発がん物質入りシャンプーワーストはノエビア、コーセー、カネボウ…中小のナチュラル系に要注意 大手は資生堂『ツバキ』だけ
上:TBSランク王国ナチュラルシャンプー人気1位の『PURE95』も発がん物質入り、しかも大量使用。下:ノンシリコンをうたう『ISLABO』。アミノ酸系をうたう自然派シャンプーに多用される傾向がある |
- Digest
-
- ノンシリコン・アミノ酸系シャンプーに多い
- 花王 海外で危険性を指摘し代替品を宣伝
- 資生堂「ツバキ」は1品目だけ
- 女性用シャンプーのワースト1位はノエビア5品目中4品目
- コーセーグループは、16品目中11品目
- 代替物は安全と言えるか?
カネボウの美白化粧品での白斑症状で、被害者数が1万人近くに増える勢いだ。
化粧品を塗った部分に起こる白斑症状は、副作用としては最も発見しやすい症状のはずだ。それにもかかわらず、対応にこのような遅れがでてしまったのは、現在の化粧品などの審査体制や副作用報告制度が機能していない証拠といえる。
こうした状況ではシャンプーの成分に発がん性が見つかっても、実際に被害者を特定することはほとんど無理だろう。患者自身もシャンプーが原因だとは考えないだろうし、因果関係の究明も、かなり大規模な疫学調査でもしない限り発見されない。
現在の制度下では、発見されたときには既に多数ががんで亡くなっていて手遅れ、という今回の白斑問題と同じ経過をたどることにもなりかねないことは、容易に想像できる。
だから、動物実験などで発がん性が確認された成分については、国やメーカーが積極的に代替品に替えていくなどの措置が必要で、消費者は情報を得て、不買によって自衛することが重要である。
マイニュースジャパンの読者は男性が多いということで、前回、まず男性用シャンプーを中心に調べたが、今回は女性用シャンプーについて配合の有無を調査したので、周囲の女性に知らせてあげてほしい。問題の発がん成分「コカミドDEA」は別名、「ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド」という。
→前回記事
市販のシャンプーは、メーカーによって大きく3つに分類できる。
①トイレタリー大手(花王・ライオン・P&G・ユニリーバなど)のシャンプー②化粧品メーカー(資生堂・ポーラ・ノエビア・コーセーなど)のシャンプー
③その他メーカーのシャンプー
その違いで、発がん成分であるコミカドDEAの配合に、大きな違いがあることもわかった。(トイレタリーとは、化粧品以外のスキンケア、ヘアケアなど身体の洗浄や身嗜み、嗜好などを目的とした商品の総称)
ノンシリコン・アミノ酸系シャンプーに多い
③のその他メーカーのシャンプーの多くは、①のトイレタリー大手メーカーのシャンプーに対抗して、「ノンシリコン」や、「アミノ酸系」の洗浄成分を使い、また「植物エキス」などの保湿成分や育毛成分を入れて、髪や肌にやさしい、という点を売りにしているものが多い。前回の記事で紹介した男性用『スカルプD』も、この③の分野に入る。
これらのシャンプーは高価格で、大手のシャンプーがせいぜい500ml入りで500円程度なのに対して、『スカルプD』は440mlで3800円と8.6倍もする。
トップ写真の商品は東急ハンズ新宿店で見つけたもので、TBSテレビのランク王国のナチュラルシャンプー売上1位になった、というババーミングジャパンの『Pure95』。400ml入りで2940円と、大手普及品の7.35倍になる値段だ。
成分表示を見ると、「水、コカミドDEA、ココイルメチルタウリンNa~」と水についで2番目。これは化粧品なので、成分表示は多い順番というルールがある。つまり、水の次にもっとも多く配合されているのが、発がん物質である「コカミドDEA」というわけだ。
写真のもう一つのシャンプー、石澤研究所の『ISLABO せっけんシャンプー』は、
この先は会員限定です。
会員の方は下記よりログインいただくとお読みいただけます。
ログインすると画像が拡大可能です。
- ・本文文字数:残り3,308字/全文4,727字
花王のヨーロッパ子会社のHP。コカミドDEA使用中止のロゴが掲載され、代替品の販売促進が行われている。
女性用シャンプーのメーカー別配合比率の比較一覧
アメリカの環境団体が作った化粧品成分毒性データベースで、コミカドDEAの代替品について毒性を比較
Twitterコメント
はてなブックマークコメント
シャンプーに含まれる発がん成分「コカミドDEA」について、女性向けシャンプーで配合の有無を調べたところ、・・・・。コミカドって名前の人可哀相。ナチュラル系って安心できないんだね。大企業でも安心できない。
コメント欄も読みましょうよ。
みんなシャボン玉石鹸を使えばいいだけだ。簡単簡単。
facebookコメント
読者コメント
貴重な情報ありがとうございます。消費者が賢くならなければ後で病気になります。
植田さんありがとね。
消費者目線の会社を選ぶことが一番!
