【学 名】 | Nepeta cataria |
【分 類】 | シソ科イヌハッカ属 |
【別 名】 | イヌハッカ、チクマハッカ、西洋マタタビ |
【種 類】 | 多年草 |
【草 丈】 | 30cm~100cm |
【原産地】 | ヨーロッパ・南西アジア |
キャットニップの特徴
猫が酔っ払うハーブ
キャットニップの学名であるNepetaは、古代ローマの町の名ナペティ(napeti)に由来します。
当時、キャットニップは貴重な植物でこの街の特産品でした。
日本に帰化したものが長野県筑摩郡で発見されたことから、和名はチクマハッカと呼ばれています。
キャットニップは猫が好む香りを持つハーブで、たいていの猫は陶酔状態になります。葉を入れたねずみのぬいぐるみは、猫のおもちゃになります。
葉は粗い鋸歯状の卵形で、葉、茎ともに軟毛に覆われていて、全草に強い香りがあります。
茎の先端に小さな白色や淡い藤色の花をたくさん咲かせます。
眠気を誘う
葉っぱの部分をスープに使ったり、サラダなどのソースの香りづけとして使います。
眠気を誘ってくれ、風邪、胃腸障害、発汗、精神安定、頭痛、湿布薬、消化促進などに効果があります。強い発汗作用もあり、風邪の発熱時に効果があります。
ただし、 妊娠中、授乳中の方は飲まないで下さい。
キャットニップの育て方
大きくなるので、一株でも十分
湿った土を好み、種まきは春か秋、一度植えると年々こぼれ種からよく生えます。草丈もあって大きくなるので、キャットニップの配置場所はよく考えましょう。
ブルーキャットミントと言われる、シルバーグリーンの細かな葉と紫色の小花をたくさん付けるものは、Nepeta mussinii、または交配種のNepeta×faasseniiです。
花期も長く切り戻せばもう一度咲きますし、小型なので花壇の縁取りに最適です。
他にも、レモンの香りがするレモン・キャットニップや葉が美しいシルバーリーフがあります。
鳥害、アブラムシ、甲虫類対策に
キャットニップをイチゴの周りに植えると、鳥害を防ぎます。
また、アブラムシや甲虫類の被害を減らしたりミツバチを呼ぶので、野菜の間に植えてコンパニオンプランツとしても利用できます。
キャットニップと猫
キャットニップには、猫を引き付けるネペタラクトンという物質が含まれていて、ネコ科の動物がほとんど反応します。
キャットニップを嗅いだ猫がとる行動で一番多いのは寝転がることで、これは発情期のメス猫が寝転がるのに似ています。しかし、キャットニップの場合はオス猫でも寝転ぶほか、避妊・去勢された猫でも反応します。
この時の反応は様々で、よだれを垂らす猫やハイテンションになる猫もいます。反応する時間は比較的短く5~15分程度、それから少なくとも30分ほど経たないとまた反応することはありません。
このことから、興奮剤のようでも、媚薬のようでも、弛緩剤のようでも、幻覚剤のようでもあると言えるでしょう。面白いことに、キャットニップに対する反応は遺伝によるもので、3匹に1匹はキャットニップに反応しません。
子猫も全く反応しないので、反応するかしないかは性的成熟度も関係しているようです。なお、1回のキャットニップの効果は短時間しか続かないうえ、何度も使うと効果が薄れるので、ここぞという時だけ使うようにすると良いでしょう。
また、猫の多頭飼いでキャットニップを試すのはやや注意。なぜなら、猫によっては乱暴になってほかの猫をいじめたり、おもちゃの奪い合いが激しくなったりするからです。全猫一緒にではなく、
まずは1匹ずつ試してみてください。
ペットの猫にキャットニップを与えてみた
試しに、うちで飼っている猫のみゅーみゅーに与えてみたのですが、普段と目つきが変わり勢いよく飛びついてきたため、5~6箇所引っかかれてしまいました。
キャットニップを嗅ぐとすぐよだれをたらし鼻息が荒くなり、じゃれて噛みついてきました。キャットニップの粉末を、ペロペロ舐めたりもします。
数分程度すると元に戻ったのですが、普段おとなしい猫が猛獣のような感じになります。
よくマンガで、猫に引っかかれて赤くなるシーンがあったりしますが、実際に引っかかれると赤みが何日も取れないです。引っかかれたあと即座に消毒しても消えるまで数日かかるため、普段仕事をしている場合は他人から見ると痛々しい傷がかなり見苦しいため、注意してキャットニップを与えてください。
閲覧注意なのでこのページには載せられませんが、「猫 引っかかれた傷」で画像検索すると比較的軽目の傷(とはいえ閲覧注意)が出てきます。しかし、この傷がどうやっても1~2日程度では消えませんから、要注意です。
猫のみゅーみゅーくん
ペットの猫にキャットニップの苗を与えてみた
春先、近くのホームセンターに西洋マタタビと称しキャットニップが売っていました。場所は、「猫草」と同じコーナーです。
場合によっては、春先から夏場にかけて園芸コーナーに売っている場合もあります。
西洋マタタビの説明文
西洋マタタビの説明部分の表側には、「キャットニップ 猫大好き 西洋またたび 噛んで、遊んでストレスケア」。
裏面には、次のように書いてあります。
ネコ科の動物に恍惚感を与えるハーブです。イライラや発情期のストレス発散、元気がない時など精神安定に効果的です。
水やり:用土の表面が乾いたら水を与えます。過湿にならないように注意してください。
※注意!
万が一、愛猫に異常が見られた場合、使用を中止し獣医に相談してください。年齢など個体差に応じて観察しながら少量ずつ与えてください。猫以外のご使用はご遠慮ください。外に置くと他の猫が寄ってくる場合がございますので置き場所に注意してください。
最初は警戒した様子
最初は、恐る恐るキャットニップの匂いを嗅いだみゅーみゅーくん。猫草とは異なり、特にムシャムシャ食べるわけではないので、主に香りを楽しんだ様子。
キャットニップの粉末に比べると反応はかなり弱く、場合によってはまだ苗が小さめなのでもう少し大きくなるのを待った方が良いのかもしれません。
みゅーみゅーくんは満足げ
その後、匂いを嗅いで満足したのか、ゆっくり背伸び。その後、何度も伸びをしたあとは座ったり横になったりしていました。
キャットニップの生の葉っぱよりも、乾燥させておもちゃの中に入れたりして使った方がより効果が分かるのかもしれませんね。
とはいえ、説明文には「外に置くと他の猫が寄ってくる場合がございますので置き場所に注意してください。」と書いてあるくらいですから、今後の動向には注意が必要そうです。
キャットニップの花が咲く
その後、株が大きくなってきたので一回り大きい鉢へ植え替え。
7月に入ると、キャットニップの花がどんどん咲いてきました。ミント系の花の形で、このように縦長に小さい花がたくさん咲きます。
香りを嗅いだみゅーみゅーくんは、酔っぱらって寝っ転がってしまいました。
うちのみゅーみゅーくんに、キャットニップの苗を与えてみました。「西洋マタタビ」という名称で売っていました。
キャットニップの花が咲いたので、写真を追加しました。香りを嗅いだみゅーみゅーくんは、酔っぱらって寝そべってしまっています。