「侍タイムスリッパー」にプロの技あり 伝統継ぐ若き殺陣師の凄腕

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田井良洋
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 2024年、邦画界を席巻した映画「侍タイムスリッパー」。笑いあり涙あり、自主制作ながら全国の劇場で満員御礼の大ヒットとなり、なお快進撃が続く。プロの殺陣(たて)師として剣劇の演技をつけたのは、時代劇の聖地・東映京都撮影所の殺陣技術集団「剣(つるぎ)会」に所属する清家一斗さん(34)だ。若きリーダーの凄腕(すごうで)ぶりを取材した。

■より美しく、真に迫る剣劇のために

 「よーい、はい!」「えいっ!」

 京都・太秦(うずまさ)に北風が吹く師走、撮影所内の剣会の道場に力強い声が響き渡った。木刀を握り、清家さんが若手メンバーに稽古をつける。刀を上から振り下ろす「袈裟(けさ)斬り」、下から振り上げる「斬り上げ」、胸元めがけて繰り出す「突き」。その姿がより美しく、真に迫る演技になるよう腕や足腰の型を整え、体に覚え込ませる。

 「不断ノ努力 継続ハ功ナリ…

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この記事を書いた人
田井良洋
コンテンツ編成本部|紙面企画チーム
専門・関心分野
事件・司法、原爆・平和、音楽・映画