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JPNICはインターネットの円滑な運営を支えるための組織です

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    /P▲         ◆ JPNIC News & Views vol.551【定期号】2008.6.16 ◆
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◆ News & Views vol.551 です
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JPNICでは、2008年7月1日(火)より、「lame delegation」と呼ばれる適切に設
定されていない逆引きネームサーバに関して、管理者への通知と委任の停止を
実施する予定です。

本号では、このような取り組みを行うに至った背景と、実施内容の詳細につい
てご報告します。

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◆ 目次
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【 1 】特集 「lame delegationの状態にある逆引きネームサーバの通知と
              委任停止の取り組み開始にあたって」
【 2 】News & Views Column 
       「デジタルコミュニケーションの『基盤』であること」
         ~WIDEプロジェクト20年に思う~
        慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 砂原秀樹
【 3 】インターネット用語1分解説  
       「lame delegationとは」
【 4 】統計資料
         1. JPドメイン名
         2. IPアドレス
         3. 会員数
         4. 指定事業者数
【 5 】イベントカレンダー


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【 1 】特集 「lame delegationの状態にある逆引きネームサーバの通知と委
              任停止の取り組み開始にあたって」
                               JPNIC IP事業部 川端宏生/技術部 小山祐司
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DNS(Domain Name System)とは、インターネット上でドメイン名に関する情報
を管理する分散データベースです。ホスト名とIPアドレスの対応を検索する、
メール配送時に配送先サーバを調べるなど、さまざまな目的に使用される、イ
ンターネットにおける重要な技術の一つです。JPNICでは、IPアドレス管理指
定事業者(以下、IP指定事業者)が管理するIPアドレス(PAアドレス(*1))や、プ
ロバイダ非依存アドレス(PIアドレス(*2))と、ドメイン名の対応付けを行う逆
引きDNSを提供しています。

(*1) http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glos-ha.html#16-paaddress
(*2) http://www.nic.ad.jp/ja/basics/terms/pi-address.html


この逆引きDNSはインターネットの安定した運用を支える重要な技術であると
の認識のもと、2005年7月から、適切に設定されていない(lame delegationの
状態にある)逆引きネームサーバの定期的な調査と、その調査結果の提供を行
うとともに、多数のネームサーバーを管理しているIP指定事業者への個別訪問
や、指定事業者連絡会での報告などの取り組みを行ってきました。2008年7月1
日(火)からは、さらにその取り組みを拡大し、lame delegationの状態にある
逆引きネームサーバの通知と、委任停止を実施します。今回は、逆引きネーム
サーバの適切な設定についてご理解いただくとともに、このたび実施する委任
停止までの取り組みについて紹介します。

DNSやlame delegationについては、本号のインターネット用語1分解説「lame 
delegationとは」、またJPNIC Newsletter No.36の「インターネット10分講
座」(*3)でも取り上げていますので、こちらもあわせてご覧ください。

(*3) http://www.nic.ad.jp/ja/newsletter/No36/0800.html


lame delegationとは、本号のインターネット用語1分解説「lame delegation
とは」でも詳しく解説していますが、DNSにおいてゾーンの委任が正しく行わ
れていない状態のことです。DNSを利用した名前解決の際に、lame delegation
の状態となっているサーバが存在すると、ゾーンに関する情報の検索ができな
くなるだけでなく、インターネットにさまざまな悪影響を与えます。

そこで、APNICやJPNICなどのインターネットレジストリは、自身が管理する逆
引きネームサーバにおいても、lame delegationの状態にある逆引きネーム
サーバによる影響を減らすための取り組みが、必要不可欠であると考えていま
す。

APNICでは、2004年10月7日より、データベースに逆引きネームサーバを新たに
登録する際には、正しく設定された逆引きネームサーバのみ登録を受け付ける
ようになりました。また、APNICは、既にAPNICデータベースに登録されている
逆引きネームサーバについても、正しく設定されているかどうかの確認を一定
間隔で行い、正しく設定されていない場合には、所定の通知を行った後に逆引
きゾーンの委任を停止しています。

JPNICにおいても、APNICなどの実施例を参考にして、同様の取り組みの検討を
行っていきました。検討にあたっては、JPNICオープンポリシーミーティン
グ、IPアドレス管理指定事業者連絡会、各種のメーリングリストなどで、ネー
ムサーバの運用経験に基づいたご意見を数多くいただきました。JPNICで策定
した以下のlame delegationの基準は、これらのご意見をもとに検討を重ねて
策定された基準になっています。

