 03では、Facebook広告(Meta広告)の配信面(どこに配信されるか)について解説します。
広告が配信される場所を面と呼びます。母体となるMeta広告では配信先と掲載箇所を決めることができます。これをプラットフォームと配信面と呼んでいます。
Facebookのタイムライン(ニュースフィード)に配信する場合、プラットフォームはFacebook、配信面はタイムライン(ニュースフィード)となるわけです。
Meta広告は以下の4つのプラットフォームに広告を配信することができます。
それぞれの配信面を画像でまとめていますので、ここでは各プラットフォームで「この画面のこの場所に広告が表示される」ということを視覚的に覚えてみてください。
Facebook内では全部で8か所の配信面に広告を配信することができます。
個別で気になる配信面があれば、折り畳みを開いて確認してみてください!
Facebookフィードとは、いわゆるタイムラインのことです。
Facebookでは以下のようないくつかのフィードが存在します。
参考:Facebook Marketplaceに配信する「認知度アップ」を目的とする画像広告の仕様 | Facebook広告ガイド
Facebook Marketplaceとは、ローカルコミュニティ内で、個人間で売買ができる面です。
言ってしまえばFacebook内で行われるフリーマーケットのようなものと言えます。Marketplaceを閲覧するユーザーに広告が表示されます。
Facebookリールとは、フルスクリーンで縦型動画が再生される面のことです。
InstagramのリールやYouTubeショート、TikTokなどと同じような形式で、リールに紛れる形で広告が表示されます。
Facebookストーリーズとは、24時間で自動的に消える仕組みの投稿が表示される面です。
参考:Facebookインストリーム動画に配信する「認知度アップ」を目的とする画像広告の仕様 | Facebook広告ガイド
Facebookインストリーム動画は、Facebook内で再生される動画コンテンツの間に広告を表示できる面です。
動画が15秒間視聴された後、画面下部に表示されます。
また、一部のFacebookライブストリーミングにも表示されます。
Facebook上の検索結果画面にも広告が表示されます。検索した場合に関連投稿などが表示されますが、その中に広告が入ります。
Facebookビジネス発見は、モバイル版限定の配信面で、興味関心が高いと思われるユーザーに関連する広告が表示されます。
Facebookでは、投稿をタップすると投稿のみのビューが開かれます。その投稿が、Facebookを活用してビジネス(宣伝や販売等)を行っているアカウントの投稿であった場合に、投稿の下部にFacebook Business Exploreという類似の投稿が表示されます。
Facebookビジネス発見では、このFacebook Business Exploreの投稿に紛れる形で広告が表示されます。
Instagram内では全部で7か所の配信面に広告を配信することができます。
個別で気になる配信面があれば、折り畳みを開いて確認してみてください!
Instagramフィードは、Facebookフィード同様、いわゆるタイムラインです。
フィード上に流れる投稿の間に広告が表示されます。
Instagramストーリーズは、Facebookストーリーズ同様に、24時間で消える仕組みの投稿が表示される面です。
普段はホーム画面上部に小さな丸のアイコンで表示されており、タップするとフルスクリーンで表示されます。
広告になじむ形で、投稿の間に表示されます。
Instagramリールは、短尺の縦型のフルスクリーン動画が表示される面で、縦方向にスクロールすることで次々に動画が再生されていきます。
広告は動画の間に表示されます。
参考:Instagram Profile Reelsに配信する「認知度アップ」を目的とする動画広告の仕様 | Facebook広告ガイド
Instagramプロフィールリールでは、Instagramプロフィールフィード同様に、18歳以上のInstagramアカウントかつ公開されているアカウントのプロフィールからリールをタップすると、そのリールフィード内に広告が表示されます。
公開されているプロフィールのリールタブから投稿をタップし、リールフィードを下にスクロールしていくと、そのアカウントの過去のリール投稿を連続してみることができます。
