全銀ネット、システム復旧を発表 未送金の87万件、順次送金へ
金融機関で他行宛ての送金が10日からできなくなっていた問題で、全国銀行資金決済ネットワーク(全銀ネット)は12日、システムが復旧したと発表した。送金できていなかった約87万件も、順次処理を進めるという。各行でも、通常通りの送金ができているもようだ。
全銀ネットによると、同日午前8時半から、トラブルのあった各行で取引を開始。午前9時45分ごろ、「問題なく稼働していることを確認した」として、復旧したと発表した。
影響が出ている金融機関の一つ、三菱UFJ銀行は同日、ホームページで「システムの復旧で通常通りの取引ができるようになった」と発表。11日までに受け付けた取引の一部で遅れが発生しているものの、「順次完了する見込み」としている。商工中金も障害が復旧し、通常通り取引ができるようになったと発表した。
障害は、「全国銀行データ通信システム」(全銀システム)と各金融機関をつなぐ中継コンピューター(RC)で発生。銀行間の手数料が適正かどうかをチェックする機能に問題が起きていた。全銀ネットは11日夜から12日朝にかけて、このプログラムを改修。チェックする機能のバリエーションを単純化したところ、復旧したという。
また、全銀ネットはRCの不具合で他行への送金や着金ができなかった金融機関のうち、JPモルガン・チェース銀行は、実際の取引には影響がなかったとし、トラブルがあったのは10機関だったと修正した。
この障害によって、2日間で255万件の送金に影響が出ていた。
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