ChatGPT、日本攻略で誤算　扉を閉じた「国会図書館」

オープンAIの日本進出計画が事実上棚上げになっていることが明らかになった。高度な対話機能で世界を驚かせたChat（チャット）GPTを日本で広げるため、日本語の学習データを大量に取り込もうとしたが、思わぬ誤算に見舞われたからだ。人工知能（AI）時代のデータ利用を巡るパワーゲームの舞台は東京・永田町の一角に半世紀以上前からたたずむ「国立国会図書館」だった。…

著作権切れミッキー　生成AI二次創作、乱用には商標権で

米ウォルト・ディズニーが95年間持ち続けた初代「ミッキーマウス」の著作権が2023年末で切れた。ディズニーでなくても、ミッキーを題材とした二次創作が可能になり、すでに生成AI（人工知能）がつくりだしたミッキー風の画像がネット上に出回っている。うまく活用すれば新ビジネス創出にもつながりそうだが、ディズニー側も商標権を駆使して乱用に目を光らせる。…

｢何がリスクかわからない｣　AI法､欧州に見る日本の課題

政府によるAI規制の検討が22日から日本でも始まる。欧州連合（EU）で成立した「AI法」を手本に、「リスク」が高い技術に一定の規制をかける内容が柱になりそうだ。とはいえそもそも何が高リスクなのか、本家の欧州でも「定義が曖昧」との声がある。欧州AI法の課題を知ることで日本版AI規制の論点も浮き彫りになる。現地で最新の動きを追った。…

｢ピンク･レディー事件｣判決で十分か　法なき日本の課題

米エルビス法はAI時代を想定したパブリシティー権の新ルールだといえる。日本の場合、2012年に最高裁判決が下した「ピンク・レディー事件」の判決が、パブリシティー権を考える土台となっている。ただ、判決から導かれるルールだけでは、技術の進歩やビジネスの実態に追い付けていない可能性があり、慶応大学の奥邨弘司教授は新たな法制度が必要と説く。…

｢AI指針｣策定企業が8割に　富士通は倫理リスク自動抽出

AI利用のガバナンスを強化する企業が増えてきた。日本経済新聞の社長100人アンケートで、AIの活用指針やガイドラインを策定していると答えた企業は約8割にのぼった。生成AIが急速に普及する一方、欧州で世界初の包括的なAI規制案が可決されるなど、リスクへの懸念が広がっていることが背景にある。ただリスクや対策の開示まで踏み出す企業は2割にとどまり、…

リクナビ問題が教訓　リクルート､AI活用へ審査年3000件

2019年に起きた「リクナビ問題」。就活サイト「リクナビ」を運営するリクルートキャリア（当時）が内定辞退率を就活生の十分な同意なしに予測し、企業に提供したとして行政指導などを受けた。あれから約5年。AIが飛躍的に発展し、個人データの扱いにもより厳しい目が向けられる中、ガバナンスの構築をどう進めてきたのか。…