Instagramプロフィールリールでは、この投稿の間に広告が表示されます。
Instagram発見ホームとは、Instagram内の「虫眼鏡アイコン」をタップすることで表示される面です。PC版では「コンパスアイコン」をタップすることで表示されます。
発見ホームには、ユーザーの趣味や興味に合わせたコンテンツが表示されます。広告はそれらのコンテンツに紛れる形で表示されます。
Instagram発見タブでは、発見ホームの投稿をクリックすることで表示される面です。
スクロールすることで次々に投稿が表示され、その間で広告が表示されます。
PC版では左右にスライドするためのボタンが設置されています。
Messenger内では全部で2か所の配信面に広告を配信することができます。
Audience Networkでは、Meta広告が提携している様々なWebサイトやアプリ内に広告を配信することができます。
Facebook広告(Meta広告)で作成したクリエイティブをネイティブ、バナー、インステイシャルの形式に合わせて提携サイトやアプリに配信を行います。
Meta社は、これらの配信面を指定せず機械学習に面の調整を任せることで、最大の効果を発揮すると提唱しています。
しかし、商材によっては配信面ごとに結果に差がでることも多く、手動で調整が必要な場合もあるため、特に配信初期の段階では配信面ごとの数値も定期的に確認することが重要です。
STEP 04では、前章で紹介した「面」に対して「何を配信するのか」をご紹介します。
Facebook広告(Meta広告)には、多くの配信フォーマットが用意されています。これらのフォーマットは、目的によって向き不向きがあるため、状況に合わせた選択が必要です。
今回はその中でもよく使う10個のフォーマットを配信目的別に整理しました。面同様、視覚的に覚えていきましょう。
Facebook広告で認知を獲得するのにおすすめのフォーマットは以下の2つです。
動画広告のように、より印象に残ってもらえるような情報量の多いフォーマットや、全画面表示で大きなインパクトを与えられるようなインスタントエクスペリエンス(正確にはフォーマットではない)が適しています。
目的 | フォーマット |
ブランド認知度アップ |
|
Facebook広告で比較検討を促すのにおすすめのフォーマットは以下の3つです。
カルーセルやコレクションのように複数枚の写真を一度に見せることのできるフォーマットや、アプリ内で登録が完了するようなリード獲得広告などが適しています。
目的 | フォーマット |
様々な商品を比較/検討してもらう |
|
資料請求などを通じたフォーム入力促進で顧客情報を取得する |
|
Facebook広告でコンバージョンを獲得するのにおすすめのフォーマットは以下の6つです。
コンバージョンポイント(目的達成地点)は目的によっても変わってくるため、もう一段階具体性を増した目的ごとにおすすめのフォーマットがあります。
目的 | フォーマット |
商品(サービス)への誘導/獲得 |
|
アプリのインストールを促進する |
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企業Facebookページへのいいね!を増やす |
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来店を促進する |
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アプリの再使用を促す |
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Facebook広告の詳しい配信フォーマットの解説は以下の記事で確認できます。
Facebook広告(Meta広告)のターゲティングは精度が高いと解説してきましたが、STEP 05ではその方法を紹介していきます。
ターゲティングは言い換えれば、「誰に」配信するのかを決めるものです。
Facebook広告(Meta広告)には3種類のターゲティングがあります。それぞれについて解説していきます。
コアオーディエンスでは、ユーザーがプロフィール上で公開している基本情報や興味関心、さらにはWeb上での行動履歴などを基にターゲティングを行います。
Facebookのユーザーは基本的に実名で登録しているので、その情報の信ぴょう性は高いものになります。
