電気代の高騰で大学が苦境 東京芸大、ピアノ5台を24万円で売却

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上野創 山本知佳 本山秀樹
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 電気代の高騰が、各地の大学運営に影響を及ぼし、教育や研究にも影を落とし始めている。東京芸術大学は今月、電気代高騰に伴う経費削減を一つの理由に、一部の練習室のピアノを撤去し、売却した。「節電に努め、組織や業務の合理化、見直しなども進める」としている。

 東京芸大は2日、学生向けに「練習室ピアノ撤去について」という通知を送り、二つの練習室のアップライトピアノ2台を撤去すると伝えた。理由を「大学の予算削減のため」と書いたうえで、ピアノの練習を希望する学生は別の部屋を予約するよう求めた。

 二つの練習室は、音楽学部器…

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この記事を書いた人
上野創
東京社会部|教育担当
専門・関心分野
教育、不登校、病児教育、がん
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    増谷文生
    (朝日新聞論説委員=教育)
    2023年2月21日19時44分 投稿
    【解説】

     大学では、電気代の高騰は、まずスーパーコンピューターなど電気をたくさん使う大型の研究設備を直撃しました。昨夏ごろから、名古屋大がスパコンを一時停止するなどして、すでに低下が指摘されている日本の研究力に、さらに大きな悪影響が出てしまうと不安

    …続きを読む