社会問題 ネット規制の突破は、今や中国のネットユーザーには必須のテクニック

中国軍人も「翻牆」? 「危機はいつ勃発してもおかしくない」

2025/01/04
更新: 2025/01/04

中国共産党(中共)政府が中国全土に敷くネット検閲システム「グレート・ファイアウォール」は、政府に対する不利益な情報や中国に不利な国際的な情報などを全て遮断する。

中国本土ではGoogleもX(旧ツイッター)もFacebookも見れないのだ。

「外(海外サイト)」の情報を見るには通信を暗号化して検閲を回避する「VPN」と呼ばれるサービスなどを使用してネット規制を突破しなければならない。しかし、「VPN」を使用するにあたって多大なリスクを伴う、使用がバレれば巨額の罰金、なかには拘束されるケースもあった。

そのような厳しい実態があるなかでも、ネット規制の突破は、中国語で「壁を乗り越える」意味の「翻牆(ほんしょう)」と呼ばれ、今や中国のネットユーザーには必須のテクニックとなっている。

 

軍人も「翻牆」

中国共産党の軍隊に対する相次ぐ粛清が行われるなか、軍機関紙は最近、草の根レベルでの兵士の規律の甘さを批判し、「翻牆」への取締まり強化を強調する内容の記事を掲載した。

公然と「翻牆」を名指しで言及していることなどから、「翻牆」が軍隊のなかで盛んであることの証拠。

「軍人も封鎖された情報を見たがっている、彼らが真相を知ればどうなるか。中共の軍隊ではいつ大規模な危機が勃発してもおかしくない」

とする専門家の指摘も上がっている。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!