コアオーディエンスはシンプルにそのアカウント個人の持つ情報でターゲティングしているイメージですね。
コアオーディエンスの構成要素は、以下の3つです。
構成要素 | 詳細 |
基本情報 | 年齢、性別、地域、言語などの一般的なデモグラフィック情報を指定する |
詳細ターゲット | 興味や趣味、職業、関連するページのいいねなど、ユーザーの関心や行動に基づいたターゲティングを行う |
つながり | ページのいいねやアプリの使用、イベントへの参加など、ユーザーとのつながりに基づいてターゲティングを行う |
上記の構成内容から、コアオーディエンスでは「OR設定」「AND設定」「除外設定」を選んでより詳細なターゲティングを行うことができます。
余談ですが、本記事の執筆にあたって、調査の為に筆者自身のfacebookアカウントを新規作成したのですが、当日のうちにアカウントが停止され、解除するために顔写真とそれを証明する身分証の提出を求められました。
これを受けて、確かにアカウントの信ぴょう性高いんだなと実感しました。
個人情報が未入力のままだとアカウントが停止されるようです、、、
カスタムオーディエンスは、Facebook利用者の中からすでに自社となんらかの接点を持つユーザーのデータを用いて、Facebook広告の配信先に利用する機能です。
カスタムオーディエンスで利用できるデータは、自社商品を購入した顧客リスト(メールアドレスや電話番号など)や、資料請求やホワイトペーパーのダウンロード、Webサイトの訪問データなどです。
過去に自社に対して何らかのアクションを起こしてくれたユーザーデータであるため、未接触のユーザーへのターゲティングと比べるとCV獲得につながる可能性が高くなります。
カスタムオーディエンスは、コアオーディエンスと異なり「行動」を軸としたターゲティングといえるでしょう。(顧客リストのカスタムオーディエンスを除く)
カスタムオーディエンスのタイプには以下の4種類があります。
今覚える必要はありませんが、それぞれのきっかけとなるポイントだけは押さえておきましょう。
オーディエンスの種類 | 詳細 |
ウェブサイトカスタムオーディエンス | これまでのWebサイトへのアクセス状況に応じて作成される Facebookピクセルと呼ばれる計測コードをWebサイトに設置して、ユーザーの行動やアクションを測定 |
アプリアクティビティカスタムオーディエンス | アプリ内で想定する行動(アプリイベント)をとる可能性が高いユーザーを、広告のターゲットに設定できる 例)アプリの起動やアプリ内課金などの情報 |
顧客リストのカスタムオーディエンス | 広告主が保有しているメールアドレスや電話番号、住所などの顧客情報をFacebookにアップロードして活用する |
エンゲージメントカスタムオーディエンス | Facebookが提供するアプリ(Facebook、Instagram)のアカウント内で、特定のアクションを起こしたユーザーが対象となる |
類似オーディエンスは、既存のカスタムオーディエンスと似た特性や興味を持つ新たなユーザーに広告を表示させます。
まだリーチできていないが確度の高いターゲットへ配信を拡大するためのターゲティングと言えるでしょう。
より詳しくターゲティングについて知りたい方は以下をチェック!
Facebook広告(Meta広告)の取り扱い方を深く理解するためには、その予算設定や課金の特徴を把握することが重要です。
STEP 06では、Facebook広告(Meta広告)の予算と課金方式について解説します。
Facebook広告(Meta広告)では、「予算」「上限予算」「支払い単位額」という3つの費用に関する設定があります。
簡単に言うと、広告配信全体の「予算」、一日あたりの「上限予算」、Meta社側が設定している「支払い単位額」といったイメージです。以下の画像を押さえておけば用語については大丈夫でしょう。
以下では少し詳しく解説します。
予算には、以下の2種類があります。
これらはどちらもキャンペーンまたは広告セット単位で設定することが可能です。
1日の予算は、1日あたりに使い切りたい平均金額です。こちらは平均なので、超えてはいけない上限を定めているわけではありません。
通算予算は、広告を配信する期間内で超えてはいけない上限を示したものです。
少しややこしいですが、次は上限予算です。
上限予算には次の3種類があります。
