【5分でわかる】GTM(Googleタグマネージャー)の設定方法
インターネット広告
2024.11.28
更新日:2023.01.25
公開日:2021.09.29
広告代理店でコンサルタントとして働いている私は、「広告運用者って一体何しているの?」とよくご質問をいただいております。
「広告文を作るだけじゃないの?」という考えを持っている方もいらっしゃるかもしれませんが、答えはNOですね。
確かに、広告運用では広告文とレポートの作成、入稿などの単純な作業が多くみえますが、パフォーマンスを最大化させる広告運用をするには、手を動かすことよりも頭を使って、分析、設計、最適化などの作業を続ける中で常に大きな視点から考え、着実に結果を出せるように意識して動くことが大事です。
そこで今回は、PLAN-Bの広告運用担当者として、成果を出せるために行う作業内容や意識したことについてお話してみたいと思います。
代理店である弊社はWeb広告運用、SEO対策、コンテンツマーケティングを主軸としたデジタルマーケティングの支援事業を展開しております。広告運用では、Google、Yahoo!、LINE、Facebook(Instagram)、Twitter、DSP各社、アドネットワーク、キュレーションメディア各社、純広告など様々な媒体を取り扱っています。
PLAN-Bの広告運用担当者は最低限上記の業務を回しております。大まかにまとめると、お客様のアカウントに対しての企画や出稿、または広告成果を拡大するための分析や改善を行い、広告で効率的に成果を出していきます。
リスティング広告においては、新案件の配信に向けてアカウントを準備する際には、どういう検索語句に対して広告文を表示させたいのかを考えたうえで、キーワードを選定してマッチタイプを決めます。
最初の準備段階でキーワードをしっかり洗い出して配信が開始されたら、その後は追加・削除作業はほとんどないと思うかもしれません。しかし、キーワードプランナーなどのツールを利用して網羅的にキーワードを選定することはできますが、もちろん抜け漏れも出てきてしまうこともあります。なぜなら、まったく予想できないキーワードで検索する人もいますし、季節などの外部要因によって検索語句のトレンドは常に変化しているからです。
日々広告の予算の進捗ペースやパフォーマンスを確認する際に、併せて前日の検索語句を確認します。新しいキーワードを発掘できた場合は、必要に応じてキーワードを追加し、広告文、サイトページの内容に反映するなど新たなる施策を考えていきます。一方、キーワードの範囲が広すぎて意図しないクエリが入ってきてしまったこともあるため、関連性のない検索での広告表示を抑制するために除外キーワードを設定する作業やマッチタイプの見直しも定期的に行います。
ユーザーが何かを検索したら、1番最初に目にするのは広告文です。目に入ったその一瞬でユーザーの心を捉えるか、クリックしてもらえるか、「誰に、何を伝えるか」を必ず意識したうえで、一度検索するユーザーになりきって調査に入ります。
広告文作成での注意ポイントは多数ありますが、私ならば基本は下記の流れで対応しております。
自分自身をターゲットとして想像してみます。どんな広告文を見たら「自分の事を言われている!」と思ってクリックしたくなるのか、そして、今抱えている不満やコンプレックスがこの広告を見てサイトを読み進めると解決方法を入手できそうなのか?という点を常に考えます。
ペルソナと競合についての調査を行いターゲットを決めたうえで、ターゲットのニーズに合わせて、自社商品とサービスをアピールできる訴求を思いつく限り書き出します。広告グループごとの広告文本数が多すぎるとデータが分散されますので、すべての訴求を一気に検証することは現実的ではありません。そのため、A/Bテストの内容とスケジュールを用意し、あらかじめ決まったスケジュール通り数値の検証や広告文の入り替えなどを行い、改善を図ります。
個人的にはタイトルに!や【】などの記号を入れるのが好ましいです。商品の特性などのユーザーに特に伝えたいポイントを強調することができますし、記号を使用することでクリック率が改善されたという話がよく耳にします。また、ホームページに記載されている情報だけを並べて説明する広告文にならないように気をつけています。
ディスプレイ広告、Facebook広告に用いるバナーの制作は、社内のデザインチームに依頼するか、外注の制作パートナーと連携するかいずれかと思います。広告運用者として実際に自分でツールを使ってバナーを作ることはほとんどないですので、広告文作成よりも簡単だろうと思ったこともありましたが、決してそうではありませんでした。
