思春期の睾丸・陰茎の発達が遅れ小さくなる――特に子供は要注意!日焼け止め選び方2021 有害成分続ける資生堂、一部改善した花王
店頭に並ぶ子ども向け日焼け止め化粧品。なかには、子どもの思春期の成長に有害影響を与えるものもあり、安全といえるのは写真上段の5つのうち1製品のみ。 |
- Digest
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- 唯一オキシベンゾン‐3を使い続ける資生堂
- 新研究「子どもの日焼止め使用で、思春期に遅れ」
- 花王 紫外線吸収剤フリーの日焼け止めを増加
- 危険な子ども用日焼け止め製品一覧
紫外線の強い時期がやってきた。日焼け止め化粧品の有効成分には、紫外線吸収剤と紫外線散乱(反射)剤の2種類がある。紫外線「吸収剤」は、化学反応を利用し、紫外線を熱エネルギーに変えて放出することで紫外線を防御する。一方の紫外線「散乱剤」は、物理的に紫外線を散乱、反射させる。
吸収剤の方が肌への負担が大きいうえに、「オキシベンゾン‐3」「メトキシケイヒ酸エチルへキシル」といった一部の紫外線吸収剤には、内分泌かく乱作用といって、肌から体内に入り込み女性ホルモンや男性ホルモンなどの働きをかく乱する毒性があることが分かっている。
近年ではさらに研究が進み、2020年10月に『Environment International』で発表された、7歳~15歳の子ども521人を対象とした研究では、尿中の紫外線吸収剤の濃度が高い男の子で、思春期の睾丸やペニスなど男性生殖器の発達が遅れるという結果も出た(詳細は後述)。行政は常に規制が遅れるため、親の責任は重大だ。
日焼け止め化粧品については、その有害性について2015年と2019年に2回ほどMyNewsJapanでも記事にしているが、今回は2021年最新バージョンで、塗ってよい日焼け止め、塗ってはいけない日焼け止めの見分け方を報告する。
■アメリカFDAも認定した「買ってはいけない日焼け止め製品」ワーストは資生堂「アネッサ パーフェクトUVスキンケアジェル」
2021年4月人気20位商品の成分比較 |
今回も、「アットコスメ」調べで、2021年4月8日段階での口コミランキング上位20商品の成分を調べた。その結果が右図である。
2019年の段階では、20商品中、紫外線吸収剤を含まないおススメ商品は5商品だけだったが、2021年には7商品に増加した。
メーカー別では、その「塗ってもよい」7つの商品中、花王が3商品を占め前回より改善が見られたものの、まだオススメできない商品も多数、販売継続している。
唯一オキシベンゾン‐3を使い続ける資生堂
一方、質的にワーストと言えるのが、資生堂。2019年段階でも、紫外線吸収剤の中で格段に皮膚への吸収率が高い「オキシベンゾン‐3」を、人気商品「アネッサパーフェクトUVスキンケアジェル」に使用していたが、今回もまだ、「クレ・ド・ポー ボーテ クレームUV」という商品に使っていた。ハワイで使用禁止の商品だ
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男の子の生殖器の成長を分類したタナ―分類。男性器がIIになることで思春期に入ると判断される。wikipediaより
研究論文の中で示されたグラフの一部。メトキシケイヒ酸エチルへキシルの尿中濃度が高い子どもほど、外性器(精巣と陰茎)のサイズが小さい。
有害なメトキシケイヒ酸エチルへキシルを使った子ども向け日焼け止め。強くおススメできない商品と言える
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