私、重曹とクエン酸で洗ってるよ。
取材した内容をこの場で提供するのはいいことだけど、判断し行動する主体は消費者に任せることが基本姿勢でないと。客観的事実の積み重ねこそが科学だよ。あいまいで情緒的な表現が目立つし、不買で自衛するとかの表現を読んで萎えたわ。
わざわざシャンプー使わんでも石けんだけで充分事足りてるんだけどな~
ストーリアモイストダイアン、エクストラダメージケア用シャンプーも入っている。外国製はとかく、多い。
だが、パンテーンは大丈夫。
第一三共ヘルスケア、ベーネコスメティクスも疑わしい。シャンプーは危ない。
妊婦さんが出産する時の羊水がシャンプーの香りがする人が居ると聞いたことがありますが、そんな事ってあるのでしょうか。
このまま行くと、今以上に子宮頸癌になってしまう人や、アレルギー持ち、アトピーや未熟児の子供が増えてしまうんでしょうか。
一方シャンプーからの暴露量はというと、1日8gのシャンプーを使うとして、皮膚からの吸収率を1%とすると80㎎のシャンプーが体内に入ります。シャンプー中のコカミドDEAの割合を1%だとすると、800μgとなり、体重50㎏の人の場合16μg/㎏となります。16μg/㎏による発がん率の上昇は10万人あたり4人(2万5千人あたりに1人)という計算になります。計算はあっているかな?
ひろさんへ。用量―反応関係の推定について公的な資料がないので書かなかったのですが、ちょっと勝手にやってみましょう。動物実験(NTP)では100㎎/㎏でガンの発生率が25%増加(100人あたり25人の増加=10万人あたり25000人)しています。コカミドDEAがもし遺伝毒性発がん物質だとすると、規制の目安である生涯ばく露でのリスクを10万人あたり1人のリスク以下にするためには、暴露量を25000分の1の4μg/㎏以下にする必要があります。
どれくらい使用したらがんになるのかの記述が、一切ない。
以前、キスをしたらエイズが移ると言われ、バケツ1杯の唾液を飲まないと移らなかったというバカな話もある。
いたずらに不安をあおるのではなく、正確な情報を流すべき。
シャンプーの中にあなたの言うレベルでの発がん物質がどれだけあるか知ってる?なんでコカミドDEAだけ取り上げてるの?Pure95のコカミドDEAがなぜ2番目かわかる?その後にくるココイルメチルタウリンNaの洗浄力が低いからだよ。じゃあメインの洗浄剤に洗浄力が強いものを使えばいいのか。洗浄力が強い洗浄剤にラウリル硫酸Naなんかがあるけどそれにはどういう記事を書くつもりかな。
ノエビア、POLAは、人から人への入会金を払って、押し売りの様に使っては安くなるから。って、形態ですが、そこしか使わない、宗教的なシステムですね。そんな方々の生活は、日用製品全てといったものですが、発ガンされた率とかは、どうなんでしょうか?
是非とも知りたい事ですが、難題とも理解しています。
コーセーか出ているおしゃれな白髪染めで染めたら白髪が全然染まらなかった!
フェイスブックの方へ評判が良いので、フェイスブックページを作りました。https://www.facebook.com/uedatakenori1
記事の補足情報などを掲載します。今回特別に主要メーカーシャンプー一覧表もアップ。ページサイトにアクセスして『いいね」を押してください。
立ち寄りさま 前回記事http://www.mynewsjapan.com/reports/1883の無料部分とコメントのところに、ご質問への答えが書かれているとお思いますので一度読んでみてくださいませ。
鋭い突込みには感謝しますが。このコカミドDEAの発がん性はラットでは起きても、発がんのメカニズムが人とは異なるので、人に対するIARCの発がん判定は3になっていると聞きます。もう少し、発癌性に関する調査を望みます。
記者からの追加情報
会員登録をご希望の方はここでご登録下さい
新着のお知らせをメールで受けたい方はここでご登録下さい(無料)
企画「CMリテラシー」トップページへ
本企画趣旨に賛同いただき、取材協力いただけるかたは、[email protected]までご連絡下さい。会員ID(1年分)進呈します。