米国の商業不動産融資、今後3年で2兆ドル満期の「壁」

米国の商業用不動産向け融資は、今後3年間で累計2兆ドル（約303兆円）が返済期限を迎える。この満期の「壁」に直面する銀行はこうした融資の圧縮を迫られる。「銀行は圧力を受けるだろう」と、破綻した米地銀シグネチャー・バンクの資産500億ドルの売却手続きを担当した米ニューマークのバリー・ゴーシン最高経営責任者(CEO)はいう。

米独禁当局、石油の価格操作に照準　ジリアン・テット

半世紀前、フィリップ・バーレガーという高名なエネルギーアナリストが強大な国際カルテルである石油輸出国機構（OPEC）を価格操作の疑いで提訴しようとした米製造業者のアドバイザーとして、反トラスト法（独占禁止法）違反をめぐる戦いに巻き込まれた。この訴訟は失敗した。バーレガー氏が2000年に助言した2度目の対OPEC構想も失敗に終わった。

中国BYDの野望　EVにとどまらず、国境も越えて

中国広東省深圳市坪山区に、自動車大手の比亜迪（BYD）の本社はある。六角形のビルの宮殿のような玄関をくぐると、巨大スクリーンが訪問者に壮大なスケールの問いを投げかける。「人類を救ったノアの箱舟はどこにある」BYDの急成長は世界中の自動車メーカーの経営陣をおののかせている。その社屋の入り口に掲げられた問いの答えは「ここにある」ということなのだろう。

日本の円買い介入、効果には限界（社説）

日本の円買い為替介入はシーシュポスの物語（巨大な岩を山頂へ押し上げるよう命じられるが、あと一息のところで岩は転げ落ち、この苦行を永遠に繰り返すギリシャ神話）とよく似ている。日本の財務省は2週間前、1ドル=160円の歴史的な安値に沈んだ円を買い支えるために590億ドル（約9兆1000億円）規模の介入をしたとみられている。

ウクライナ問題からみた台湾問題　ギデオン・ラックマン

中国の習近平（シー・ジンピン）国家主席は、自分の描いている通りに歴史が進んでいると考えている。習氏は昨年3月、ロシアのモスクワを訪れ、プーチン大統領に「我々は今、100年ぶりの変化を目の当たりにしており、この変化を推し進めている」と語りかけた。

アブダビの複合企業、アフリカで鉱山投資積極化

アラブ首長国連邦（UAE）アブダビ首長国の投資持ち株会社インターナショナル・ホールディング・カンパニー（IHC）の鉱山開発部門がアフリカで採掘権を獲得する取引に乗り出している。時価総額2400億ドル（約37兆7000億円）の同社は昨年ザンビアの大型銅山を買収してアフリカ市場に参入したばかりだ。