広告文作成の流れと同様に、商材をしっかり理解し、誰をターゲットにするか、決まったターゲットに対して何を伝えたら反応してくれるのかということを考えたうえで、デザイナーと議論を交わします。
また、バナーも広告文も、効果的なクリエイティブを作るためには、定期的に広告文の定量テストを実施しております。勝ち続けるクリエイティブはほとんどないため、何回もテストを繰り返し自分なりの勝ち広告のパターンを見つけ出します。
クリエイティブ制作はデザイナーさんに丸投げだけで終わるわけではない!ということを心に留めておきましょう。
キーワードと広告文をきちんと用意してクリック率もやや高かったのに、CVRが上がらないと困った経験は誰しもあるでしょう。キーワードや広告文を最適化しても成果が改善されない場合、成果が上がらない要因はランディングページにあるかもしれません。
PLAN-BではLPO(ランディングページ最適化)を特に意識して、広告(またはSEO)との相乗効果を発揮させるようにします。ランディングページのチェックポイントは多数あるので今回は言い尽くせませんが、
・ユーザーフレンドリーなサイトになっているか
・Google Analytics、ヒートマップを見てユーザーの行動を分析したか
・競合他社と要素を比較したか
・「分析→施策立案→検証」のサイクルを回したか
・サイトと広告文の内容を一致させたか
・EFO(入力フォーム最適化)はできているのか
などの視点で見ております。
ユーザーの角度に変わって広告文の訴求を考えるのはもちろん大事ですが、サイトへ流入後のコンバージョン率を高めるために、広告面だけでなく、コンバージョンまで導くまでの全体最適化を合わせてお客様に改善提案を出します。
関連記事:
LPO対策とは?初心者にもやさしい、ざっくり解説!
ランディングページ(LP)とは?効果・設計方法・デザインを徹底解説!
リスティングでは同業種の競合と並んで広告表示されることが多いため、競合より魅力的に見えるように心がける必要があります。ここまでの内容と少しかぶってしまっている部分がありますが、私たちが競合調査でよくチェックしているのはキーワード、広告文、ランディングページの3つとなります。
自社と競合が同時に出稿しているキーワードは必ずキーワードプランナーで検索ボリュームや入札単価の相場をチェックし、競合よりも順位が上に来るように入札単価や予算などを調整します。
そのほかにも、自社に強みがあるキーワードや競合がそもそも出稿していないキーワードをすべて洗い出して、競合他社はできていない自社ならではの分野を発掘します。また、広告媒体社から業界調査レポートを調達し、主要キーワードの検索数推移、業界の出稿社率や出稿額率などを把握することで、訴求を拡張できるかどうか考えます。
自社の強みがどんなものか分かっていることを前提としたうえで、広告文では競合よりも自社が優れている点を見つけ出して差別化を行うのは基本のパターンと思いますが、競合になかなか勝てなさそう・・のような案件もないわけではありません。競合に劣っている訴求は躊躇なく削って、他の訴求ポイントに入れ替えます。
関連記事:
広告文やバナークリエイティブを考えるときのフレームワーク5選
3種類の検索クエリを意識したリスティング広告文の作り方
競合他社のランディングページを分析する際はトップページだけを見るのでなく、商品・サービスの紹介ページなども個別ページも閲覧したうえで、参考になるページ・魅力的な表現は積極的に取り入れていきます。
代理店の運用者であれば月次レポートや報告にかける時間は多くなりがちかと思います。私も報告資料を作成するとき、「何を書いていいのか分からない」といった困った時が何回もありました。まず結論からいうと、私ならでは数値以外の知見をお客様にきちんと伝えるように心がけます。
なぜならば、単純な数値説明なら特に受けなくても数字見るだけでわかってきます。お客様は必ず広告配信についての知見を持っている方に限りませんので、数値部分よりもそれ以外の見解やアドバイスを教えてほしいではないでしょうか。
細かい数字を追いかけるよりも、お客様が気になっている目標値を中心にして、なぜよかったのか悪かったのかを説明し、現状に対してどんな施策を取っていくのかを考えます。定例会にてレポートを読んでもらった後お客様が何か決断をしてもらうことがゴールです。
