元警官に禁錮40年 黒人2人に激しい拷問、4人目の実刑判決 米ミシシッピ州
米ミシシッピ州ジャクソン(CNN) 米ミシシッピ州の元警官が黒人男性2人を拷問した罪を認め、20日に禁錮40年の実刑判決を言い渡された。この事件で起訴された元警官6人のうち、実刑判決を受けたのは4人目。残る2人の判決言い渡しは21日に予定されている。
米連邦地裁の裁判官は、同州ランキン郡の警官だったクリスティアン・デドモン被告(29)に対し、「衝撃的かつ残忍で残酷な行為」を犯したとして4人の中で最も重い量刑を言い渡した。
事件は2023年1月に発生。人種差別を動機とする暴行、拷問、性的暴行、さらには死刑をまねた行為の詳細が裁判で明らかにされた。罪に問われた元警官それぞれの犯行について米連邦捜査局(FBI)は「地獄そのものの残虐行為」と形容している。
デドモン被告ら白人警官は、令状なしで民家に踏み込んで被害者の黒人男性2人に人種差別の暴言を浴びせ、手錠をかけた上でスタンガンを使用。さまざまな物で何度も殴り、1人の口を銃で撃ったとされる。
この事件にかかわった警官6人は全員が辞任または免職となり、昨年8月に罪状を認めていた。
法廷で証言に立った被害者の1人、エディー・パーカーさんは「あの晩、悪魔がやって来た」と涙ながらに振り返り、「目の前に悪魔がいた。安全であるべき自分の家に。私が何をしたと? 何もしていない」と訴えた。
20日はデドモン被告に先立ち、ランキン郡の警官だったダニエル・オプダイク被告が禁錮17年を言い渡された。
19日には男性の口を撃ったハンター・エルワード被告が禁錮20年、ジェフリー・ミドルトン被告が同17年半をそれぞれ言い渡されている。