関東大会でベスト8に入った農大二

 明治神宮野球大会高校の部は25日に決勝が行われ、横浜(神奈川)の27年ぶりの優勝で幕が閉じた。この結果により、来春の第97回選抜高校野球大会の「神宮大会枠」は関東・東京地区に与えられることになり、同地区は元々の6枠から7枠に増えた。

 まず関東4枠、東京1枠が決まる。関東の4枠は優勝の横浜、準優勝の健大高崎(群馬)、ベスト4の浦和実(埼玉)、千葉黎明(千葉)が選出されるだろう。また東京の1枠は優勝した二松学舎大付が濃厚だ。

地域バランスか、戦いぶりか

 残り2枠の割り振りだが、東京都大会の決勝で早実が延長十二回タイブレークの末に敗れたため、東京に1枠与えられる可能性が高い。残る1枠は関東に与えられるとみられ、その1枠を関東大会準々決勝敗退の農大二(群馬)、つくば秀英(茨城)、山梨学院(山梨)、佐野日大(栃木)の4校で争うことが予想される。

 準々決勝の結果を見ると、農大二とつくば秀英は2点差、山梨学院は3点差で敗戦、佐野日大は7点差のコールドで敗れた。茨城県勢と山梨県勢は関東大会でベスト4に入っておらず、地域バランスの観点からは、同じ県の健大高崎が選出濃厚となっているため、農大二は分が悪い。神宮大会を制した横浜と関東大会の準々決勝で接戦を繰り広げた点や、関東大会1回戦で七回コールド勝ちを収めた点がどのように評価されるかがポイントになるだろう。

 過去20年の明治神宮大会で関東もしくは東京地区の高校が優勝したケースは2度あり、いずれも翌春の選抜の出場枠は関東5枠、東京2枠だった。直近だと2010年の大会で日大三(東京)が優勝した際に、関東大会ベスト8だった前橋育英(群馬)が神宮枠の「恩恵」を受けて選出。春夏初めての甲子園切符を掴んだ。

 農大二に33年ぶりの「センバツ切符」は届くのか。注目の選考委員会は来年1月24日に行われる。