1日の上限予算は、Meta側が広告アカウント側に対して設定している1日の上限予算です。上限に達すると広告は一時停止され、午前0時を過ぎると再開されます。上限付近まで配信額を使うようにしていると、上限予算は自動的に増額されていきます。
キャンペーンの上限予算は、広告主側が設定する予算で、キャンペーン毎に設定します。上限に達するとそのキャンペーンに紐づくすべての広告セットと広告の配信が停止します。
広告アカウントの上限予算は、広告アカウントで掲載中のすべてのキャンペーンに対して支払っても良い通算の上限額です。
支払い単位額は、Meta側が設定しているものです。
広告の配信が止められるというものではなく、利用金額がMeta側の定めた基準に達したら、一旦お金を払ってください。というものです。
ビジネスマネージャー等の母体単位で支払い実績があれば特に気にするものではありません。
次に、課金方式についてですが、Facebook広告には2つの主な課金方式があります。
「インプレッション数による課金(CPM配信)」と「クリック単価による課金(CPC配信)」です。
CPMは1,000回の広告表示ごとの平均広告単価を表します。
一定のケースを除いて、Facebook広告(Meta広告)ではCPM課方式を選ぶと思っておいて相違ないでしょう。
CPCは広告がクリックされるごとに課金が発生します。もし、誰もクリックしなければ広告費用は0円となります。
クリック課金では、アクションを起こすような確度の高いユーザーに対してのみ課金することになるためお得に感じますが、クリック課金を使用すると、インプレッション課金に比べてリーチが大幅に減少する可能性があります。
参考:Facebook広告の料金 | Facebook Businessヘルプセンター
Facebook広告の課金方法について詳しくは下記記事をご覧ください。
STEP 07では、Facebook広告のアカウント構成を紹介します。今まで解説してきた、配信面、広告フォーマット、ターゲティングはここで設定します。
Facebook広告(Meta広告)のアカウント構成は「キャンペーン」「広告セット」「広告」という大きく3つの構成で作られます。それぞれの役割について解説します。
キャンペーンでは、目的を設定していきます。
キャンペーンの目的は以下の通りです。大きな目的として、「認知」「検討」「コンバージョン」があり、そこからさらに細かい目的を設定することができます。
大きな目的 | 細かい目的 |
認知 |
|
検討 |
|
コンバージョン |
|
広告セットでは大きく分けて3つの設定があります。
予算は、「1日の予算」または「通算予算」のどちらでも設定が可能です。毎日平均して同じくらいの金額で配信したい場合は1日の予算を、期間の上限を超えなければ1日あたりの配信額にふり幅を持たせても良いのであれば通算予算を設定します。
掲載期間に関しては、任意の日時を設定することができます。
オーディエンスでは、「Facebook広告のターゲティング」の章で紹介した3種類のオーディエンスを細かく設定することができます。
Facebook広告(Meta広告)では細かいターゲティングが可能で、なおかつその精度も高いため、ついターゲティングを絞ってしまいがちです。しかし、ターゲティングを絞りすぎると本来顧客となりえたユーザーを逃してしまったり、Facebook広告の機械学習を最大限に活用できなくなってしまいます。
このような落とし穴があるということも頭に入れておきましょう。
「Facebook広告の配信面」の章で紹介した配信面を設定します。
本記事はFacebook広告についての記事ですが、実際の運用の際にはプラットフォームを制限しない「自動配置」がおすすめです。複数のプラットフォームを横断して配信できることもFacebook広告(Meta広告)の強みと言えるでしょう。
※Instagram広告も同様
最後に、最小単位である広告を設定します。実際に配信する広告1つに対して、1つ広告の設定を行うイメージです。
設定内容は以下の3つです。
「Facebook広告の配信フォーマット」で紹介した形式の選択です。
キャンペーンで設定した目的に対応する配信フォーマットを選ぶとよいでしょう。
クリエイティブとは、実際にユーザーに配信される広告の「画像」や「動画」、「テキスト」などのことです。
広告にとってクリエイティブは非常に重要な要素です。運用に問題がないことが前提になりますが、クリエイティブの変更だけでCPAが半分以下になったり、CVRやCV数が改善されることは往々にしてあります。