・UDPポート53番へのDNSクエリに応答しない場合 
・委任された逆引きゾーンのSOAレコードについての問い合わせに対して、
  サーバから応答が無い場合 
・委任された逆引きゾーンのSOAレコードについての問い合わせに対して、
  サーバからAAビットを含まない返答がある場合 

JPNICデータベース中で、IPv4アドレスおよびIPv6アドレスの割り振り・割り
当て先に関する情報(ネットワーク情報)に登録された逆引きネームサーバに対
して、上記の基準での確認を1日1回行います。IPv4アドレスについては、
JPNICデータベースに登録されていない/24より小さなアドレス空間の逆引き
ネームサーバへの確認は行いません。

15日連続して設定が正しくない状態と判定された場合には、そのIPアドレスの
割り当て先組織と、該当するIPアドレスを管理するIPアドレス管理指定事業者
に対して、週1回程度の間隔で電子メールによる通知を行います。それでもな
お設定が正しくない状態が30日間連続した場合(初めて設定が正しくないと判
定された日から45日連続した場合)には、該当するネームサーバに対して逆引
きゾーンの委任を停止するとともに、lame delegationの状態にある逆引き
ネームサーバであることをWHOISなどで表示します。

lame delegationの状態にあるかどうかの確認は毎日行いますので、逆引き
ゾーンの委任停止後においても、逆引きネームサーバの設定修正や、正しく設
定されたネームサーバをデータベースに登録するなどの対策を採ることで、
lame delegationの状態に無いことが確認できれば、順次委任が再開されるよ
うになります。

今回実施する内容の詳細については、以下のWebページもあわせてご覧くださ
い。

               逆引きネームサーバの適切な設定について
             http://www.nic.ad.jp/ja/dns/lame/index.html

                ◇                ◇                ◇                

委任停止が行われると、電子メールの送受信ができなくなるなど、インター
ネットの利用に支障をきたす恐れがあります。DNSの管理者におかれまして
は、ネットワーク情報中に登録されているネームサーバに対して、逆引きゾー
ン委任の設定が適切に行われていることのご確認をお願いします。またあわせ
て、lame delegationの状態と判定された場合に速やかに対応を開始し、委任
停止による影響を防ぐためにも、JPNICからの通知先となる技術連絡担当者の
電子メールアドレスなどの各種登録情報が、最新の状態になっていることのご
確認をお願いします。

JPNICデータベースに登録された電子メールアドレスや逆引きネームサーバを
変更される場合や、逆引きネームサーバの設定を修正する手順等がご不明の場
合には、現在利用されているIP指定事業者(プロバイダ等)にご相談いただく
か、JPNIC IPアドレス担当<[email protected]>までご連絡ください。ま
た、2008年5月22日(木)に技術連絡担当者の皆様にお送りした電子メールがお
手元に届いている方で、その電子メールの内容についてご質問等がある場合に
は、電子メールに記載された問い合わせ番号を明記の上、IPアドレス担当まで
ご連絡くださいますようお願いします。

既にご存知の通り、DNSは分散して管理されるものですので、皆様のご協力が
あって初めて正しく機能します。今回の取り組みにおける趣旨をご理解いただ
き、健全なインターネットの運用にご協力をよろしくお願いいたします。


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【 2 】News & Views Column
       「デジタルコミュニケーションの『基盤』であること」
                 ~WIDEプロジェクト20年に思う~
                     慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 砂原秀樹
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今年WIDEプロジェクトは、20周年を迎える。インターネットの研究を始めた当
初、これほど長い間自分がこれに関わるとも思わなかったし、自分が関わって
きた技術が社会の基盤となることも想像していなかった。

振り返ってみると、面白いと思ったことに関わってきただけのようにも思う。
はじめは自分でも気付いていなかったが、インターネットは単にネットワーク
ということだけではなく、「デジタルコミュニケーションのための共通基盤」
であるということに重要な意味があるとしみじみ感じている。

デジタル情報という同じ形をした情報が、「共通」の基盤の上に乗っかってい
るからこそ、これまで別々に存在していた情報同士の間に相互作用が働き、新
しい「知識・知恵」を生み出してきたのだと思う。

特に、インターネット自動車からLive E!プロジェクトへと続くセンサー情報
の活用に関わる研究では、一見意味を持たないと思われる個々のデータを収
集・活用することで、「有益」な情報を構成できるという場面において何度も
鳥肌の立つような体験をしてきた。次の10年、20年に自分が何をしているかわ
からないが、こうしたゾクゾクする体験を重ねたいものである。


