Xから相次ぎ撤退、LGBTQ団体も 「安全な空間ではなくなった」
X(旧ツイッター)からの撤退を表明する企業や団体が相次いでいる。背景に何があるのか。
新聞社も投稿停止 「有害なプラットフォームだ」
英紙ガーディアンは13日、Xへの投稿を停止すると発表した。同紙はリベラルな論調で知られ、公式アカウントのフォロワー数は1080万超。発表ではXについて、「極右の陰謀論や人種差別といった憂慮すべきコンテンツが度々取り上げられたり、見られたりする」「有害なメディアプラットフォームだ」と指摘した。
Xオーナーのイーロン・マスク氏はトランプ米次期大統領を支持し、12日には「政府効率化省」トップへの起用が発表された。同紙は、マスク氏が「政治的な言説を形成するため、影響力を利用することが可能になっていた」と主張した。
スペイン北東部バルセロナのバングアルディア紙も14日、陰謀論や偽情報の温床になっているとして、Xへの投稿をやめると表明。「有害なコンテンツに満たされるようになった」とした。
世界三大映画祭の一つ、ベルリン国際映画祭のアカウントは5日、12月末でXから撤退し、今後はインスタグラムやフェイスブックなどで発信すると発表した。理由は明らかにしていない。
欧州のニュース専門局ユーロニュースによると、映画界ではベネチア映画祭ディレクターも昨年8月、「このプラットフォームにとどまりたいという気持ちを完全に失った」と撤退を表明。マスク氏による偽情報の投稿を理由に挙げていた。
マスク氏買収後、ヘイト投稿チェックの担当も解雇
マスク氏は2022年10月…