セミナーの参加者満足度を高めるのに効く、対象者像を絞ってミスマッチを避ける工夫
今日は、特にセミナーやイベントで参加した人の満足度を高めるための工夫として大切な、「対象者」を明示することでユーザーの期待感とのミスマッチを避けるという方法を解説します。ただ「対象者」を挙げるだけでなく、それをより明確にするノウハウも紹介します。
あなたはセミナーに参加して「意外とおもしろくないな」「これなら来なくてよかった」と思ったことはありませんか?
または、自分が主催したセミナーの参加者アンケートに「簡単すぎた」「難しすぎた」と書かれて落胆したことはありませんか?
そうなると、満足度は間違いなく下がってしまいますよね。
でも、事前に「こんな人向けですよ」を明示しておくことで、参加者の期待と実際の内容のミスマッチを避ける工夫をすると、こうした問題を減らし、顧客満足度を高めることができるのです。
セミナーでもコンテンツでもサイトでも、「ビジネス目的を明確にする」ことと「ターゲット層を明確にする」ことは、非常に大切です。特にターゲットの明確化をしないと、必ずミスマッチが発生してしまいます。
たとえば「最新SEOセミナー」と題してセミナーを開催するとします。そこでは、マット・カッツ氏とランド・フィッシュキン氏とダニー・サリバン氏といった超一流のスピーカーに最新のSEOを解説してもらうとします。そのセミナーの参加者満足度は最高のものになるでしょうか?
必ずしもそうなるとは限らないでしょう。というのも、そのセミナーに参加するのは、こんなバラバラの人になるだろうからです。
- SEOの専門家
- 自社サイトのSEO業務を10年している人
- これから自社サイトのSEOを自分で行おうと学び始めた人
- 特にSEOに詳しくないが検索エンジンから集客したいWeb担当者
- 上司から「早く結果を出せ」と急かされているSEO担当者
- 外部のSEO会社にSEOをやってもらっているWeb担当者
- 自社サイトのSEO戦略を検討する立場の人
- 経営者
SEOに関する知識や経験のレベルがバラバラで、セミナーに参加して得たい情報もバラバラです。こんな多様な人たちすべてに満足してもらう内容は、どんな一流講師陣を揃えても無理でしょう。
検索エンジンの高度なロジックやSEOのノウハウを詳細に解説したら、経験の少ない人は「難しい」と思うでしょうし、戦略寄りの情報を求めている人は「現場寄りすぎる」と感じるでしょう。
でも、「SEOがビジネスにどういう価値をもたらすか」を解説したら経験のある人は「今さらすぎて当たり前」とアンケートに書きますし、「今後10年の検索エンジンの向かう方向性」を解説したら現場の人は「参考になったが、すぐに役立つ情報は得られなかった」と感想をブログに書くでしょう。
セミナーの内容がどんなに素晴らしいものでも、対象者像を明確にしていなければ、必ずどこかにミスマッチが発生して不満が出てしまうものです。そうなると、せっかく時間をつかってセミナーに参加した人は、あなたの会社に悪印象を持ってしまうでしょう。
セミナーを開催するならば、セミナー情報ページで、対象者像を明確に書きましょう。
「同業者お断り」はユーザーのための情報ではありません。そうではなく、どんな人のためのセミナーなのかを、できる限り具体的に明記するのです。
- どんな職種の人向けか
- どんな業態向けなのか
- どんな知識や経験を前提とするのか
- どんな悩みに応える内容なのか
- 参加するとどんな情報が得られるのか
- 参加する前と参加した後で参加者はどう変わるのか
そして、可能ならば「対象としない層」も明記しましょう。
初心者向けのセミナーならば「経験●年以上の人には基本的すぎる内容です」、経験者向けのセミナーならば「●●の実務を経験したことがない人には難しい内容です」など。
「対象外の人」を明記することで、より対象を明確にするのです。
もし、そうした情報を具体的に記載できないのなら、おそらくそのセミナーの設計を練り込めていないということだと思います。
どんなに素晴らしい内容でも、ミスマッチがあれば台無しです。リードの数が多少減るとしても、合わないユーザーが参加しないようにし、さらに参加者の事前期待を調整することで、ミスマッチを避けましょう。そうすることで顧客満足度が高まるのです。
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