ガザ、子の死者増に歯止めかからず 国連「イスラエルの作戦に誤り」
イスラエルとパレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスとの戦闘で、犠牲者数が増加の一途をたどっている。とりわけ、ガザでの子どもの死者数の増加に歯止めがかからない。世界の他の紛争地域と比較しても、深刻さが際立つ状況だ。
10月7日の戦闘開始以降、ガザでの市民を含めた死者数は今月11日時点で1万1千人を超え、そのうち4割の約4500人は子どもだ。
この数字は近年では例を見ない水準だ。国連が出している子どもと武力紛争に関する年次報告書によると、世界の軍事紛争で犠牲になった子どもは2019年が4019人、20年が2674人、21年2515人、22年は2985人だった。ガザの子どもの死者数は、19年以降の各年の記録をすでに上回っている。
また、カタールの衛星放送局アルジャジーラは、世界の紛争地での1日あたりの子どもの平均死者数を計算。ガザでは136人に上ると報じた。シリアでは3人、アフガニスタンでは2人、ウクライナでは0・7人で、ガザの数字はここでも突出している。
さらに、多くの子どもたちが国連の運営するシェルターなどで避難生活を強いられ、脆弱(ぜいじゃく)な状況に置かれている。激しい空爆でライフラインは破壊され、イスラエルによる封鎖の影響で、水や食料、医薬品などが十分に供給されていない。重度の脱水症や感染症にかかりやすい環境にあるが、多くの病院が機能不全に陥っており、満足に治療も受けられない状況だ。
「子どもの権利の重大な侵害」
国際NGO「セーブ・ザ・チ…
- 【視点】
ガザの犠牲者の40%が子どもであり、65%が女性と子どもという数字も報じられています。民間人の殺傷が「付随的被害」ではなくむしろ「主たる被害」になっており、国際法が許容するレッドラインを超えた非人道行為というほかない状況です。ハマス幹部への
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