自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件を受け、政治への不信が高まっている。朝日新聞の世論調査によると内閣支持率は23%と、2012年に自民党が政権に復帰して以降最低の水準が続く。識者は政治とカネの問題が繰り返される中で、「不信は積み重なってきた」と指摘。政治は変われるのか、正念場を迎えている。
「政治家って、もともと信頼が薄いじゃないですか。これ以上やらかしても、またかってだけですね」。来月選挙権を得るという東京都目黒区の高校生の女性(17)は冷ややかに話す。埼玉県蓮田市の会社員女性(51)は「政党が変わってもやることは一緒。自分本位の政治しかやっていない」。東京都世田谷区の無職男性(82)は「数千万円もの裏金をもらってもおとがめなし。庶民からみれば不公平感ありあり。政治はもうどうにもならん」とぼやいた。
東京地検が安倍・二階・岸田の3派閥の会計責任者らを立件した19日、岸田文雄首相は「政治に対する信頼を損ねるもので極めて遺憾」と陳謝した。だが、世論調査では裏金問題についての首相の対応を「評価しない」という人が75%に上る。
「政権与党への不信と相関」
「日本の政治不信は、国際的にみても高い水準にあることが知られている」。政治行動に関する計量分析が専門で、政治への不信をデータに基づき分析している善教(ぜんきょう)将大・関西学院大学教授は解説する。
善教さんによると、政治不信…
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