格闘技イベント「RIZIN DECADE」(31日、さいたまスーパーアリーナ)前半の「雷神番外地」に参戦する安保瑠輝也(29=MFL team CLUB es)の対戦相手が26日、元K-1ワールドGPクルーザー級王者シナ・カリミアン(36=イラン)と発表された。
安保は当初、ボクシングの元WBCライト級暫定王者ライアン・ガルシアとスタンディングバウト特別ルール(ボクシングに準じたルール)で戦う予定だったが、ガルシアが負傷欠場。この日、ABEMAが独占無料放送した特番「【緊急】12.31雷神番外地安保瑠輝也対戦カード発表」の中でカリミアンが相手だと明かされた。ルールはスタンディングバウト特別ルール2分6R(-100キロ)となった。
「雷神番外地」は朝倉未来軍と、平本蓮が率いる「ブラックローズ」の対抗戦形式で行われる。この日の特番にはブラックローズ側のカリミアンが通訳役のニコラス・ペタス氏とともに出演。「未来軍」大将の安保はZOOMで参加し、舌戦を繰り広げた。
カリミアンはまず安保の等身大パネルを破壊。そして安保をもじって「チ○コ」とののしり「俺は観客のために良い試合をする。このチ○コ選手に少しボクシングを教えたい。俺はボクシングのチャンピオン京太郎にも余裕で勝ったことがある。お前は何も知らないのだから、俺をリスペクトしろ。お前はこの試合でボクシングを学ぶことになる」と挑発した。
すると安保はスマホの動画で、10月のK-1大阪大会でカリミアンがクラウディオ・イストラテのパンチを後頭部に浴び、頭を抑えて倒れたシーンを見せ、「当たってから、効いて、失神するパターンってある? 俺がボクシングを教えてやる。それと演劇の仕方も教えてやる」と、カリミアンの倒れ方が“演技”だと主張した。
その後、カリミアンがルールに言及し「俺はこいつと12ラウンド戦ってもいい。ラウンド数はどうだっていい」と言うと、安保も「別にいいよ、じゃあ12ラウンドやるか?」と応じた。カリミアンが「金を見せろ」と、ファイトマネーの上積みがあれば12R戦う姿勢を見せると、RIZIN榊原信行CEOが慌てて「2分6ラウンドでお願いします」と割り込む場面もあった。
安保はカリミアンのことを「反則王! それで自分のことヒーローとか言ってるけど、バカか!」と再度“ディス”。するとカリミアンは「俺は反則じゃなく、ハンサムだ」とダジャレで言い返し、だんだん収拾がつかなくなった。
舌戦は関係ないスダリオ剛にまで飛び火。身長180センチの安保が、同2メートルのカリミアンについて「スダリオから始まって、ショーン・ストリックランド選手と戦って。デカい選手と戦うことに恐怖心とかないんで。シナ・カリミアンはその2人と比べて強さも劣るし、何よりメンタルが弱いし。だから反則ばっかするし。何ひとつ怖さがないですね」と話すと、カリミアンは「お前は俺をあのデブのスダリオと比べるのか? あいつは俺と戦うことを恐れているただの大きな脂肪だ」と反論。すると安保は「やめとけ、スダリオあおったら、ジムまで来られるぞ」と苦笑いだった。
カード自体に勝負論があるかはともかく、大会を盛り上げようとする両者の姿勢が表れた会見で、当日の戦いがどのような展開になるのか注目される。