自民党内で広がる「岸田政権は泥舟」認識 裏金疑惑で先行き見通せず
政治資金パーティーをめぐる裏金疑惑が、松野博一官房長官を直撃した。自民党内では、岸田政権の見通せない先行きに、不安の声があがる。
松野氏だけじゃない?難しい辞任タイミング
「松野氏が官房長官にとどまることはまず無理だ」(無派閥の若手)と自民党内では交代不可避との見方が出ているが、辞めるタイミングは「難しい」(元党幹部)というのが党内の大勢だ。
安倍派による政治資金パーティーを通じた裏金作りは、派閥ぐるみの組織的な疑惑であり、無派閥のベテランは「松野氏と同じ疑惑は、少なくとも他の事務総長経験者にもあるだろう」とみる。
事務総長は派閥の実務を取り仕切り、資金の流れを知りうる立場。松野氏の後任の事務総長である西村康稔氏は経済産業相、次の高木毅氏は党国会対策委員長で、いずれも政権の要職に就く。
参院若手は「松野氏だけなら、すぐ更迭すればいいが、西村氏にも高木氏にも疑惑が出てくる可能性がある。首相はうみを出し切った後に大幅な人事に踏み切るべきだ」。官邸幹部もこうした認識をもっており、「捜査全体が見えない段階で、すぐ代えるのはどうか」と当面は捜査の行方を見守る構えだ。
しかし、松野氏の辞任が遅れ…
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- 【解説】
回答を拒みながら続投を希望していた松野氏は一転して交代するようだ。最大派閥の安倍派で実名が出た6名はじめ有力派閥で疑惑が渦巻いている。先の6名は自他ともに認めるポスト岸田政権を有力候補も複数含まれるだけに、自民党内力学に与えるインパクトは大
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