「裁判長の押印ない」高裁が審理差し戻し 明らかな法令違反と指摘
地裁判決に裁判長の押印がないとして、名古屋高裁は23日、地裁判決を破棄し、審理を地裁に差し戻した。高裁の長谷川恭弘裁判長は判決で、地裁判決に「明らかな法令違反があるといわざるをえない」と指摘した。
判決などによると、この裁判は住民が愛知県などを相手に提訴したもの。一審・二審ともに原告敗訴となっていた。
だが、上告を受けた高裁が、地裁判決の原本に裁判長の押印がないことに気づいた。民事訴訟規則などに違反すると高裁判決は指摘し、「(地裁判決は)完成していない」として審理を地裁に差し戻した。