隣家の防犯カメラを撤去できるか 「監視される」との訴えに裁判所は
米田優人
隣の家に置かれた防犯カメラで、いつも監視されている――。「プライバシーを侵害された」と感じた住民の女性が、隣人にカメラの撤去を求める裁判を起こした。裁判所はどちらの主張を認めたのか。
原告は長野県内に住む女性。隣家に物置があり、その屋根の上に防犯カメラが設置されていた。
カメラの本体は「大人の握り拳程度」の大きさ。WiFiを使って送信した映像をスマートフォンなどで確認でき、夜間も撮影できるものだった。
女性宅の2階の窓からは、カメラのレンズがこちらを向いているように見えた。隣人とは、女性が飼っている犬の鳴き声などをめぐってトラブルになっており、警察が介入したこともあった。女性は2023年、「私生活をずっと監視されている」としてカメラの撤去などを求めて提訴した。
隣人は「空き巣対策」
訴えられた被告の隣人は反論…
- 【視点】
顔識別技術を搭載したカメラが登場するなどして、AI防犯カメラがトラブルを瞬時に検知したり、登録しておいた人物の行動を追うような技術も実用化されている。そんな防犯カメラが公共空間における警戒や警備の一翼を担っているのは理解できるものの、この記
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