イスラエル軍戦車、国連施設に強制侵入 発煙弾か15人皮膚炎症など

有料記事イスラエル・パレスチナ問題

佐藤達弥
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 イスラエルとレバノンの国境を監視する国連レバノン暫定駐留軍(UNIFIL)は13日、イスラエル軍の戦車2両がレバノン南部のUNIFIL施設の正門を壊し、強制的に侵入したと発表した。UNIFILが抗議した後に戦車は撤収したが、「衝撃的な違反行為の説明をイスラエル軍に求めた」としている。

 発表などによると、戦車が侵入したのは現地時間の13日午前4時半ごろ。約45分後に戦車は撤収したが、同6時40分ごろに、施設の100メートル北で発煙弾とみられる弾丸が数発発射された。煙が施設内に入り、15人のUNIFIL要員が皮膚の炎症などを訴えた。

 発表でUNIFILは「国連施設への侵入は国際法などに対する明白な違反だ」と訴えている。前日12日には、イスラエル軍がUNIFILの後方支援要員の通行を阻止する出来事もあったとしている。

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この記事を書いた人
佐藤達弥
国際報道部
専門・関心分野
昭和史、ジェンダー、中東・ロシア
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    遠藤乾
    (東京大学大学院法学政治学研究科教授)
    2024年10月14日1時0分 投稿
    【提案】

     今回のイスラエルの異常さの一つは、国連の組織や活動に対する尊重がかけらもないことだ。UNIFILは1978年の国連安保理決議425により結成された最古のPKOのひとつ。その決議により、「イスラエル軍の撤退を確認し、国際の平和と安全を回復し

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