旧国鉄客車の座席「売ってはいけないと伝えた」 市が経緯説明
北九州市が廃棄を想定していた旧国鉄客車「オハフ33」の座席をめぐり、リサイクル業者が8万円で売却していた2脚について、市は13日、関西方面に売却されており、業者を通じ返還を求めている、と市議会で説明した。市所有の物品の処分について、市の担当者は、「現在は廃棄が一般的だが、(再利用や売却も)今後検討する可能性がある」という。
座席は、今年2月、民間事業者が客車をカフェに改装する際、リサイクル業者に撤去を依頼。オークションに出品されていた。
市によると、民間事業者に廃棄を許可したものの、「売ってはいけない」と口頭で伝えただけだったという。今後、内部の情報共有の徹底をはかる。一方、リサイクル業者は、取材に「(売ってはいけないと)知っていたら、こんなばかなことはしなかった」と話している。
歴史ある客車の座席撤去をめぐる賛否があることについて、市の担当者は「オリジナルのものではないし、老朽化も進んでいるという時点で(価値を)見いだすのは難しい」と説明した。
委員からは、市有財産の取り扱いや事業者選定のあり方などを問題視する意見が出た。
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