(大江健三郎 ことばが照らす先)他者とともに生き、葛藤する自己 小川公代さん

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 《かれの息子とかれをつないでいた(とかれの信じていたところの)束縛の重いきずなが、息子にとってはともかくほかならぬかれ自身の自己救済にとって、いかに大切なものであったかを思い知ったのだった》

 『われらの狂気を生き延びる道を教えよ』(1969年)から

     ◇

 大江健三郎さんは、近代が自己に…

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    奥山晶二郎
    (サムライトCCO=メディア)
    2023年3月30日17時19分 投稿
    【視点】

    一人の作家の作品を、文学の領域を越えた様々な専門家が読み解く「大江健三郎 ことばが照らす先」シリーズ。 初回の樋口陽一さんは『沖縄ノート』から民主主義を語ってくれています。 2回目の小川公代さんが取り上げるのは「ケア」「介護」。

    …続きを読む