2024年12月31日夜、中国河南省信陽市(しんよう‐し)にあるショッピングモール「万達広場」の出入り口で、「水素が入ったバルーン」が突然爆発する事故が起きた。
風船の束が突如爆発し、現場にいた市民らはパニックになり、悲鳴を上げながら逃げ回った。大混乱の現場で何人も倒れ、火が髪の毛に燃え移ったという市民も出ている。
現地消防当局によると、炎上した風船は市民が持ち込んだもので、事故原因については調査中、一部市民が火傷を負ったという。
(現場の様子)
めちゃくちゃ危険な水素バルーン
空気より軽いガスには、水素ガスとヘリウムガスがある。
日本でも昭和の終わり頃までは、風船を浮かせるのに水素ガスがよく使われていたが、水素は引火性が高く、炎上したり爆発をする危険性があったため、いまでは日本は水素の使用が禁じられている。その代わり、水素と違って燃えないヘリウムガスが使用されている。
中国では、水素を使用した風船の爆発事故は過去にも各地で起きている。2023年の大晦日の日も、湖北省武漢市の街中で放たれた水素を使用した風船が電線に触れて爆発炎上し、付近が停電となった。そのため今年は各地で大晦日の日に水素を使用した風船を空に放つことを禁じる通知を出していた。
新年を迎えると同時に、それぞれの願いを風船に託して一斉に空に放つ。また、平和への願いを込めた花火を打ち上げる。そのような世界共通の大晦日恒例の年越しイベントでは実は危険が潜んでいたりもする。
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