顔出しNGが増えるなか…減る覆面レスラー 謎の存在で居続けるのは

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聞き手・吉田純哉
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 覆面シンガーやVTuber――。デジタル時代で、顔を出さない有名人が増えてきている。覆面といえば、やっぱりレスラーだ。スーパー・ササダンゴ・マシンさんに、自身の体験から「覆面」を考察してもらった。

     ◇

 覆面レスラー「スーパー・ササダンゴ・マシン」として、週末はリングに上がったり、テレビでタレント業をやったりしています。平日は素顔で金型工場の社長を務めています。

 活動ごとに気持ちを切り替えるのが大変そうだと思うでしょうけど、僕自身は変われない。話し方や声の大きさを含めて、全部同じ。でも、マスクをかぶるだけで、観客や視聴者からはプロレスラーっぽく見える。素顔を隠すことで非日常の世界になるのです。年齢や性別などの属性からも解放される。老けないですし、身長・体重だって非公開でもいい。永遠のミステリアスさがあります。

 プロレスラーは顔とか目、声で感情を表現します。アントニオ猪木さんなんて、顔のアップを見るだけで、攻撃しているのか、攻撃されているのかが分かりました。僕は表情の作り方が下手なので、覆面によって助けられています。

 プロレス界では今、覆面レス…

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この記事を書いた人
吉田純哉
オピニオン編集部
専門・関心分野
スポーツ、文化、教育
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    常見陽平
    (千葉商科大学准教授・働き方評論家)
    2024年4月16日8時6分 投稿
    【視点】

    ■「変身」「分身」「化身」を、みんなに  これは良インタビュー。名手吉田純哉が、他メディアでは引き出せないスーパー・ササダンゴ・マシン選手の声を引き出している。これが天下の朝日新聞に載るなんて、日本のメディアにも希望があるということだ。  

    …続きを読む