■ 著者略歴

砂原秀樹

1988年慶應義塾大学理工学部博士課程修了。電気通信大学情報工学科助手を経
て、1994年奈良先端科学技術大学院大学情報科学センター助教授、2001年より
同教授。2008年4月より慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授。
村井純(慶應義塾大学環境情報学部教授)らとともに、1984年からJUNET、1988
年からWIDEプロジェクトを通じて、日本におけるインターネットの構築とその
研究に従事。現在、インターネット自動車/Internet ITSの研究開発および気
象・環境センサーネットワークLive E!プロジェクトのプロジェクトリーダー
としても活躍中。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 3 】インターネット用語1分解説
         「lame delegationとは」
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 4 】統計資料
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

1.JPドメイン名

o 登録ドメイン数(2008年1月~2008年6月) 
--------------------------------------------------------------------------------
日付|  AD  AC    CO    GO   OR    NE   GR   ED   LG   GEO   GA     GJ    TOTAL
--------------------------------------------------------------------------------
 1/1| 282 3421 315374 878 23518 17398 8329 4505 2087 3111 468125 141858  988886
 2/1| 281 3423 315925 876 23592 17378 8303 4504 2063 3099 474167 142559  996170
 3/1| 281 3430 316829 886 23672 17356 8275 4497 2061 3095 480890 142013 1003285
 4/1| 280 3443 318007 896 23812 17349 8255 4506 2058 3081 487838 142674 1012199
 5/1| 279 3455 319254 891 23919 17337 8221 4513 2036 3068 494772 143018 1020763
 6/1| 279 3460 320209 896 24019 17334 8196 4447 2016 3054 500402 142766 1027078
--------------------------------------------------------------------------------

 GA:汎用ドメイン名 ASCII(英数字)
 GJ:汎用ドメイン名 日本語 


2.IPアドレス

o JPNICからの割り振りとJPNICへの返却ホスト数(2007年12月~2008年5月)
------------------------------------------
  月 |   割振   |   返却   | 現在の総量
------------------------------------------
  12 |   229376 |     1024 |   48059326
   1 |   151552 |     4096 |   48206782
   2 |   647168 |     2048 |   48851902
   3 |   860160 |   122880 |   49589182
   4 |   768000 |     2048 |   50355134
   5 |    18432 |        0 |   50373566
------------------------------------------


□統計情報に関する詳細は → http://www.nic.ad.jp/ja/stat/


3.会員数  ※2008年6月11日 現在

 ---------------------
  会員分類  | 会員数 |
 ---------------------
  S会員     |      3 |
  A会員     |      2 |
  B会員     |      4 |
  C会員     |      5 |
  D会員     |    134 |
  非営利会員|     12 |
  個人推薦  |     39 |
  賛助会員  |     36 |
 ---------------------
  合計      |    235 |
 ---------------------

□会員についての詳細は → http://www.nic.ad.jp/ja/member/list/


4.指定事業者数  ※2008年6月12日 現在

  IPアドレス管理指定事業者数           376


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 5 】イベントカレンダー 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  2008.6.20(金)                第35回通常総会
                               (東京、ホテルメトロポリタンエドモント)
                               講演会「ADRの現在とドメイン名紛争の
                               解決(仮題)」
                               第68回臨時理事会
  2008.6.22(日)~27(金)        ICANN (Paris, France)
  --------------------------------------------------------------------
  2008.7.4(金)                 IPアドレス管理指定事業者定例説明会
  2008.7.10(木)~11(金)        JANOG22 (東京, THE GRAND HALL)
  2008.7.23(水)                第14回JPNICオープンポリシーミーティング
                               (東京、 TKP秋葉原ホール)
  2008.7.27(日)~8.1(金)       72nd IETF (Dublin, Ireland)
  --------------------------------------------------------------------
  2008.8.4(月)~8(金)          26th APAN (Queenstown, New Zealand)
  2008.8.6(水)~14(木)         SANOG 12 (Kathmandu, Nepal)
  2008.8.11(月)~15(金)        10th APNG Camp 2008 (Bangkok, Thailand)
  2008.8.25(月)~29(金)        APNIC 26 (Christchurch, New Zealand)


     ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
       わからない用語については、【JPNIC用語集】をご参照ください。
             http://www.nic.ad.jp/ja/tech/glossary.html
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