ご自宅やオフィスで無線LANを導入していても、お部屋や場所によって繋がりにくかったりした経験はないでしょうか。
せっかくの無線LANなのに、繋がる場所までわざわざ移動したりなど、諦めている方も多いと思いますが、そんな悩みを解決してくれるアイテムをご存じですか? ここでは無線LANルーター用の中継機についてご紹介いたします。
無線LANルーターが設置してあるリビングなどでは快適に通信ができるのに、寝室や子供部屋などに行くと、無線通信が出来なかったり、遅く感じてしまったりするのは、よくありがちなケースです。これは無線LANルーターから距離が離れたり、壁などの障害物の影響により電波が弱くなっていたりするために発生する現象です。
無線LANの中継機とは、この弱くなった電波を中継して届く範囲を広くするための機械のことを言います。無線LANルーター1台では、電波を届かせる範囲には限界があり、家の間取りや障害物によっては電波の届きにくい場所が発生します。中継機を設置することで、電波の届きにくい場所をカバーし、家中どこでも快適な無線通信ができるようになります。
無線LANルーターの中継機といっても、さまざまなタイプや仕様があります。中継機選びのポイントをいくつか紹介しますので、選ぶ際の目安としてお考えください。
無線LANに使われている電波は「11n/g/b」が使われている2.4GHz帯と、「11ac/n/a」が使われている5GHz帯にわかれます。5GHz帯は他の電化製品(電子レンジや無線のキーボード、マウスなど)の干渉が少ない電波です。価格が安いものは2.4GHz帯しか対応していない中継機が多いですが、より高速で安定した通信を行うには5GHz帯の電波もカバーしている両対応の機種を選ぶとよいでしょう。
通信速度は電波の種類によっても変わってきます。2.4GHz帯では最大で300Mbps程度の通信速度ですが、5GHz帯では1000Mbpsを超えるスピードで通信できる中継機もあります。しかし、元であるインターネット回線の速度や、親機の速度にも依存されますので、目安程度と考えておきましょう。
親機である無線LANルーターと接続する方法はいくつかあり、「WPS」や「AOSS」などの自動設定機能を搭載したものであれば、他社製品であってもそれぞれの機器の自動設定ボタンを押すだけで接続が可能となります。手動で接続する場合は、スマホなどと接続して設定するものや、LANポートで直接パソコンと接続して設定するなどの方法があります。最近の機種ではほとんど自動設定機能が搭載されていますので、これらの機能がついているものを選びましょう。
以前の中継機と言えば、見た目は無線LANルーターとよく似た据え置き型が主流で、台の上に置かなければならなかったり、壁に取り付ける必要があったりなど、設置場所がネックとなっていました。しかし、最近では「コンセントタイプ」と呼ばれるものが発売されています。廊下やお部屋のコンセントに差し込むだけで取り付けでき、コンパクトなので場所も選びません。
中継機にもたくさんの種類が提供されていますので、既存の状況やご自分のニーズに合わせたものを選んでみてはいかがでしょう。速度などそれほどこだわりがなければ、場所も取らず取り付けも便利なコンセントタイプがおすすめです。