リンク先では、広告をクリックした際の遷移先を設定します。
任意の計測パラメーターを設定することもできるので、GA4などの計測ツールを使っている場合はあわせて設定するようにしましょう。
インハウスでFacebook広告を出稿したい方やもっと詳しくアカウント構成から配信までの流れを知りたい方は以下の記事をご覧ください。
STEP 08では、実際に設定した広告がユーザーの目に触れるまでの仕組みを解説します。
Facebook広告(Meta広告)は、同じターゲットを指定したすべての広告がオークション形式で競い合う方式を取っています。
このオークションにおいて、全体的な価値が最も高い広告が勝者となり、掲載枠を勝ち取ります。オークションはターゲットがバッティングするたびに行われ、Metaのプラットフォーム全体で毎日数十億件ものオークションが行われているようです。
その勝ちを決める「価値」は以下の3つの要素+広告関連度スコアから決まります。
広告主がその広告に対して設定した入札価格のことです。
入札価格は選択した「入札戦略」によって決まり、入札戦略には「予算消化に基づく入札」「目的達成に基づく入札」「手動で上限を決める入札」の大きく3種類があります。
広告を見たユーザーがその広告に対するアクション(例:ページ閲覧、購入など)を起こす可能性を表した数値です。
この数値は過去の広告のパフォーマンス実績から計算されます。
広告品質は、広告を見たor非表示にしたユーザーからのフィードバックや低品質と見される特徴・手法など、いくつかの要素に基づいて判断されています。
広告関連度は、配信した広告とその広告がリーチしたユーザーとの関連度合を表したものです。
広告関連度診断という機能で過去の配信の関連度を調べることができ、同じユーザーが設定された競合の広告と比較して、「品質のランキング」「エンゲージメント率ランキング」「コンバージョン率ランキング」を確認することができ、広告改善の手助けとなります。
参考:広告オークションについて | Facebook Businessヘルプセンター
この章では、Facebook広告の活用において特に大切なポイントを3つ紹介します。
「Metaのアルゴリズム × データ計測」で成果を最大化させる
Facebook広告(Meta広告)の特徴の一つに、機械学習による自動最適化精度の高さが挙げられます。
機械学習は過去の実績データをもとに自動最適化を行うため、過去の広告配信データをどれだけFacebook側に学習させられるかが成果を分けるポイントになります。
この広告配信データを計測するものが、Metaピクセルというものです。
Metaピクセルはユーザーの行動を計測する機能を有したjavascriptコードです。このコードを、配信する広告の遷移先であるLP(ランディングページ)に埋め込むことで、そのLP内でのユーザーの行動が計測できるようになるのです。
Metaピクセルを利用して収集したデータを学習し、より求めるアクションをとる可能性の高いユーザーに対して広告を配信してくれるようになります。
例えば、LP遷移後にそこで商品を購入してもらうことが目的だとした場合、LP遷移後に商品を購入したユーザー群の特徴を計測データをもとに学習し、似た特徴を持つユーザーに広告を配信するようになるといった塩梅です。
Metaピクセルについてや設定方法は以下の記事でご確認ください。
Facebook広告は細かなターゲティング設定ができることが特徴である一方で、あまりにターゲティングを狭めすぎると機械学習の恩恵を受けづらくなります。
初めて広告出稿を行う際はどうしても効果を出したい気持ちが先走り、細かく細かくターゲットを設定しようとしてしまいがちです。
しかし、「ある程度ざっくりターゲティングし、あとは機械学習に任せる」くらいのスタンスの方が案外うまくいくこともあります。
実際、弊社実績でも細かくターゲティング設定した場合とデモグラのみのターゲティング(エリア・年齢・性別)のパフォーマンスを比べた際、デモグラのみのほうが良いという事例も多数存在します。
リスティング広告などに比べて、手動で調整できるレバーが少ないFacebook広告においては、その分クリエイティブの重要性が高くなります。
クリエイティブは1広告セットあたりに3~5パターン程度を設定し、PDCAを継続的に回しながら「勝ちパターン」を見つけていくことが、Facebook広告運用における一番の重要な部分なのです。
