プロ野球セ・パ交流戦で7勝11敗と12球団中11位の中日は、6月13日の日本ハム戦でも完封負け。この試合途中、陣取った一塁ベンチ前で怒号が飛んだ。
「目を覚ませ、お前ら。いつまで甘えてやってんねん、野球を。その気でやらんかい、アホ!」
5回の攻撃前、こう怒鳴り散らしたのは、波留敏夫打撃コーチ。交流戦のチーム打率2割2分9厘は12球団中9位で、45得点は11位。この日も4回までに4安打しながら、一向に点に結びつかない打線を一喝した形となった。
ところが、当該シーンの動画が出回ったネット上では、恫喝まがいの発言に否定的な意見が殺到した。
では実際に受け止める選手はどう考えるのか。かつて波留コーチの下で指導を受けた球界OBは、次のように言って苦笑いする。
「波留さんってまぁ、明るくも厳しくもあんな感じですから。交流戦直前に中村紀洋コーチと1、2軍の入れ替えで上がってきたばかりで、気合も入ってるでしょう。テレビに抜かれているのも分かってやってるけど、選手からは『勢いだけの番長』と陰口を叩かれていますから。効果があるか否かは、17日からのリーグ戦再開後を見れば一目瞭然ですよ」
選手が笛吹けど踊らぬ前に、抜本的な対策が求められる。