小林恭子の英国メディア・ウオッチ ukmedia.exblog.jp

英国や欧州のメディア事情、政治・経済・社会の記事を書いています。新刊「なぜBBCだけが伝えられるのか」(光文社新書)、既刊「英国公文書の世界史 一次資料の宝石箱」(中公新書ラクレ)など。


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イラク首相が発表「ザルカウイが殺害された」 BBC速報

 

 BBCを見ていたら、イラクのマリキ首相が、アルカイダのリーダーの一人と言われるザルカウイが殺害された、と発表したと言う。バグダット近くの空からの攻撃で命を落としたようだ。

 ザルカウイは、イラクのスンニ派の暴動・攻撃の中心人物といわれている。ヨルダン生まれのザルカイだが、これまでの人生に関しては諸説があり(少なくとも西欧メディア側からすればだが)、なぞが多い人物として描かれることが多い。今年初めには、ビデオテープが公開され、その中で、米国が「傲慢」と述べていたという。

 BBC記者によると、殺害が本当であった場合、イラクで続く反乱攻撃を抑える、という意味で及び、まだ首相になってから日が浅いマリキ氏にとっても、重要な展開となる。

(追記)

 この件に関して、何故殺したのか?という疑問が湧いていたら、ザルカウイの一味といわれるグループに人質となって殺された、ケン・ビグリーさんという英国人の弟(か兄)が、ザルカウイの家族のことを思うと、悲しい・・・というようなことをテレビで述べていて、やっぱりなあ、と思った。

 殺さずに、裁判にかける手はなかったのか、と思う。
 
 しかし、もちろん、懲罰的というか、見せしめと言う戦略的意味が十分にあって、米側はそうしたのだろうが。私が思うのはあまっちょろい考えに過ぎないのだろうが。
by polimediauk | 2006-06-08 16:48 | イラク