春から夏にかけてはイチゴにサクランボ、スイカにメロン、秋になれば梨、ブドウ、柿、栗。冬にはリンゴとミカン。日本では四季折々の果物が楽しめます。
しかし、日本人は驚くほど果物を食べていません。厚生労働省の国民健康・栄養調査の最新結果では、20歳以上の38%は、果物の1日摂取量が0グラムです。若い世代ほどその割合が高く、20代は61%、30代55%、40代53%となっています。
この調査は、ある1日の食事内容を調べるので、1年を通してまったく食べない人の割合とは言えませんが、果物を食べる習慣のない人が相当数いることを示しています。
ただ、果物は野菜と同じように生活習慣病のリスクを減らし、健康維持に大きな役割を果たしています。
厚労省は今年、2024年から開始する「健康日本21(第三次)」で、果物摂取量の目標値を1日200グラムと定めました。
健康日本21は、生活習慣の改善、社会環境の質向上といった健康づくりの各種指標を定めたもの。食生活に関して品目別に挙げられているのは、果物のほか、野菜と食塩の摂取量のみです。「疾患予防に寄与する科学的根拠がそろっている項目を、指標に設定した」と担当者は話します。
果物摂取量が1日200グラ…