最後に、Facebook広告の弊社事例を2つ紹介します。
Faceobook広告(Meta広告)の運用は、主に「ターゲティング」と「クリエイティブ」に着目します。ここではそれぞれで一つずつの事例を用意しました。
現在Facebook広告を配信しているが成果が出ない、または今まで順調だったのに成果が頭打ちになっている、という方もいるのではないでしょうか。
この時のお客様は食品業界のお客様で、商品のお試しセットの購入をCVポイントとしていました。
配信~3か月目までは、シンプルなアカウント構成で成果が出ていましたが3か月目で頭打ちになってしまいました。そこで、シンプルだからゆえのターゲティングの重複が発生していると仮説をたて、ターゲティングを細かく分けてアカウント構成を設計しなおすことで今までの成果からの約56%のCPAを達成することができました。
Facebook広告(Meta広告)ではクリエイティブが大切だという話を前章でお伝えしました。
クリエイティブのみの変更で成果が大幅に改善した事例がいくつもありますが、今回はそのうちの一つです。
ブライダルリングを商材とするお客様の広告において、「売る側の言いたいことだけを訴求しない」「買う側の欲しい情報を調査する」「きれいさより親近感・共感力を大切にする」という3つのポイントを押さえたクリエイティブを作成することで、CPAが60,000円から10,000円まで改善されました。
実は、このノウハウは弊社のSNS/インフルエンサーマーケティング事業部にクリエイティブデザイナーが社内留学することによって得たものでした。
本記事でもノウハウの一部を解説していますので、興味のある方はこの続きも是非読んでみてください!
今回は、一つの勝ちパターンとしての成功事例をご紹介します。
クリエイティブを作る際、どうしても「商品訴求」を主張したくなりがちです。「この商品はこういう成分が入っていて、、、」「この商品のポイントはこの香りで、、、」「他との違いとしてこんなものがあって、、、」と商品の魅力を”アピール”してしまいます。
そうすると、どうしてもユーザーからは「メーカーは良いことしか言わない」「実際どうなの?」などと思われてしまいますよね。
そこで大切なのが、導入文で「こんな悩みあるあるだよね」と課題を提示し、共感を得ることです!そうすることで、自分にも効果があるものだと、自分事化してもらえます。ユーザーが真に感じている不安・疑問・感動を素直に伝えるのがポイントです。
共感を得た後には、その商品が今注目されていることやその話に信ぴょう性があることを伝えます。話題性と権威性ですね。そうすることで、興味・関心度合を一段階高めることができます。
興味・関心が高まったところで、自社の商品の魅力を存分に伝えましょう!
そして最後に「今だけお得に買える」「ずっと完売していたけど今回再販になった」などお得さや緊急性を伝えることで、自分の悩みにもきっと合う商品をお得に買えるチャンスを逃してしまう…!と思っていただけるのです。
もちろん広告のフォーマットに合わせたカスタマイズが適宜必要にはなってきます。ノウハウはそのまま使うものではなく、自身の解釈で紐解いてカスタマイズするものですので、今回のノウハウも自身の武器として吸収してみてください。
本記事では、Facebook広告の全体像がこの記事一本でわかるように解説をしてきました。
一方で、「もっと細かいターゲティングについて知りたい」「よく聞くピクセルって結局何者?」「どうやって運用するの?」といった深い部分に興味を持った方もいることでしょう。
ここまで読んでくださった方は、一定の”面として”のFacebookの知識があります。全体像を把握したうえで、よりFacebook広告への解像度を高めてみてください。
Facebook広告の出稿方法・やり方を知りたい方は以下の記事で詳しく解説しておりますので是非ご覧ください。
運用時に押さえておくべきポイントを以下の資料にまとめておりますので、そちらも合わせて参考にしてみてください。
インターネット広告の運用は、実績のあるプロの代理店に任せることをおすすめします。PLAN-BのSNS広告運用サービスは、継続率93.8%で国内上位3%の運用力があります。目先の利益ではなく、顧客の持続的成長を第一に考えるとともに、期待以上の成果を出すことに注力しておりますので、ぜひ一度お気軽にご相談ください。