また、定例会が行う前だけでなく、私たちは常にお客様と日々コンタクトを取っているセールスメンバーとの認識を合わせて新しい施策や今後の方向性などについて話し合います。お客様のKGIに対しる進捗はどうか、どの領域により注力してほしいのかなど、お客様の期待を正しく把握したうえで次の施策を提示します。
関連記事:PDCAを加速させる広告運用レポートとは
広告運用では、アカウント構成は適切になっているか、また必要項目の設定ができているかによって、配信結果が大きく変わることがありますので、配信が始まる前に準備の段階でアカウントを最適な状態に整えます。
PLAN-Bがリスティング広告の開始準備~運用まで何を考えてどのように進めているのかは下記の記事にも詳しく記載しています。
PLAN-Bでは広告運用とSEOは別のチームですが、お客様にデジタルマーケティング支援を幅広く提供するという観点から、広告運用者としてもSEOを視野に入れて複数の施策を組み合わせて運用するようにします。
たとえば、Google Analyticsでユーザーの属性やサイト内の行動を分析し、Search Consoleでユーザーの検索ニーズを理解して適切なキーワードを選定し、またはAhrefsを利用して競合他社が獲得しているキーワードを確認することなど、広告媒体の管理画面で把握できない部分はSEOのデータを参考に改善していくことで、全体の成果を向上させます。
前述したように、ランディングページの質は広告出稿の成果に大きく影響することがあります。また、SEOの領域であるmetaタグなども、実際に広告にも影響を与えます。
たとえば、動的検索広告で自動生成される広告タイトルとしては、サイトページのタイトルタグの要素が使われることが多いのです。そのため、タイトルタグの改善案を合わせてお客様に提案し、タグの最適化を進行する同時に動的検索広告の改善を図ります。
広告運用者が日々見ている広告管理画面はクライアントの課題を発見するヒントの宝庫です。検索語句、競合率、ユーザー属性、コンバージョンのデータなど様々な詳細を確認することできますので、これらのデータを広告以外の戦略立案に転換して活かせることが多々あります。
たとえば、一般女性用のスキンケアを販売している会社ですが、検索語句での「アウトドア」「男性」掛け合わせで獲得が出たケースがあります。スキンケアとアウトドア派・・一見、まったく関係ないと思われるかもしれませんが、「太陽の下で紫外線が強くて肌にダメージを与えるから肌のケアが欠かせないな・・」などの理由で、スキンケアに強い関心を持つアウトドア愛好者の比率が他の層より高くなっている可能性もありますので、ターゲットは実際想定よりも広かったです。
この場合はターゲットにアウトドア好きユーザーを加えてアウトドア派向けの記事を書いてみる、場合によってはアウトドア向け商品も作ってみるなど、お客様のビジネスにインパクトできそうな提案を伝えるようにします。
Web広告はあくまでデジタルマーケティングの施策の一つに過ぎません。私たちは、与えられた領域の業務だけ遂行するわけでなく、広告運用の枠を超えて他のマーケティング領域にも全力で取り組むという強い意識を常に持ち、お客様のビジネスを成長させて成果を伸ばすために最適な提案を提示しております。
ここまでは私たちが通常業務でよく意識している点をいくつ紹介しました。パッと見ると広告運用って一人でも普通に回せるのでは?と思うかもしれませんが、長時間で同じ案件をみるとしたら自分が担当している範囲で物事を考えてしまいがちなので、チーム内の意見交換・情報共有も大事にしております。
PLAN-Bの社内では、各媒体の最新情報共有、アカウントごとの進捗確認、お客様の満足度に対する状況確認など、定期的に共有会を行います。社外でも、媒体側との打ち合わせ、セミナーの参加、競合情報の共有などの場を通じて、常に最新情報を入手し、更なる各案件の改善につなげていきます。
↓PLAN-Bの広告運用チームは基本的にはこのような動きになっております。
最後に改めて「広告運用者って一体何しているの?」の質問に対して回答すると、PLAN-Bの広告運用者はただの広告調整者ではなく、企画・設計から改善・分析まで広告での知見を活かし、代理店の領域を超えて、一歩深く踏み込んだ姿勢でお客様に手伝うという仕事をしております。
PLAN-Bが提供するサービスについて詳しく知りたい場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。